マナ……全ての命の源…魂を浄化する素。
万物は須らくマナより生まれ、そしてマナへと還る。


マナは世界で定量であり、生命はその限界を超えることはできない。
全ては有限。
命も…奇跡も…ほんの小さな幸福でさえ…


何かを得る為には、何かを捨てねばならない世界。
犠牲を支払わねば、得る事すら叶わぬ世界。


これは、秩序の円環に囚われし世界の物語。
抗う者達の物語。




今、運命に囚われた少年達が、かの大地へと誘われようとしている…
予定調和の中に存在する宿命に導かれ…
かの大地に運命が集う。




刻は動き始める…












だが、その前に秩序に抗った者達の行方を見てみよう…


彼らは一体、どこへ消えたのか。


約束の刻を前に、どこへ行ったのか。


ほんの少し、この物語から外れた世界へと目を向けてみよう…


運命の隙間…その幕間を…





永遠のアセリア
The Spirit of Eternity Sword

〜人と剣の幻想詩〜

第三章
“Eternity Wars”
ACT-0.5

- Interlude -

【遥かなる…】
- Far World. Far Home. Far...? -





時間軸不明
虚数空間 無限回廊@




「やれやれ…困った事になったものよな…」


永遠神剣『剣皇』を持つ、エターナル。ミルズの剣皇の異名を持つ皇帝─ウィルハルトは心底困ったように呟いた。
若々しい青年の外見に似合わぬ深い知性と老獪を秘めた眼光も今は力無い。


「本当に困ったものだね…」


白い、新雪のような髪と肌を持つ女。彼女の世界では剣聖とまで呼ばれた剣術師─ミュラーも、同じように呟く。
何時も艶然と微笑みながら達観したかのようなスタンスを見せる彼女も今は困り顔。


「どうしたものかな」


純銀の髪に黄金の瞳を持った刃金の如き体躯の男。非常識の代名詞たる来訪者─アキラは何処とも知れぬ異空を見詰めて呟いた。
飄々とあらゆる困難を乗り越えてきた彼も、今はその顔を難しそうに歪めて溜息を吐く。


「どうしたも何も…何とかしないと、このまま此処で乾涸びるしかありませんわ」
「そうですな…もう、かれこれ一週間は彷徨っているような気が致しますが…」


人類を遥かに超えるポテンシャルを持つ2柱のD'VA─ルージュとガレオンは顔を見合わせて言い合う。
この場にいる誰もが、打開策もなく次の行動を取りかねていた。


ここは狭間。
周囲に見える宇宙は虚数の海。
星のように無数に煌く輝きはアイテールの結晶。
その中に浮かぶ、広大な石造りの回廊…
エターナル達も近づく事の無い、この場所を無限回廊と言う。


無数の狭間が絡み合うこの場所は、多くの時間流や空間。因果律が複雑に絡み合っており、一種のクラインスペースと化している。
即ち、一度踏み込めば何処に出るか分からない。
はたまた過去に飛ぶか未来に飛ぶかも分からない。
それ以前に、この閉じられた回廊が何時に開くかすら分からない。
正しく、無い無い尽くしの空間なのである。
唯一の救い(?)は、無限回廊内部が通常の回廊と同じく時間隔離されている事ぐらいだ。
少なくとも、これで飢えや生理現象に悩まされる事は無い。


「…無いんだが…逆に時間の感覚が全く働かなくなるのはなぁ…いや、それより疑問なのは…」
「……疑問なのは?」


熊のように周囲をウロウロしながらアキラが誰とは無しに独りごちる。
それに、同じく暇を持て余していそうなサラが応える。
戦闘が無いために、既に人化を済ませ、その太陽に煌く黄金の髪に指を通しながら不思議そうな表情を見せている。
この状況下で見ると、まるで何処かの宇宙の女神様に見えないことも無い。
そんなサラの反応に、アキラは一つ頷き、先を続けた。


「……何故に時間から隔離されているのに、個人の主観時間と概念時間は続いているのか…これは非常に興味深い!」
「そんな事が分かる訳無いじゃないですか…今はどうするかを決めるべきじゃないんですか。マスター?」
「むう…サラがやけにまともに見えるぞ」
「…………マスターが日頃、私をどういう目で見ているか分かりました。酷いです」


軽口を叩き合う。
こんな時は、会話を持つだけでも精神の疲労を和らげられる。
だからこその会話であったのだが…




─Siyhhhgrrra…




「ちっ…また化物のご登場か…何だってドラゴンやらキマイラやらが放し飼いなんだよ」
「ふっ…出来の悪い三文小説のような展開よの…」
「まあ、文句を言っても始まらないよ…さて、今度は何が来るのかな?」


何処からとも無く響いてくる唸り声…
瞬時にサラが『七鍵』へと変わり、アキラの掌に収まる。
ウィルハルトは『剣皇』を軽々と振り回すと一刀両断にせんと構える。
ミュラーはミュラーで、両腕から『完全』の刃を顕現させていた。
そして、件の存在が姿を現す…


「………煙?」


それは唐突に現れた。
回廊を構成する石材(キューブ)の隅から…


【ひっ!?】


サラが悲鳴を上げる。
無理もない…そこから生えてきたのは何とも名状し難い頭部。
いや、敢えて言えば途轍もない悪意を持って歪めた…死んだ犬のそれ。
口のような部分からは異次元的に曲がりくねった舌があり…
その舌からは青い…膿のような臭いを放つ、嫌らしい粘液をダラダラと垂らしている。
ソレは、ぎょるり…としか表現しようの無い目付きでアキラ達を睥睨し、その機能しているとは言いがたい鼻を蠢かす。


「なんて…醜悪な…」


絶句したかのようにミュラーが言う。
流石の彼女も、これには来るものがあったらしい。
気味が悪そうに警戒する。


が、それを気にせずソレは其処から飢えて痩せきった躰を引き抜いてくる。
その姿は宇宙に存在する全ての邪悪を凝縮したかのように悍しい。
見てしまっただけで正気を奪うような存在が、超時空の角から次々と姿を現していく…


「ティンダロスの猟犬か……厄介なモノに目を付けられたな…」
「時間の“角”に住まうという忌まわしき猟犬……沸き立つ白き宇宙の中心という訳でもあるまいに…」


─ザシュッ!
─ドガンッ!


竜氣を纏った『七鍵』と、強大なオーラフォトンを纏った『剣皇』が複数の猟犬を纏めて消滅させる。
人間にとっては恐るべき悪夢の顕現であろうとも、正しく「神」に近いエターナルや人外魔境の存在たる操竜師の敵ではない。
猟犬達を構成する概念子ごとマナの塵へと変えていく。
人の理解の…法則の埒外であるティンダロスの猟犬が、いとも容易く蹴散らされる。


「ミュラー! ルージュ! ガレオン! 一匹も逃すなよ…こいつ等は時空を超越して何処までも追いかけてくる。殲滅しろ!」
「了解したよ…私としても、こんな犬は御免被るからね!」
「悍しき異形の猟犬……私を餌としようなど…不愉快ですわ!」
「例え悪夢の産物であろうとも…某は悉く打ち砕き、破壊し尽くすのみにございます」


雲霞の如く沸いて出る猟犬共を片っ端から消滅させていく。
明らかに猟犬達には不利な状況。
だが…常に飢え、血肉ごと魂を…精神を…喰らい尽くすという本能のみに動かされる猟犬達は退くという事を知らない。
次々に、沸いてきては斃され、或いは存在ごと消滅させられていく。


「流石だね…この調子ならすぐに片付くかな?」
「うむ…悍しき狂気の角に潜む犬共……余が存在の一片も残さず掃滅してくれるわ!」
「そうだな。いい加減に厭き──ッ!?」


い…ぁ………っ……な…で!


遠くから悲鳴のような声を、アキラの鋭敏な聴覚が捉える。
その声は、彼にとって余りにも馴染みのものだった。


「ルー!? まさか……ウィルッ! ここは頼んだ!!」
「任されたぞ。疾く往けぃ!」


ウィルハルトに声をかけるや否や、神速の勢いで疾駆していく。
聞こえる筈の無い声が…ここに在てはならない筈の存在を感じた。
もしそうなら一刻の猶予も無い。
ここに集っている者は例外だ。例え一人でも猟犬如きに遅れは取らない。
だが、もし彼女がここにいるのなら…それは致命的なことに繋がりかねない。
アキラは焦りを感じながらも疾駆する。


(っ…間に合えよ……)


身体強化を最大限に発揮して翔けるかのように走る。
気配を感知し、機械のハイロゥを展開して飛翔する。
階段を無視し、直接上層へと飛び、邪魔な化物を鎧袖一触で蹴散らす。
そして…




時間軸不明
虚数空間 無限回廊A




「くっ…なんなの…こいつらは。攻撃が効かない!?」


『朧月』の一撃を加えたものの全く怯む様子を見せない、異形の存在にセラは悪態をつく。
それでも喰いつかれることだけは避け続け、神剣魔法で接近を拒否する。


「…これならッ! ディバイン・インパクト!!」


漆黒の闇から力が流入し、奔流となって異形を包む。
神剣の奇跡力が引き起こす魔法の一撃で、ようやく異形は動きを止めた。


「だめ! セラ。まだよ!!」


竜氣の加護で高まった身体能力を最大限に威力に転化させ、アルティールの『鳴神』が異形を粉砕する。
乗せられた黒のエーテルと竜氣の相乗効果は、異形の物理保護を貫き完膚なきまでに異形を消滅させた。
アルティールは激しい消耗に肩で息をしながらも次の異形を滅ぼすべく『鳴神』を構える。


「やだっ…ま、また来たよ! え…うそっ…いや…嫌ぁぁぁぁ!! 来ないでっ! 来ないでーーーーッ!!」


空間を引き裂き、その姿を現そうとする何かを見たことでルーテシアが悲鳴を上げる。
それは余りにも名状し難く、余りにも悍しく、余りにも醜怪。
狂気と悪夢を練り上げて作ったかのような理解不能な存在。
目のようなソレが…触手のようなソレが…
■■の如き■■■を■に■■■■す■!
目に映しただけで…認識しただけで狂気へと誘われる…狂気を超える超狂気の産物!
忌まわしく、穢らわしい汚濁に満ちた粘液を撒き散らしながら、ソレは迫る。
恐らくは、その身に秘める汚穢を彼女達に注がんと…


「ルー! あれを見ちゃだめ! セラ! ルーをお願い!」
「ッ!…分かったわ! アル。死なないでね」


怯えて泣きじゃくるルーテシアをセラに任せ、アルティールが狂気の前に立ちはだかる。
恐怖? 狂気? それが何だと言うのだ。


(私は…アキラの弟子。竜の遣い手。人に仇為す異形を狩る者……例え相手が何者でも……)


目を見開く。
正面から狂気の存在を、射殺さんばかりに睨めつける!


「……我が前に立つならば…我はそれを絶つのみ!」


黄金の竜氣が立ち昇る。
アルティールの魂が…戦意が…精神力が折れ尽きぬ限り、それは無限の力を発揮する。
異形が一瞬だけ怯み、それでも嘲笑うかのように忌まわしい瞳が歪められる。


「分かるよ…あたしじゃ、あんたは殺せない…だけど…痛い目見せて、追い返す事はできるっ!」


『鳴神』に竜氣が集束する。
アルティールから立ち昇り、流されている黄金が一つの武器に集束する。
集束する膨大な竜氣に空間が鳴動し、セラの『朧月』が警告の音を放つ。
上位神剣にも匹敵する奇跡力が、『鳴神』を核として集められている。
そして…








「よく持たせた、アティ! 後は任せろッ!!」


彼女達が最も待ち望んでいた声が響き渡った。
その瞬間、アルティールは歓喜と共に必殺の一撃を解放した!




─ギュキィーーーーーーンッッ!!




─Kyyiiiiiaaaa!? Syrr? Ai Aaaaa? Iyaaaahhhh?!




放たれた一閃は、異形の存在に巨大な杭打機で撃ち貫いたかの如き大穴を穿っていた。
だが、それでも異形に取っては掠り傷にも満たないダメージに過ぎない。
しかし事はそれで終わらなかった。
異形に穿たれた孔が一方通行の次元断裂を引き起こす…
激しく悶え、苦鳴の叫びを上げる異形。
次の瞬間には、穿たれた孔に飲み込まれ…最初から存在しなかったかのように消失していた…


「……や…やった………で…き………た!」


攻撃体勢のままゆっくりと倒れていくアルティールをアキラは柔らかく抱きとめる。
その満足したかのような表情に、彼もまた成長した弟子を誇るかのような笑みを浮かべる。
一抹の…そして困ったような苦笑いを交えながら…




時間軸不明
虚数空間 無限回廊B




「さて…聞きたい事も言いたい事もあるが…まずは見事だった。対神放逐絶技『時喰(じくう)』…見せてもらったぞ」


─ごごごごごご…


「う、うん……あは、あははははっ」


─ずごごごごごご…


「でもなぁ…知らなかったとは言え…これは拙かったなぁ? ここは、時間・空間・因果の多くが交錯する場所なんだ…」


─どがごごごごごご…


「………っていうか、もう崩れる。これ確定。即ち運命。諸行無常、南無〜」


周囲の構造物が音と振動を立てて崩れていく。
先程の一撃は、この空間で放つには余りにも問題のある一撃だったらしい。
考えてみれば分かるが……火に油を注ぐような行動ともいえる。


「ど、どうするのよ〜〜!!」
「ボ、ボボボ、ボクまだ死にたくないよ!?」


セラも普段のクールな姿を打ち捨てて焦り…
ルーテシアも激しく動揺している。
それでもなお、崩壊は止まらない…止まるはずもない。
否、むしろ激しくなっているような……


─ずがどどどどどどっ!!


「……………………てへっ☆ミ」


「「「てへっ☆ミ じゃなーーーーい!!」」」


三人の叫びが見事にシンクロした。




………

……






「と、とにかく! 皆、俺の周囲に集まれ。少し不安だが…崩壊に合わせて“渡り”を行う。
 向こうは、ウィルもいるし……まあ、大丈夫だろう。むしろ問題はこっちだ」
【だ、大丈夫でしょうか…私もマスターも自力で“渡り”なんてやったこと無いですよね…】


動揺をひた隠しにしながらも冷静を装ってアキラが言う。
サラはアキラの言っている事が、どれだけの難易度を持つのか理解できるがために不安が消えない。
それでも、サラも…セラやルーテシアもアキラを信じて寄り添っている。
ちなみに右腕はセラが…左腕はルーテシアが嬉しそうに確保している。
アルティールはアキラの背後から腰に腕を廻してご満悦のようだ。


「サラ…計時を頼む。障壁と時空門の維持はこちらで行う…計時が終わったら、後は因果律と世界律が近い世界へ誘導してくれ」
【イエス・マイ・マスター】


刻一刻と崩壊は続く。
この場の崩壊は次の崩壊を呼び、クラインスペースが割れるように開いていく。


(…ウィルハルト………皆を…頼むぞ…)


【同期終了……最終崩壊予測……クラインスペース解放を確認……時間律解放。空間律解放。因果律解放…】


「多層乖離結界……術式構築完了……時空門連結……トリガーを待機状態に。RSA設定及び時空誘導を『七鍵』に…」


【最終カウントダウン……10、9、8】


「来るぞ……絶対に離れるな……」
「ええ!」
「うん!」
「分かってる!」


【……3、2、1、今!】
「おおおおおおッ!!」


カッ! と白光が満ちる。
同時に<門>が開き、マナの黄金と概念子の蒼が舞い散る。
アキラは両手で『七鍵』を構えたまま、膨大なマナを放出し始めた。
それにより固着…維持された<門>は一行を、新たな地へと誘うべく世界間移動の手続きを開始した。


─キィィィーーーン!!


『七鍵』と『神薙』が響きあい、奇跡を行使せんと干渉!
更に、空間は罅割れていき…遂に、彼らは情報のみの存在へと転化して、その場から消え去った…
もはや、その場にそれを示唆するものは存在しない。


残るのは『七鍵』が放った紫金のオーラフォトンと、『神薙』が放った蒼銀のオーラフォトンの煌きのみ……












































7th-WLD RSA: 7.210.154.127 “七番世界 エト・カ・リファ”
西暦2003年3月26日 現地時間 20:47
イラク共和国 バグダード南方 バビロン遺跡群




─ガカッ!


宵闇に包まれた周囲に黄金の燐光が柱となって立ち昇る。
それは魂を奪うほどに幻想的な情景…
だが、今はその光景に心奪われるべき者達は、この場には存在しない。
遠くから響いてくる遠雷のような音を除けば……ここは静寂に満ちている。


─ひゅおぅ…


一陣の風が熱砂と乾いた大地の匂いを運んでくる。
それに混じって、血と硝煙。油と金属。そして死の匂いまでも…
それは、アキラにとっては馴染み深い空気。
戦争の空気であった。


「周辺に人の気配は無し……時間は夜……ふむ、星座に見覚えがある…どうやら近い世界に来れたようだな。
 しかし、この音…この匂い……戦争でもやっているのか?」


呟きながら周囲を確認する。
彼の目は周囲が夜の帳に包まれていても、暗視装置のように周囲を鮮明に捉えていた。


「……ここ……凄くマナが薄い…」
「そうね…私達には、ちょっと辛い環境かも知れないわ」


ルーテシアとセラが、余りのマナの薄さに不安の声を漏らす。
間断なく聞こえる遠雷の音と、バラバラと時折聞こえてくる怪音が不安を倍増させていた。


「それにしても、ここは何処なのかしら…ねえ、ちょっと。分かる?」


アルティールも不安げな顔でアキラに尋ねる。
それを掌で、少し待て…と示しながらアキラは北極星を探し出し、位置の測量を行っていた。




………

……






「……イラク共和国。バグダートより南におよそ100km地点……そうか…ここはバビロン遺跡か。
 となると…この構造物…ジグラッドの基底部…成る程な、通りでここに塔と神殿が築かれたわけだ。
 この地点にも<門>があったのなら当然過ぎる一致…うむ、また歴史の裏側に一つの光明が………」


一人で次第にヒートアップしていく誰かさん。
そろそろ突っ込もうかな〜っとアルティールが構えて…


─VaVaVaVaVa…


…徐々に近づいてくる、その音を皆が捉えた。


「なに…この音?」


セラがブラックスピリットの超感覚を生かして周囲を探る。
が、彼女がそれを見つけ出す前にアキラが叫んだ。


「この音……AH-64D!? くそ…戦闘ヘリだ! 早く来い! こっちだ。隠れてやり過ごすぞ!」


三人に声をかけると、アキラはすぐに移動を開始した。
物陰から物陰へ、闇から闇へ。
偵察者(サーチャー)が最も嫌う動きを繰り返してセイフティーゾーンへと逃げていく。
アルティールはアキラに追従し、セラは夜目が利きにくいルーテシアの手を引いて追従する。
程なくアキラ達は、遺跡の放棄された建物の影へと辿り着いた。


「単なるスターライト・スコープなら良いんだが…最新鋭のインフラヴィジョンを積んでたら拙いな……
 まさか世界的遺産である此処を吹き飛ばすような真似はしてこないと信じたいが…
 しかし何故こんな場所に……そうか…<門>解放時のマナ柱を調べに来たってわけだ」


低く呟きながらも考える。
この世界のマナ濃度の薄さを考えると、出来る限り神剣の能力は使いたくない。
竜氣を使う力…操竜師の業ならばアキラ自身とアルティールが隠行することは可能。
だが、その場合はセラとルーテシアが隠れられない。
操竜師の技術体系は、そもそもが個人能力の強化に特化している。
竜氣を使った仙術や自在法までは達していない。
むしろ、其れを行える頃には神格位を得ているに違いない。
どちらにしろ現状の解決には向かない。
ならば魔術か? 確かに可能性は高い……が、アキラ自身の使える魔術は戦闘系のものが殆ど。
生粋の魔術師では無いアキラには術式を即興で編み上げる技術は無い。
その他の術式を即興で構築するには神剣なりAMDなりのサポートが必要。
つまり、現時点での有効手段が存在しない。
マナ枯渇を覚悟で神剣能力を使うか?
否、今後の存在維持に関わる。
もはや、この身は人間にあらず…人にして剣。
永遠神剣『神薙』が滅びる時は、人間『アキラ』が滅びる時でもある…


渦を巻く思考。
状況を解決する手段が見つからない。
いや、解決する手はあれど自らを犠牲にするのは問題があり過ぎる。
それに自らが消滅してどうすると言うのだ?
あの時、かの皇帝も言わなかったか?
そして、自らが滅びたとき…悲しむのは誰だ? 死ぬのは誰だ?


解決策と二律背反に苦しみながらアキラは考え続ける。


(…利便な奇跡力に頼った代償か…だが、俺が此処で滅びるのは許されない…しかし、それ以外には手段が無い。
 いっそ、近づいてくる連中を纏めて鏖殺してしまおうか…やはりダメだ。これ以上の介入を招くに過ぎん!
 ああ! くそっ! この失敗は忘れんぞ……今後は神剣を介さない即興構築も鍛……………いや待てよ?)


思い付きに、彼の瞳がスッ…と細められる。
思考の中で、即座に検証。可能性を演算。
凄まじい速度でシミュレーションを繰り返す。


(…行ける。十分に可能だ…世界や自然から<氣>を引き出す竜遣いの術ならば…氣をマナに換えられる!)


シミュレーション続行。
試験的に変換を行い効率を確かめる。
………約80%の効率。
20%程は変換途中でエーテルに変質し、周囲の霊素濃度を上げてしまっている…
同じ地点で繰り返せば霊脈を変質させたり、幽界が近づいてしまうかも知れない。
一つの地域に滞在するなら、霊素を回収するか霊素をマナに分解する手段が必要。


(……瞬間的には問題無し。継続するなら、霊場か神殿で行う必要性あり…条件付で可…)


決断。
後は実行するのみ。
アキラは竜氣をマナへと変換し、自分自身ともいえる『神薙』へと注ぎ込んでいく。


─キィィィーーーン!


彼の意識領域に澄んだ金属質の共鳴音が響き渡る。
神剣が世界に干渉し、時空間に罅を入れ、遥かな根源より奇跡力を汲み出す時の音。
『神薙』の演算システムを経由して、魔術式を組み上げる。
組み上げた魔術式を現実の世界律に沿って展開し、世界の容認する形で望む効果を発現させる。
望む効果は、遮蔽。
その存在を感知させない隠蔽結界。


─キィィィーーーン!!


再び剣音が響き渡る。
黄金と蒼穹の交じり合う象徴色を持った竜氣が、蒼銀のオーラフォトンへと変わり術式となって迸る。
淡い…ほんの一瞬の輝きの後、彼らは見えざる結界に包まれた。




………

……






「……………やっと行ったか……ふう…やれやれだ」


あれから数時間。
武装ヘリはようやく周囲の巡回を止め飛び去っていった。
輸送ヘリで来ていた数チームの兵士達も撤収していき、再び人の気配の無くなった事で彼は深い溜息をついたのだ。


「ねえ…ボク聞きたい事があるんだけど…」


安堵の余り、へたり込んでいたルーテシアがアキラに問い掛ける。
それは彼女だけでなく、他の二名の疑問でもあることは間違いない。
漸くの余裕を得て、アキラは汗ばんだ銀髪を後ろへと掻き上げながら「うん?」と応えた。


「あのね……ここって…ハイペリアなの?」


ハイペリア……彼の大地で、天上の国とも言われる死後の世界のようなもの。
人は死後、その魂がハイペリアへと昇天すると言われている。
一種の楽土思想のようなものではあるが、当然ながら誰もハイペリアの存在を確認したものはいない。
唯一…ハイペリアより来ると伝えられるエトランジェを除いて……


「……エトランジェが住まう異世界って意味なら確かにハイペリアだな。だが、ここは楽土でも死後の世界でもない。
 ついでに言えば…マナが薄すぎる。厳密には俺のいた世界でも無いようだな」


頷き、懐から取り出した煙草に火をつけようとして……ここが戦場だと言う事を思い出し、苦々しげに元に戻す。
そんな珍しい彼の姿に、なにやら新鮮な感情を持ちながら今度はセラが質問する。


「さっきのは…兵士…よね? 人間の…それに、空を飛んでいた鉄の箱は何? “ヘリ”とか言っていたけど…」


セラの疑問点……そして警戒は、その方向に向けられていたようだ。
それも無理もない。生ける者は、まず自らの脅威に対して注意を払うものだ。
先程の、物々しい集団は彼女の警戒感を高めるのに十分な役割を果たしていたようである。


「ああ。装備から見て米軍…と言っても分からんか。とにかく、この世界でも有数の大国の軍隊の兵士だな。
 ヘリってのは、見た通り空を飛ぶ乗り物にして兵器だよ。あれで空から索敵したり攻撃したりするのさ」


バラバラッ…ってな──と、ジェスチャーを付け加える。
ついでに、ヘリに搭載されている兵器類と、その威力を解説。
解説を聞くにつれ、セラの顔色は悪くなっていく。
はたと、それに気付いたアキラは一言「…済まん」といって沈黙した。


「で…結局、問題はどうするのか…ということよね。あたし達の世界に帰らないと…向こうも長く空けられないでしょ?」
「そうだな…何にしても、次に開きそうな<門>を探さないといけない。何しろ俺達だけじゃ<門>を作れないからな」


アルティールの言葉に、次の行動予定で答える。
バンバンと音を立てて、尻についた砂埃を掃うとアキラはサラと意識を繋げた。


(サラ……マナ不足の所で悪いんだが…最も近い時間で接近する<門>を検索してくれ)
【いいですよ。それに不足分は後でマスターから沢山頂きますから♪】


アキラの頼みに艶っぽい声で反応するサラ。
これから夜が大変そうだな…とか考えながらも、彼は「頼む」と追加する。
嬉しそうな意識を返してから、サラはすぐに調査に入った。


【………えっと…アカシャ経由で情報が得られました。次の<門>が再接近するのは…少なくとも5年程先になりますね。
 場所は日本という国の…茨城県龍崎市神木町2-1-8…神木神社。時刻は現地時間で西暦2008年12月18日17時32分です】


5年後……というサラの言葉に、アキラは頭痛が起きてくるのを感じた。
自分の世界では無いとはいえ、図らずも時間逆行をした形になる。
いや、それはいい。そんな事は些細な事だ。
問題は……5年という時間の重さ。
この何をするにも…国外に出るのですら身分証明が必要となる現代で5年。
これはかなりの難問であった。


(5年……5年だと? 盗賊でもやれってのか? いや待て…まだ諦めるな。要は身分を偽造できればいい訳だ。
 差し当たり、この世界のマナ濃度を考えると…自然に異能者や超人類が発生してるとは思えん…
 ならば、こちらの異能を生かして何処かの国と接触する……ダメだな…リスクが大き過ぎる)


うむむむ…と難しげにアキラが唸る。
右も左も分からない三人娘は、そんなアキラを見詰めながら只管に待つ。


(…大国との接触は後に禍根を残すかも知れん…なるべく小国で…かつ政府上層が強権を持っているほうが望ましい。
 この地点からの移動距離を考えると…イラク……却下。正に今、戦争中のようだし。
 イスラエル? は、遠いか…ついでに政治形態を考えると厳しいものがある…ならばやはり、クウェートか。
 向こうの政治形態は、実質的にサバーハ家の一族独裁だ…ならば、頂点を洗脳してしまえば後腐れも無い…
 唯一の問題は…この世界が俺の世界と何処まで共通の根を持っているか…もし、既存情報が違えば……
 って、何のための虚空蔵(アカシャ)だよ…調べてから検討すれば良いじゃないか。うむ、まずはこの方向で)


ぴたりと唸り声が止む。
三人娘の視線が、アキラに集中する。


「決めたぞ。南下してクウェートという街まで行く。その後は、俺が動いて色々と調整をしてくる」
「分かったわ」
「うん。アキラを信じてる」
「それじゃ、行きましょ。何時までもこんな所には居たくないしね」


セラ。ルーテシア。アルティールも立ち上がる。
不安を押し殺して、深夜の月を見上げながら…
月の砂漠を彼らは行く。




7th-WLD RSA: 7.35.77.99 “七番世界 エト・カ・リファ”
西暦2009年4月9日 現地時間 23:17
日本国 東京都某所 神薙邸




「…<門>を抜けたか…さて、ここは何処であろうな」


深夜、日本庭園風の広場に黄金の柱が屹立し、すぐに雲散霧消と散った後。
誰も居ない筈のそこには数名の人影があった。
無限回廊で崩壊に巻き込まれたままに世界跳躍…“渡り”を行ったウィルハルト達である。


「へえ…随分と風雅な建物だね…」


皓々と銀の光を降り注ぐ満月に照らされる庭園を見ながらミュラーは感心したかのように呟いた。
爽やかに流れていく春の薫風が、ミュラーの白い髪を優しく揺らす。
このような状況でなければ、縁側にでも座り名月を肴に酒でも楽しみたい情景である。


「ウィルハルト様……ここ……アキラの…いえ、私達の世界ですわ…」
「なんと! ここが……」


D'VAとしての超感覚。“世界意思”と直結したそれが、あらゆる情報を彼女にもたらしていた。
その独特の感覚を感じ取って、彼女は此処が自らの属する世界であると認識する。
彼女の言に、ウィルハルトも「ほう…」と続けて、辺りを見回した。


「お嬢様、少々拙い事に……」


彼女たちとは違い、ガレオンは若干だけ渋い表情をしてルージュに耳打ちする。
その様に、彼女も何事かと思い、軽く頷く事で先を促した。
それを受け、ガレオンが続ける。


「この場所……いえ、この邸宅……神薙の宗家が───」




喝! そこな者共…かような夜分にワシの家宅に何用かッ!!」




と、ガレオンの言葉を遮り、大気を揺るがすかの如き一喝が放たれた。
放ったのは作務衣を纏い、背筋をピンと伸ばした白髪の老人。
否、老人と言うには、その気配も所作も若々しく荒々しい。
正に矍鑠(かくしゃく)とした……という表現が似合う存在であった。


その者─「神薙 宗祇」─当年とって98歳。操竜師の宗家にして当代随一の遣い手。
曰く、現世唯一のクラス9。
曰く、神狩りの牙。
生ける伝説。
世界の護り手。


「ふむ…すまぬな御老体。余にとってもこれは想定外であったこと…許されよ。
 邪魔ならば、余らは直ぐにでも退散しよう」


軽く肩を竦めて、ウィルハルトが答えた。
内心では、そのプレッシャーに押し潰されそうだったが、彼も数周期を生きた永遠者にして転生者。
ましてや長らく皇帝などというものであった以上、外圧に屈する無様は晒さない。


………ラハーチィとカレンを除いてだが(笑)


果たして、その対応に逆に宗祇は呵呵大笑を上げた。


「ふはははは! 面白い。ワシの氣圧に正面から返すとは…あの馬鹿孫以来かのぅ。
 よかろう、お主らを暫く客人として扱ってやる。なに、老人の一人暮らしゆえ遠慮など要らん!」


面白そうに腕組みをし、宗祇が母屋を顎で指す。
それに軽く頭を下げ、ウィルハルトはこの老人の世話になることを決めた。


「では好意に甘えさせて頂こう。余はウィルハルト。此処には無い遠き国の元・皇帝。御老体の名をお聞かせ願えまいか?」


初対面の人間が聞けば、危ない(痛い)人に勘違いされそうな自己紹介。
だが、宗祇は全く気にした様子も無く、ニヤリと人好きのする笑みを浮かべて返した。


「ふむ。ワシは、操竜師の宗家。神薙 宗祇じゃ。ワシの事は好きに呼べばいい。そちらの嬢ちゃん達なら“宗ちゃん”でも良いぞ?」


“宗ちゃん”の辺りで好々爺の笑みに変わる。
この辺り、血の繋がりは無いとは言え、やはり神薙の因業なのであろう。


(……アキラのあれは血の為せる業であったか……)


ウィルハルトは一人、得心が行ったかのように頷き続けていた。









































こうして、失われた彼らは二つの世界へと散らばった。


彼らが運命の集う地へと帰るのは何時の日か。


これはひと時の幕間。


運命の外で奏でられた間奏曲。


世界の外れの物語。



















Interlude Closed...




後書(妄想チケット売り場)


読者の皆様始めまして。前の話からの方は、また会いましたね。
まいど御馴染み、Wilpha-Rangでございます。


第三章の本編に入る前に、ちょっとした幕間をお届けしました。
如何だったでしょうか?
まあ、案の定ですが彼らは無事でした(笑)
相変わらず、アセリアから乖離し続けた創作を続ける当作品。


当然ながら飛んだ先も普通じゃありません(断言


この先、彼らの話が語られる事はあるのだろうか…
…異世界(現代)編…あればあったで大変そう(爆)


さて次回より、本格的に原作のシチュエーションへと入っていきます。
悠人君達はどんな扱いになるんでしょうか…
自分自身でも不安です(ぉぃ



独自設定資料

World_DATA
無限回廊

世界を隔てる虚数の海のどこかに存在しているサルガッソーかバミューダトライアングルの如き回廊。
数々の時間や空間、果ては因果律までが複雑に絡み合い、混沌のクラインスペースを形成している。
世界座標は分かっているため、ここを経由する門は使わないように跳躍達の間では伝えられている。
稀に、“渡り”の事故で此処に落ちてしまう者も存在する。
無限回廊内部には、宇宙的邪悪の顕現体が常にうろついているので新米エターナルには致命的な場所となる。
アティが時空に干渉する絶技を放ったことで崩壊してしまう。
本来ならば咎められるべき事なのだが、寧ろ危険地域が消失したためその他の跳躍者には喜ばれていたりする。


ティンダロスの猟犬
クトゥルー神話における上級の独立種族。
本来なら人間がどうこうできる存在ではない。

─恐ろしい姿をした四つ足の不死の動物。
─曲がりくねった舌を持ち、青い膿のような臭い嫌らしい粘液をダラダラと垂らしている。
─体液には酸素などを欠いており、我々の知る生物学とはまったく異質の原理で構成されているという。
─人間が一度でもティンダロスの猟犬と接触すると、猟犬はその人間を何処までも追いかけてくる。
─たとえ時間的に何十億年離れていたとしても、どんなに距離が離れていたとしても。
─ティンダロスの猟犬はどこまでも獲物を追跡し、引き裂いて殺してしまう。
─猟犬から身を守る唯一の方法は、角の全く無い部屋に閉じこもることのみである。


でも、上位永遠神剣を持つエターナルの前には雑魚扱いだったり。
同じく、エターナルチャンピオンたるエ○リックの敵でも無いだろう。
ああ、宇宙的恐怖も何もありゃしない(笑)


バビロン遺跡群
イラクの首都バグダード近辺に存在する、古代バビロニアを代表した都市の遺跡。
バベルの塔のモデルになったという神殿があったという。
サダム・フセイン元大統領の旧バース党政権時代に遺跡北部に位置する、新バビロニア時代の王城区画「北の城」
を中心にした一角が、大々的に“復元”された。
この“復元”が色々と悪評高いことでも有名。
「人剣」世界のハイペリアにおいては、神木神社同様<門>の通り道が存在している重要地点。


AH-64D “アパッチ・ロングボウ”
ミリ波レーダーを搭載した当時、最新型の戦闘ヘリ。
最新鋭のアヴィオニクスを搭載し、戦闘攻撃力は他機種の追随を許さない。
固定武装として30mmチェーンガン。
選択武装として、ヘルファイア対戦車ミサイル。ハイドラ70ロケットランチャーポッド。スティンガー対空ミサイル等がある。

「人剣」世界のハイペリアにおいては、バビロン遺跡から屹立した黄金の光柱をたまたま目撃し強行偵察のために飛んできた。
この「黄金の光柱」現象や、様々な思惑が絡みあい戦後MNCI(多国籍軍団イラク)がバビロン遺跡に駐屯することとなる。


神木神社
永遠のアセリア…原作において最も重要な地点。
世界移動の際に利用する<門>の通過地点であり、エターナル・トキミとも関連が深い。
住所は、茨城県龍崎市神木町2-1-8。隣接市は「つくば市」。
なお、住所については完全にでっち上げであり、「人剣」独自のものであります(爆)


宗ちゃん
神薙一族の因業(笑)
ジジイのくせに節操が無いぞ!
彼の本質はきっとファンキーであるに違いない。




Skill_DATA
対神放逐絶技『時喰(じくう)』

操竜師の大家にして宗家、「神薙」に伝わる絶技の一つ。
っていうか、少なくともこれを行使できるようにならないと操竜師としては認められない。
何故なら、操竜師が狩るべき存在の中には邪神荒神の類も含まれているからである。

本来、人間のような矮小な存在が、神たる存在に抗する事は出来ない。
だが、操竜師の一族は世界意思の一角「防衛意識機構」と契約することで「竜氣」の扱いと「外道の知識」を得た。
以来、千年近くの継承と研鑽を経て、今現在の操竜師の業がある。

その中でも、基本にして絶技たる『時喰』は高次元干渉の反発力を活性化させる事に特化している。
人間より遥かに高位の存在であり、三次元空間を超越する邪神の類に、これは非常に有効。
対象が高位の存在であればあるほどに高い効果を発揮する。
端的に言えば…「摘み出して戸口の鍵を閉めちゃう」という技。

ちなみに人間に向けて発動させても放逐効果は発生しない。




Personaly_DATA
※Nothing




SubChara_DATA
神薙 宗祇/Sougi Kannagi
身長:170cm 体重:58kg 人間(守護者)。白髪黒瞳。
知的能力:高い 精神性:理性的外向型 性格:爺。古風 容貌:嘗てはロマンス・グレーが似合った。
性別:男性
神剣:無し
年齢:98歳 (外見60台)
職業:神薙家当主/操竜師宗家
備考:クラス9(対神級能力者)
解説:
アキラの世界の実質的守護者にして、3名のクラス9の一人。
年齢は既に100に近いが、未だに若々しい。
類稀なる操竜師であり、孫のアキラに操竜師としての基礎訓練を課していた。
庭に突然現れたウィルハルト達の面倒を見ることになる。
好々爺然として見えるが、その実ファンキーな爺さんである。
後にウィルハルトからアキラの現状を聞いて名言を発したらしい。


「わはははは。我が孫も豪気じゃな! 嫁を何人連れてくる心算か今から楽しみじゃわい」
「世界を乱し滅せんと欲す邪悪共…このワシが神魔万象の区別無く叩き潰し鏖殺してくれよう!」




Eternity Sword_DATA
※Nothing