作者のページに戻る










―とある世界にて


「ねぇ修也、真実を息子に教えてよかったの?」

「いいんだ、ローガス、どうせあいつもエターナルとして生きなければならないかもしれないしな」

ローガスと呼ばれた青年はコーヒーを飲むと言った

「でも下手をすれば精神崩壊する可能性もあるんだよ?」

「あいつは強い、心配ないだろう、それに・・・」

「ん?」

ローガスが首をかしげる

「あいつなら【刹那】の封印を解けそうな気がするんだ」

そうただ青い空を見て言った









             ―終わらない鎮魂歌―
                 【マロリガンと再会】

                  













―時は変わってファンタスマゴリアでは



抗マナ化の装置が完成してとうとうマロリガンとの前面戦争が始まった


そして新たに漆黒の翼ウルカが陣営に加わり戦力も上昇していた

ウルカの介入には繕も驚いていたのであった

そして始まったのだ

マロリガンとの全面戦争が

そして今はスレギトに向かっていた


「暑い・・・」

今は真昼間、砂漠はかなり暑い

「やべ・・・なんか母さんが見えてきた・・・」

「ゼン!!駄目だよしんじゃ!!」

ルナが言う

にしても暑いと思っていると次の瞬間

キーーーーーーーーン

「ん?」

妙な気配が感じられる

「皆・・・何か来るぞ・・・」

瞬時に刹那を構える

次の瞬間・・・


スピリットが襲い掛かった


「なんだこいつらは!!」

悠人が驚く

「黒いハィロウにこの目・・・なるほどな・・・」

ゼンが呟く

「なら容赦はしない・・・」

切りかかってきた二体を弾き詠唱をする

「聖なる者達よ・・・今我の前に力を示せ・・・ガーディアン!!」

すると繕の周りの地面から三体の光に包まれた大犬が現れた

「なんなんだあれは・・・」

その美しさと気高さに見とれる悠人達

「陣形、包囲」

すると周りに居た大犬がスピリットたちを取り囲む

「包囲攻撃」

そして三体が敵のスピリットたちに飛び掛るそして一瞬で

スピリットたちは消滅した

「繕・・それは・・・」

「ん?秘密特訓でやっと使えるようになったんだ」

「こいつらは純粋な守護者だから会得するのに苦労したよ」

そんな事を話していると

「ふふふ・・・私の妖精達を一瞬で消すなど、何者ですか貴方」

そこに居たのは眼鏡をかけ杖を持った中年の男だった

「・・・・・」

繕はとりあうず見るが

「うぇっ・・」

「え?」

その男が目を丸くする

「悠人・・・キモくて吐きそうだ・・・」

「繕!!」

「なっ!キモいとはなんですか!私はソーマ・ル・ソーマ、サーギオスにいるただの人間ですよ」

「ぅぷっ・・・そぅ・・・」

顔色が悪い繕

「今回は挨拶だけですのでここで失礼させて頂きますよ」

「帰れ、変質者、吐くから」

するとソーマはなんとなく傷ついて帰っていった







そして始まった、マロリガンとの戦いが

悠人や繕はスレギトを拠点にして進軍していた

敵の数が多く持久戦となっていた




「行けっ!ガーディアン!!」

繕の守護者が陣形を組んで敵スピリットに飛び掛る

守護者と言うだけあってかなりの戦闘力だ

「フレイジーっ!!」

悠人も敵をなぎ倒していく

「アークフレア・・・」

「アポカリプス!!」

ナナルゥやヒミカの神剣魔法でも敵が倒されていく

そして一時休戦なのか敵は撤退を開始した


「ふぅっ・・・きつかった・・・」

「・・・・」

「悠人?」

悠人の顔色がおかしい

「今日日や光陰と戦わないと駄目なのか・・・」

それは戦いへの迷い

そして恐れだった

「・・・・」

「俺は殺したくないっ!!」

「当たり前だろ・・・二人は・・・絶対止める・・・」

戦いたくない

でも戦わなければならないのだった



数時間後、戦闘が再開された

悠人、繕、ルナ、エスペリアは中央を進軍してミエーユを制圧した

「よし!これで後はマロリガンを制圧するだけだ!!」

喜ぶ繕しかしヨーティアから通信が入った

「悠人、繕大変だ!どうやらクェドギンはマナ消失を起こすつもりだぞ!!」

「何だって!!」

「発動はいつだ?」

ゼンが尋ねる

「6時間後だ、とにかく急げ!!時間が無い!!」

「分かった!!」

急いで進軍した










タッタッタッタッ・・・・






悠人達は走った、すると砂漠に一人の男が立っていた


「光陰!!」

「碧・・・」

繕と悠人が言う

「よぉ、久しぶりだな」

「何故だ!!何故戦わなければならない!!」

悠人が叫ぶ

「さぁな・・・俺にも良く分からん」

「じゃあ・・・」

「でもな悠人、お前がいると今日子の心が揺れる、それに一度お前と本気でやりあいたかった」

「何を言っているんだ・・?」

「悠人、言っても無駄なら力で示すぞ・・・」

そう言い構える

「陣形、殺陣」

そして光陰とぶつかった


「繕っ!!」

「行け悠人!!岬を助けるんだろ!!」

叫ぶ繕

「っ!!すまないっ・・・」

そう言って駆け出した

「いくぞ・・・碧、お前と岬を止めて、この戦いも終わらせる!!」

「来いよ!神崎っ!!」



キィィィイイイイイイン



繕の双剣と光陰の大剣がぶつかる

「行けっ!!ガーディアンっ!!」

繕の命令が下り三体の大犬が光陰に牙をむきとびかかる

「ちっ!!」

光陰はなんとか受け止めるが三体もいるのだ、弾き飛ばされる

「くそっ強い・・・っ!!」

上を向くとそこには繕の姿があった双剣を自分に突きつけて

「光陰・・・」



「ははっ・・俺の負けだな・・・」

「さあ、殺せよ・・・」

光陰は覚悟を決めた、が

「何・・・」

繕は剣を下ろした


「言ったろ、お前達を止めに来たんだって」

「そうだったな・・・」

光陰は笑い繕の手をしっすり握った

「行こう!!」

そして二人は悠人を追った





二人が今日子のところに着いた時には悠人はもう既に首都に突入したと部隊長から聞いた
「マナ消失まで時間が無い、急ごう!!」

そういって今日子を部隊に預けて自分達も悠人を追った







―首都マロリガン エーテル変換施設


「くっ!!なんて強さだ!!」


悠人は苦戦していた

クェドギンの成れの果て、イオとの戦いの途中だったのだ

「くそっ!!」

なんとかイオの一撃を弾く、がエスペリアやアセリア、ウルカも限界だった


次の瞬間、イオのライトバーストが放たれて大ダメージを受ける


「くっ・・・もう持たないのかっ!」

もう一度ライトバーストが来れば確実にやられる

しかしもう詠唱を開始していた


「くそぉぉぉっ!!」

相手の詠唱が完成して放たれようとする







次の瞬間







キィィィイイイイン


ライトバーストが弾かれたのだ

「何が起こったんだ・・・?」

「全く・・・だらしないぞ悠人」

「同感だな」

そこに居たのは



「繕!!光陰!!」



二人が立っていたのだ

「これが大将の成れの果てか・・・」

「クェドギン・・・」

そういって神剣を構える

「光陰、いくぞ!!」

「おうよ!」



二人が切りかかった

二人の戦法は光陰が防いで繕が攻撃するというものだった

「これで決めるっ・・・」

繕が詠唱を開始する

それを妨害しようとイオが攻撃してくるが光陰に防がれる

「終わりだ・・・終結せよ・・・アブソリュートフレア!!!」

強力な原子力の柱がイオの下から現れ、そしてイオは消滅した

そして二人は悠人のほうを向いて笑った













「解除コード入力っと・・・」

悠人達が休んでいる間に繕が入力したのだ

そして解除が終わり三人は今日子の元に急いだ

「今日子・・・無事だよな・・・」

悠人が言う

「問題ないだろ、多分着いたらハリセンが飛ぶぞ」

繕が言う

そしてしばらく走るとそこには見覚えのある少女の姿があった

「悠っ!光陰っ!神崎っ!」

悠人に飛びつく今日子

「今日子っ!!」

安堵する三人

「全く・・・心配かけやがって・・・」

「全くだ、たまにはしおらしくしろ」

「光陰がしっかりしてないからこんな事になったんじゃないでしょうがっ!!」





ドゴォオオオオオオオオオオオオン




今日子の一撃必殺ハリセンが炸裂する

しかも雷付だ

ここで新たな必殺技が生まれた


「光陰・・・お前の武勇は忘れない・・・」

繕が言う


【刹那】も怯えるほどだ、よっぽど強力なのだろう

(空虚より今日子のほうが強いんじゃないか・・・)

ふと思った

「3人とも・・・」

「ん?」

「ありがとう!私帰って来れました!!」

「後は佳織ちゃんだな」

ゼンが言う

「うむ、我らの麗しの佳織ちゃんを救出するだけだな」


ドゴォォォォォオオオオオン





また炸裂したハリセンだった


しかし光陰はそれを回避・・・




したはずだった



「ふっ・・・そうそう俺もなんでもあたらないぜ」


しかし次の瞬間光陰に稲妻が落ちた


「ぎゃぁああああああああっ!!!」

黒焦げになる光陰

それを笑ってみていたのだった


そのメンバーが集まるのも久しぶりであった










後書き

マロリガン戦終了です。なんか短いような気がする・・・
次回は日常とギャグネタと4章の前の話です
でわ。

作者のページに戻る