作者のページに戻る



      終わらない鎮魂歌
           第1話、異世界と出会い

―どこかの世界、夜
 
どれくらい眠っていたのだろう体が重い・・・
「ここは・・・どこだ・・・」
そう周りは木々に囲まれた森だったのである
(おかしい・・・俺は確か神社で高嶺達を見かけて、それで・・・)
ハッとしたそう自分は光に包まれたのだと
(つまりここは・・・異世界なのか・・・?)
【その通りだ】
(そうか・・・そうなのか・・・って、ええ!)
声の主を探す
しかし周りには木々があるだけで何も無い
(誰だ・・・)
【お前の右手に握っているだろう】
「え?」
間抜けな声が出てしまう
そこには大鎌が握られていた
(ちょっ・・・なんだよこれ・・・)
【大鎌だ】
(見れば分かる)
ストレートに答える
(なんで鎌が喋れるんだ?)
【鎌じゃない、永遠神剣第二位【刹那】だ】
(えいえんしんけん?なんだそれ?)
【つまりだな・・・】



そして【刹那】はこの世界のこと、この世界にはスピリットと言う物が居ること、政治、永遠神剣とはなんなのか
などを説明した。勿論、四神剣と呼ばれる存在もだ




「つまり、永遠神剣ってのは1位から10位まであって【刹那】は二位なのか」
【そうだ】
【ちなみに、3位以上はエターナルになる事が可能だ】
「エターナル?なんだそれは?」
【エターナルには2つの組織があるそのうちの1つがカオス・エターナル、もう1つロウ・エターナルだ】
「混沌に、秩序か・・・」
【そうだ、そしてエターナルとなれば永遠の時を生きなければならない】
「なるほど・・・え、待て」
【なんだ】
「つまり俺はエターナルなのか?」
【いや、エターナルには無理にならなくていい】
「そうか・・・エターナルになることは少し考えさせてくれ、時間が欲しい」
【分かった】
【ちなみに我はお前の意思で自由に形を変えることが出来る】
「非固定なのか」
【そうだ】
「よし、大体は分かった早速だが契約するか」
【良いのか?契約すればお前はエターナルにならないといけないかもしれない、それに戦いに巻き込まれるのだぞ?】
「構わない」
【そうか・・・なら契約だ、しかし我は代償を求める】
「なんだ?」
【お前が死なないことだ】
「了解だ」
【なら契約と行こうか】
「おう」


―我、神崎 繕は【刹那】を取りともに歩むことをここに誓う



―我、永遠神剣第二位【刹那】は神崎 繕を主として認める



次の瞬間、体中に力が溢れてきた

(なんだこの力・・・とても大きいがどこか澄み渡っている・・・)
ふと思った
すると、今まで感じなかった永遠神剣の気配が感じるようになった
(かなり遠いけど、気配が3つか・・・)
【無理に行く必要はない、まだお前は本調子ではないのだからな】
(確かにな・・・それに戦闘は出来るだけ避けたい・・・)
【刹那】の言葉に納得する
【所で繕、聞きたいのだがな】
「なんだ?【刹那】」
【繕、お前は戦闘を経験した事はあるのか?無くても武器を扱ったことはあるのか?】
その質問にハッとする
(そういえば、親父の趣味で集めてるナイフとかは触ったことあるがこういうのはないよな・・・)
そう思い【刹那】のほうを見る
【つまり、ないのだな?】
「え?なんで分かったんだ?」
【我と繕は繋がっている、お前の考えなどすぐ分かる】
【刹那】がそう言う
「なるほどね・・・所で【刹那】聞きたいんだけど」
【なんだ?】
「俺がこの世界、ファンタスマゴリアって呼ばれてるんだっけ?」
【そうだ】
「俺がこの世界に飛ばされた時さ、他の奴等の感覚はしなかったか?」
【他の奴等?】
「うん、俺と一緒に少なくとも4人は飛ばされてる筈なんだ」
【確かに、異世界から来た人間達なら知っているぞ】
「本当か!!!」
大声で言う
【繕、声がでかいぞ、今は夜なんだ一応警戒しろ】
「すまない・・・」
すぐに【刹那】に謝る
「所で、その居場所は分かるのか?」
すぐに自分の大切な友人のことを聞く
【まず、今お前が居るこの場所の事から説明しよう】
「分かった」
【この場所はラキオスと呼ばれている国から少し離れた所にある森だ】
「うん」
興味深げに話しを聞く、この世界のことは聞いたが詳細な事は聞いてないからだ
【まず、ラキオスには1人エトランジェが居る】
「待った」
すぐ疑問を抱いて聞く
「エトランジェってなんだ?」
【ああ、言い忘れていた、エトランジェと言うのはこの世界に召還された異世界の人間のことだ】
「なるほどな・・・」
【ちなみに、エトランジェはスピリットと同じで死ぬとマナに戻る】
「つまり、俺が死ぬとマナに戻るわけか」
【そうだ、だが死ぬ事は絶対にあってはならないのだぞ】
「分かってる、俺もこの年で死にたくないしね」
苦笑しながらそう言う
「所でラキオスのエトランジェはどんな奴だ?」
【ラキオスのエトランジェは四神剣の1つ、第四位【求め】を持っている】
「体格とか髪型は分からないのか?」
【残念ながらそれは分からない】
「そうか・・・」
【だが、ラキオスに行けば分かるだろう】
「なら、明日にでもラキオスへ・・【待て】」
「え?」
【一つ重要な事を忘れている】
「なんだ?」
【お前は戦闘技術が無いのだろう?】
「ああ・・・」
そうだったと思い苦い顔をする
【これがどう言う意味か分かるな?】
「戦闘技術がなければ戦うことはほぼ無理、いくら【刹那】が居ても勝つことは難しいか・・・」
【そうだ】
「どうすればいいんだ・・・」
流石に自分は武器を扱ったことはほとんど無い、これはとても大きな問題であった
【安心しろ、訓練なら我が手伝おう】
「本当か?」
【お前が戦闘出来ないと困るからな、ただし我の訓練は厳しいぞ?】
【刹那】が笑ったように思えた
「上等だ」
笑って答える、現代に居た頃と変わらない笑顔だった
「それで、どれくらいかかるんだ?訓練は」
【少なくとも2週間、いや3週間は掛かるな】
「それだけあれば十分だ」
【なら良いがな、後、我は必ず形を変えて持ち歩くのだぞ】
「大鎌なんて持ち歩いていたら怪しまれるしエトランジェってバレない為、だろ?」
【そうだ】
「分かってる、俺もまだ招待は明かしたくないのでね」
【そうか、しかし明日からは訓練だ、並大抵の訓練ではないから覚悟するのだぞ?】
「お手やらかにね」
そう言うと膳は眠りに落ちていった
そして思うのだった、【刹那】は自分にとって大切な相棒なのだな、と


to be continued


後書き

なんとか第1章一話書き終えました、蓮です。
なんか完全に主人公中心のストーリーになってるような気が・・・
まあそれはおいといてっと・・・マテ
次作は出来るだけ長くする予定ですので是非読んでみて下さい。
でわ皆さん、お元気で

作者のページに戻る