エレナを連れ立って謁見の間を後にした大河。
それを甲冑を着込んだ青髪の女性が見つめる。
それを見たアズマリアが、そのスピリットに対して言葉を投げかけた。

「どうだシンシア、あのエトランジェは。お前の上に立つ者として」
「……誰が隊長になろうと構いません。我等はイースペリアのための剣。国のため戦い、国のために死ぬ。それだけです」

そう言うと立ち上がり、同じように謁見の間を出ようとして―――

べチッ!

―――こけた。
顔面から床に叩きつけられ、鈍い音が室内に響く。
鼻頭を押さえ、涙ぐみながらシンシアは立ち上がった。

「だ、大丈夫か?」
「………………問題ありません、失礼します」

大分間があったが、大丈夫か?と思いながらアズマリアは扉を開け部屋を出るシンシアを見る。

「忠誠心が高いのはいいが、あのドジっぷりは何とかならないか……」

深いアズマリアの溜息が、謁見の間に広がった。
















COLORS
Code - 1 : 有限の世界へと ^to the limited world^














2.天神地祇をお招き申す

















「ここが、私たちアマテラス隊の詰所です」
「ふむ、中々の大きさだ。悪くない」
「悪くてもここに暮らしてもらうんだけどね〜」

上から順番にフィオナ、大河、エレナが詰所の前で言う。
十束とつか】も大河の元に返され、鞘が無いので今は引きずられる様に右手に持たれていた。

【もう少し丁寧に扱ってくれない……?】
「気が向いたら磨いてやる、我慢しろ」
【……………】
「嬉しくて言葉にならないか。ははははは」
【あんたと契約した自分に呆れて声が出ないのよ!!】

いっそ強制力でもかけてやろうか、チョッと危険な思考に入りだした【十束】をよそに、大河は歩きだす。
そして、詰所へと足を踏み入れた。
全体的に洋風な屋内を見て、大河は思う。

(アマテラスや十束。日本神話の名が多いと思ったが、文化自体は西洋の流れが大きいらしいな。少なからずこの世界と俺たちの世界は繋がっていると言う事か……)
【うわっ!まともな事考えてる】
(俺は何時もまともだぞ)
【そう思ってるのは恐らくあんただけだから】

失礼な奴だ、と考えていると、階段から誰かが降りてくる音がする。
そしてドアが開き、リビングに入ってきた。
朱色の髪に、ダークブルーの瞳を持った、小柄な少女。
歳は十三、四といったところか、長い髪を後ろで一つにまとめている。

「遅えよ、エレナ姉にフィオ姉。夕食の準備終わらせたぞ」
「ごっめんね〜。ちょ〜っと手間取っちゃってさ」
「全く、まだまだだな」
「貴方が大人しく投降しなかった所為なんですけど……」

フィオナの言葉に「そうか」と言いながら、大河は赤毛の少女に向けて手を伸ばす。

「不知火・大河。今日付けで君たちの隊長になった者だ。よろしく頼む」
「………ホムラ」

とだけ言うとホムラと名乗った少女はエレナの後ろに隠れてしまった。
そして顔だけ出して大河を見つめる。

「ごめんごめん。この子男の子とあんまり接した事無いから。それに結構人見知りだしね」
「いいさ、これから時間など十分ある。少しずつ慣れていってくれれば構わん」

誰かに警戒されるのに慣れているためか、それほど落ち込むこと無しに大河は笑ってエレナに言う。
目つきの所為で大抵の女性は警戒してしまうものだ。
神楽・湊に限っては、怯むことなく「何キレてんの?」とメンチを切り替えしたが(因みに大河は喧嘩を売っているわけではなく、ただ目が合っただけだった)
フィオナは席につくと、ホムラに向けて

「そういえばシンシアは?彼女も詰所で待機だったはずですが」

と言った。
エレナの後ろに隠れたまま、ホムラが答える。

「シア姉は城に行った。エトランジェを見てくるって」
「それでは見られていたのか、この俺の―――」
「暴動っぷりが」
「失礼だぞエレナ君。俺は当然の事を言っただけだ」
「確かに私も皮被ったアズマリア様より、本当のあの人のほうが好きだけどねえ」

そう言ったエレナに驚き、ホムラは大河に向けて喋りだした。

「ほ、本音で喋ったのか!?あの人があったばっかのあんたと!!」
「喋った、というよりこちらがそうするよう要求しただけだがな。己を偽る者に従う事はできんと」
「だからって、それだけでアズマリアが―――」

とそこまで言ってホムラは口をつぐむ。
いつの間にかエレナから離れ、大河と向き合っている事に気付いてしまったからだ。
パクパクと口を開いて数秒、思い出したようにエレナの陰に隠れてしまう。

(……可愛らしい子だな)
【嫌われてるけどね】
(構わん。こういうのは少しずつ仲良くなっていくものだ)

湊君もそうだった、と思い出し笑いをする。
苦労したものだ、日々話しかけ、お菓子を買ってきては出し、少しずつ少しずつ歩み寄っていった。
今では彼女も以前では考えられないほど心を開いてくれている。

―――信頼は求める物ではない。こちらから歩み寄り、そして手繰り寄せる物だ

これが大河の信条である。
そこまで考えて、自分が寂しさを感じている事に気付く。
こうやって過去を振り返ると言う事をほとんどしない大河は、自分が元の世界へ返りたいと考えている事に気付いたのだ。
若干センチになっていた思考を振り払うと、大河は皆に向け言った。

「さて、ここに突っ立ていても始まらない。ここは夕食を囲んで自己紹介といこうじゃじゃないか」




Ψ    Ψ    Ψ




自分の席が無い。
シンシアが詰所に帰り、先ず思ったのがそれだった。
一つの机に四つの椅子、その内ホムラの隣が自分の定位置である。
そこに座っているのは一人の少年。
先程見ていたから間違いない、エトランジェだ。
傍に大剣を立てかけ、真っ赤になって俯きながらスープをすするホムラの隣で

「若干薄口だな、これで普通なのか?」
「こんなもんよ?ホムラは料理上手だからね〜、あやかりたいわ〜」
「ほう。その歳でこれだけなら、いい嫁になれるな」
「〜〜〜〜〜」

とエレナと二人で酒を飲んでいる。
何時も騒がしいぐらいのホムラが、今は借りて来た猫のように大人しいのを見て、シンシアは少しおかしくなってしまう。
その様子に気付いたのか、エトランジェの少年がこちらを向いた。

「すまない、席を借りている。チョッと待ってくれ、皿に料理を移したらリビングのソファーで食べさしてもらう」

そう言うと大きな皿にニ、三品の料理を移し立ち上がった。
それに慌ててシンシアが制止する。

「か、構いません。そちらでお食べになって下さい」
「元々帰ってくるまでの約束だ。俺は約束は護らないと気がすまない性質でな。ここは俺のために座ってくれ」
「は、はあ……」

言われるがままにシンシアは自分の席に座る。
それを見たエレナは面白そうに話しかけた。

「変な人でしょ?って、女王との会話は聞いてたっけ」
「変わった男だと思ったが、思った以上に変わっているな。私はもっと横柄な人間だと思っていたが……」

それに対してフィオナが話に加わる。

「いえ、さっきの自己紹介で『不知火・大河だ。これから君たちには俺の手足となって馬車馬のように働いてもらう』って言ってましたから。また厄介なのがうちの隊に……」
「あんたも大変ね〜?」
「エレナ姉さんが言いますか……」
「……でも悪い奴じゃない、と思う」

ぼそり、と呟いたホムラのほうを皆が向く。
それに気付いたホムラは慌てて喋りだした。

「いや、その……変だけど優しいっつーか。悪い奴とは思えないんだよな」
「ふんふん、つまりホムラはタイガ隊長に惚れちゃったわけだ」
「な、何でそうなるんだよ!!?」
「ほほほほ、お姉さんに隠せると思って?照れなくていいのよ〜?」
「照れてねえ!!惚れてもねえ!!!!」




Ψ    Ψ    Ψ




「楽しそうだな」
【羨ましいの?】
「そうだな、ああやって多数の者と食卓を囲むといった経験が無かったからな。羨ましくはある」
【……ごめん】
「何を謝る。お前は俺が怒るような事も、困るような事もしていない。謝罪の必要性が感じられないな」
【意味のない事をするのが人間だとも聞いてるけど?】
「だとしてもお前は神剣だ。その定理には当てはまらないだろ」
【……屁理屈よ】
「屁理屈でも理屈は理屈だ」

そう言うとスープを飲み込んだ。
薄口ではあるが味は悪くない、むしろ今まで食べてきた中でも上位にランクインするだろう、とタイガは思案する。

『エレナ・グリーンスピリット。今はあなたが隊長だから私は副隊長ね。神剣は六位【廻天かいてん】、よろしくね!』
『フィアナ・ブラックスピリット。役職は参謀兼事務係です。神剣は小太刀二刀の七位【一双いっそう】。よろしくお願いします』
『ほ、ホムラ・レッドスピリット。神剣は【焔舞えんぶ】。よ、よろしくな』

「……胸の大きさが大、中、小と順番になってるな」と言った瞬間フィオナとホムラに殴られたこと以外は、問題なく自己紹介は終わった。

「後でシンシア君にも自己紹介をしてもらわないとな」
【甲冑かあ…騎士って感じでかっこいいわね】
「胸はフィオナ君よりあるようだがな」
【あんたはそこしか見てないのか!!】

このセクハラ野郎!!と叫ぶ【十束】を無視して料理を全て食べ終わる。

「それよりも、聞きたい事がある」
【な、何よ】
「お前の内在マナ総数についてだ」

水を飲み、話を続ける。

「お前の剣ではオーラフォトンは発動できなかった。知識の上では可能なはずなのに。これはどういうことだ?」
【……そもそもオーラフォトンってのは、高位神剣がその世界の空間に力の介入を行うときに生まれるものなの。展開する時の光はその副作用みたいなもの】
「……つまり、大きすぎる力が作用することで空間に負荷がかかり、それが漏れ出したのがあの光だということか?」
【そゆこと。つまり、今の私にはそれを行うだけの力がないって事】
「そうか……階位でいうと?」
【大体六位ぐらいかな】

無茶はできないということか、と考える。
エトランジェそのもののスペック差で、スピリットとは互角以上に戦えるはずだが、高位神剣を持つエトランジェにはそうもいかないだろう。

「無茶するつもりも無いがな」
「何がですか?」

自嘲する大河の隣に、シンシアが腰を下ろした。
長い髪を髪留めで止めていたが、今はそれも外し、甲冑も脱いでいる。
切れ目がちな目はそれほどきつさを感じさせず、より彼女の魅力を引き立てていた。

「何も無い。それより、自己紹介がまだだったな。不知火・大河。君たちの隊長になった。至らぬ事も多々あるかもしれないが、よろしく頼む」
「第六位【誠実】のシンシア・ブルースピリット。こちらこそ、よろしくお願いします」

そう言って頭を下げる。
生真面目な性格なのだろう、格好もだが心も騎士そのものだ。
そして、こういった性格の者は、自分が真に信頼を置くものにしか心を許さない事も大河は知っている。
厄介なものだな、と思いながらも、大河は微笑んだ。
対するシンシアは訝しげに大河を見る。

「どうなされました?」
「いや、人間関係の構築の難解さには何時も悩まされるなと思っただけだ。そして自分は、それを楽しいとも思っている」
「楽しい?」
「無条件に信頼されればそれもいいだろうが、少しずつ心を開いていき、そして勝ち得る信頼というのは別段素晴らしい。信用されていくという事は、嬉しい事だからな」
「……そういうものでしょうか」
「他の者はどうか分からないがな。君の信頼を得るためにも頑張らせてもらおう」

そう言うと、シンシアは驚いたような顔をしたあと微笑んで言った。

「そう簡単にはいきませんよ?」
「そうでなくては」

後ろでは飲み過ぎて暴れだすエレナを、フィオナとホムラが抑え込んでいる。
それを見て微笑んだ後、自分もグラスに注がれた酒を取って飲んだ。
騒がしい、初めての誰かとの団欒。
どこかそれを嬉しく思いながら、大河の異世界一日目はふけていった。




Ψ    Ψ    Ψ




翌日早朝、イースペリア城内訓練施設にて………

「さて、それでは始めようか」
「は、はあ……でも、大丈夫なんですか?タイガ様の話ですと、【十束】は六位程度しか力を引き出せないそうですけど」
「構わない、俺に今必要なのは実戦に限りなく近い形での訓練だ。いざという時使えない駒ほどいらないものは無いだろう?」

肩に担いだ【十束】の切っ先をフィオナに突きつけて大河は言う。
エレナはまだ寝たまま、シンシアとホムラは朝食の準備に取り掛かっている中、大河はフィオナに声をかけたのだ。
フィオナは両手に小太刀型の【一双】を持ち、大河の前に立っている。

「なら構いませんけど、手加減は?」
「無用だ。ある程度戦い方は向こうの世界で習っていた。それを実践できるかは分からないがな」

そうですか、と頷くとファイオナは純白のウイングハイロゥを広げた。
黒の隊服とのコントラストが、より一層その白さを際立たせている。
そして、動いた――――

(後方左……!!)

神剣の力で強化された五感をフルに発揮し、素早く反応した大河は、体を捻り殺到する小太刀を【十束】で受け止める。
そして弾こうと剣を振り上げるが、その頃にはもうフィオナが次のアクションに移っていた。
クロスにした腕を、戻すように振る。

「“クロスバウト”!!」

それを後退してかわし、大河は一度フィオナから距離をとった。

(リーチはこちらが上だが、機動性はあちらの方が格段に上。盾を張ろうにもオーラが使えなければ……【十束】、どれぐらいいける?)
【継続展開は無理。でもインパクトの瞬間発動するぐらいなら】
「十分だ!!」

そう言うとフィオナに向けて駆け出す。
マナを帯びた【十束】はほのかに金色に光り、その光が大河の動きにあわせて軌跡を描く。
だが攻撃はしない、それはフィオナの機動性から考えるとこちらの攻撃は先ず当たらないと判断したからだ。
あくまで“フリ”だ、そして動いたフィオナを―――

「捉えた!!」
「―――――!」

後ろに回ったフィリアに向け、一瞬だけ展開させたオーラを纏わせ【十束】が迫る。
それに素早く反応したためか、大河のアクションが早すぎたためか、紙一重で大剣を回避し、フィオナは翼を使い飛び上がった。
そして数メートル先で着地する。

「初めからカウンター狙いですか」
「もう少しこの剣が小さければ、このようなことをせずに済むのだろうがな」
【悪かったわね……】

恨めしそうな声で【十束】が喋るが大河は気にしない。
対するフィオナは、その場で大きく身をかがめた。
ウイングハイロゥは極限まで広がり、殺気は先の数倍に膨れ上がる。

「貴方の力は分かりました。そして、今の貴方では私には勝てないという事も」
「ずいぶんな自信だな」
「すぐに、分かりますよ……」

風が、止んだ―――……

「【黎陣マセス・トーセム】……!!」




Ψ    Ψ    Ψ




朝食の準備を終え、いつまでも起きないエレナを叩き起こした後、シンシアは大河とフィオナを呼びに行ったまま帰ってこないホムラの元へと来ていた。
みると訓練棟の前で中の様子を見ている。
まだ戦闘中か、と考えていると、ホムラが気付いたのかシンシアのほうを振り返った。

「エレナ姉は?」
「今起きた。いい加減一人で起きてはくれないだろうか……」
「無理だろ、エレナ姉じゃ」

そうだな、と溜息をついてシンシアは前を見る。

「それで、訓練はどうなっている?」
「フィオ姉が【神祇招来】使って戦ってるとこ」
「【黎陣】の解放か……流石にシラヌイ隊長といっても分が悪いな」

見ると所々に切り傷を残した大河が、一人訓練棟の中で剣を構えているかのように見える。
否、二人のはずだ。
見えないのである、神剣を手放したシンシアにはもう一人、黒の妖精が舞っていることに。

「今のシラヌイ隊長では、勝算は……あって一割」



Ψ    Ψ    Ψ




「クッ―――!!」

【黎陣】と叫んだ瞬間黒い魔方陣が浮かび上がり、目の前に現れたフィオナの攻撃を、紙一重でかわす。
また消えた。

(後ろ!!)
「左です」

咄嗟に声がしたほうに、オーラの障壁を展開する。
それは衝撃と共に砕け散り、大河は大きく後ろに後退した。

(五感が追いつかないほどの高速移動か!)

こちらが後ろと感じた頃には、相手が左へと移動している。
知覚出来ないほどの超高速移動。

【ちょ、何これ!?ていうかどうすんの!!?】
「落ちつけ馬鹿。俺よりお前が取り乱してどうする」
【だ、だって……!!】
「見えないなら……見えるようにすればいい!!」

グオッ!と音を上げ、大河は【十束】を振り上げる。
そして、地面に思い切り叩きつけた。

「ハアアァァァ!!!!」

インパクトの瞬間全力でオーラを展開、圧倒的な破壊を纏う【十束】が地面をえぐり、砕く。
それによってクレーターが出来上がった。
足場が崩れ、フィオナの動きが一瞬止まる。
それが好機!!

「そこだッ!!!」

そこに向けて大河は全力で【十束】を投擲する。
風を引き裂き唸り声を上げながら殺到し、フィオナの体を……

「私の勝ちです」

すり抜けた。
そして背後から首筋に刃を当てられる。
目を閉じると、大河は両手を上にあげた。

「………降参だ」




Ψ    Ψ    Ψ




「参った、もう少し粘れるかと思ったが」
「いえ、十分ですよ。初めての戦闘で此処までなら」

魔方陣は消え、小太刀を鞘に収めたままフィオナは言う。
見るとホムラとシンシアも訓練棟の前で様子を見ているのに気付いた。

――――示しがつかないな

と自嘲する。
自分は隊長だ、ならそれに相応しい力を持っていなければ。
強く、ならなければいけない。

「飯出来てるぞ、フィオ姉。………た、タイガ隊長」
「言いにくいなら呼び捨てでも何でも好きに呼んでいい。隊長と呼ばれるには、まだ俺は未熟すぎる」
「そ、そんじゃあ……た、大河兄………」
「…………グハァ!!」

のけぞる大河に慌ててシンシアが駆け寄る。

「ど、どうなされたのですか!?」
「い、いや…余りの不意打ちにもろに喰らってしまった。まさかそう呼ばれるとは」
「だ、だめだったか?」
「いや、むしろお願いしたい」

何とか体勢を立て直し、「さて」と仕切りなおす。

「それでは、朝食にしようか」

そう言うと訓練棟を出て詰所へと歩き出した。

【……何でもいいけど、私を忘れていくなーーーーーー!!!!】

未だ壁に突き刺さったままの【十束】を残したまま。
ちなみに確信犯だった。








<後書き>

【十束】の扱いが微妙に酷い第二話。
イースペリアスピリットは今回登場しただけにするつもりです。
余り多すぎるとゴタゴタするし、名前も覚えられませんしね……

【黎陣】(マセス・トーセム)の直訳は聖ヨト語で「黒の力」。
効果は一時的に黒のマナを活性化させ、全ての能力を引き上げます。
一種の「ヒートフレア」のようなものですね。

各キャラの紹介も載せます。
設定にも載っていますので、見てみてください。



ホムラ・レッドスピリット

イースペリアスピリット隊最年少の少女。
人見知りが激しいですが、一度信頼できると感じた者には素直な一面を見せます。
朱の髪にダークブルーの瞳、髪形はポニーテール。
幼少期、アズマリアに育てられていたので口調が似ています。
永遠神剣はダブルセイバー型。
更には柄の中央で分裂し、双剣型に変形する第七位【焔舞】(えんぶ)

「今度は、俺が助けるから……!」



シンシア・ブルースピリット

騎士道を重んじる性格で口調も生真面目。
しかしどこか抜けているところがありしょっちゅう何も無いところで転んだり、柱に頭をぶつけたりしています。
長めの髪を上げ髪留めで纏めてあります。
永遠神剣はサーベル型の第六位【誠実】
状況次第でウイングハイロゥとシールドハイロゥを使い分けています。

「我らはイースペリアが為の剣……」



エレナ・グリーンスピリット

スピリット隊「アマテラス」最年長のナイスバディー(死語)なお姉さん。
姐御肌で仕事ができるタイプだが私生活は壊滅的。
それでも戦闘では優秀で皆からは信頼されています。
髪はロングのストレート。
永遠神剣はブーメラン型の第六位【廻天】(かいてん)です。

「世の中なんてね、成るようにしか成らないの。それを変えようとする奴はよっぽどの天才かよっぽどの馬鹿よ」



フィオナ・ブラックスピリット

事務担当で癖の強い隊員達をまとめるのに日々頭を悩ましています。
可愛い物が大好きで部屋には小物やヌイグルミが沢山置いてあります。
髪はショート 。
永遠神剣は小太刀二刀の第七位【一双】(いっそう)でハイロゥはウイングとスフィアを併用しています。

「これが今月の予算でこちらが…って!どこに行くつもりですか隊長!!これが終わるまで外出は禁止です!!」

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