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 暇だ。

 既に何週したか分からないSUPERHARD、レベルは全員99、もうアカーリアの説得を待たなくても良いんだ! ミュラーさん迎えにミライド遺跡まで行かなくても良いんだ! と喜んだのも過去の出来事。

 今は全ヒロインを攻略する為にNORMALでやっているので出てくる敵片っ端からイグニッションアポカリプススターダストそれが尽きたらフューリーフレンジーオーラフォトンブレードみるみる下がるオルファ&ナナルゥのマインド出番の無いセリアの強力アイスバニッシャー二度と使われることが無いであろうリヴァイブ残り回数が一向に減る事の無いデポデットブロック最初のオールラウンダーにインフェルノごときで何故Lv99エスペリアがイベント戦闘だからってあんなにダメージ食らうんだとか一撃で体力の9割持っていかれても効くわけないんだからさと意地張るシュンを見るのももうたくさんだ!

 とまぁそんな異次元の話は置いといて。

 時はスレギト制圧後、これから麻呂離岸、もといマロリガン攻略戦。

 

 

「うーん……、余裕だな。さすがにLv99ともなればノンストップで制圧できるしな……今の俺たちならマナ障壁ぐらい突破できるんじゃないか? つーかできるだろ実際」

 ちなみに途中ソーマ部隊と会ったわけだがこれだけはイベント通りに進めたくなくなったのでソーマズフェアリーごとソーマさんたたっ斬ってしまった、その後エスペリアとウルカどっちが死体処理するか言い争っていたけど無視。

「契約者よ……訓練士を……新しい訓練士をよこせ!」

 ああ、バカ剣までいつもと違ってるし。

「ユートさま」

「なに? エスペリア」

「ヨーティアさまが抗マナの研究が一段落尽いたとのことです」

 あーそういえばそろそろそんな時期だったなー

「そのため、今後は『訓練』に参加するそうです」

そうそう訓練に……ってえぇ!?

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

永遠のアセリア外伝 BADエンドの如く白昼夢であれ

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

「ヨォォォォォォッテェェィィィィィアッァアアアアア!!!」

 カールルイス真っ青100m5秒の速さで研究室に突っ込む!

「なんだユート、仮にもレディの部屋にノックもせず入るとは不謹慎にも程があるぞ」

「そんなことはどうでもいい! 訓練士になったと言うのは本当か!」

「そーだよしょーがないだろ、お前たちときたら最初にエーテル変換施設と研究所建てて以来何にも建設しようとしないじゃいか、自動的に作成されるランサのエーテルジャンプクライアントが草場の蔭で泣いているぞ。でまぁそんな状態で技術者になっても面白くないから訓練士になったわけだ、文句があるか」

「それだけでも問題だが何だこのデータは、上げられるLvの上限が全てUNKNOWNとあるぞ」

「はっはっは、天才の限界をそんな数値で計ろうなんておこがましいにも程がある」

「ヨーティア様、それでは限界を数値で測れる私はどうなのですか?」

「イオはいいんだよイオは、訓練士以外に技術者も戦闘員も兼ねているんだから」

「そうだよなぁ〜建築限定の大天才様よりイオの方が……」

「大天才スウォード!」

「ごふぇあっ!」

 

「つってもあのヨーティアだもんなぁ……」

 スピリットの皆はヨーティアのことを良く知っている、故に敬遠するのも当たり前と言えば当たり前なのかもしれない。

「じゃあ私が行ってきますね〜」

「ハリオン?」

「大天才様の〜訓練ですから〜もっとスーパーなお姉さんになれますよ〜」

 そう言ってハリオンは逝って、いや行ってしまった。

「まぁヨーティアのことだから変なことはしないと思うけど……」

「おーよく来たな、じゃあひとまずはこの養成ギプスを」

「ちょっと待てー!」

 ああやっぱりよく見たら少し離れたところに意味ありげな木が1本立っていたりするし! イオがそこから見守っていたりするし!

 

 数分後。

『カチ』「クンレンガシュウリョウシマシタ」『カチ』

「……ユート、それは何だ?」

「エスペリアがもう毎回毎回レベルアップの報告するのが面倒くさいからって置いていったエーテルラジカセ、これに『ケンセツガシュウリョウシマシタ』から『テキヲカクニンシマシタ』まで全部入っているぞ」

「ん……エスペリア、意外とものぐさ」

「そんな事言うなよアセリア、軽く計算するだけでもだいたい17人×え〜と……まあ最初からLv高い連中のことを考えて適当に80Lvぐらいとしても1360回は訓練が終了しましただの日々精進ですだの言うのは結構辛いもんだぞ、という訳でアセリア、この役変わってくれないか?」

 片手に剣を、そしてもう片方は手を握り合う為、ではなくただのラジカセを持つためにあるエトランジェ・ユート氏。はたから見るとマヌケこの上ない。

「ん……それはやだ」

 あっさり断られたし。

 

「アラタナワザヲシュウトクシマシタ」

 

Lv17 なでなでなで

属性 緑  スタートサポート  ターゲット 変E

MB 80〜100  マインド+5

最大回数3 行動回数1

 ハリオンの最上級サポートスキル、エトランジェすらも身動きさせなくするほどの

なでなでは動く事を決して許さず並のスピリットに至っては戦意喪失すら狙えるほど。

 この攻撃を受けた敵はその戦闘において一切の行動を封じられる。

 アンチブルースキルであるため青のスピリットにバニッシュされない。

 

「なんなんだこの技はー!」

 

 ああもう怒りのあまりフォントまで変わってしまったじゃないか!

「ヨーティア! どこをどうやったら養成ギプスでこんな技がいやそうじゃなくて!」

「あらあらユートさま〜ケンカはいけませんよ〜」

『なでなでなで』

「くぅぅぅぅ……動けない……動いちゃいけない……!?」

「ははははは、どうだユート! この大天才の力を思い知ったか」

「何が思い知ったかだ! この……」

『なでなでなで』

「くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」

 耐えろ俺! 集中するんだ! 集中のオーラを出せ!

「コぉンセぇントレぇーションっ!」

 これでなでなでに対する抵抗力が……はっ!

「バカだな〜ユート、コンセントレーションは防御力こそ上がるが攻撃力と抵抗力を激減させる技だぞ。むしろなでなで効果が倍増だ、出すならレジストにするべきだったな」

 くっ……レジストなんてとっくに上書きされて残っているわけが無いだろう!

「ちくしょう……持っているのコンセントレーションとオーラフォトンノヴァとエターナルしか無いんじゃどうしようもない……」

「せめてホーリーは残しておくべきだったなぁ〜何で捨てたんだ?」

「だって……あの『ホォォォォォリィィィィィッ』って言うのがもう嫌だったんだよ!」

「それくらいなら『オォォラフォトンビィィインマッ』って感じのやつよりもは幾分かマシだと思うがなぁ……ま、もうしばらくはなでなでされてろ」

「そうはいく……」

『なでなでなで』

「くぅぅぅぅぅぅぁぁぁぁぁぁぁぁぁ嗚呼嗚あAあああA嗚あ!?」

 

 

 それからというもの、天才訓練士ヨーティア・リカリオンは大人気であった。

 いやもともと今以上に強くしてくれる訓練士がいるなら誰でも良かったのだ。

 久しくする事の無かったLv上げのために全員がヨーティアに殺到! それに合わせて俺のラジカセを動かす指のスピードも倍化! ちょっと待て! まだ巻き戻しが終わってない! もう待ってくれってば! 『カチ』『ケンセツガシュウリョウシマシタ』 違う!

 

 

『バキッ!』

「ぐはっ! くそっ、限界か!」

 あんまり酷使させすぎてしまったせいかラジカセが壊れてしまった。

 まあ当たり前と言えば当たり前か、超高速のボタン押しをするためにエトランジェの力を惜しみなく発揮したのだから名も無きラジカセごときが耐えきれるはずが無いと。

「ユートさま! 早く音声を! 訓練が終了できません!」

「そう言われてもエスペリアはこんな時に限っていないから再録音できないし……!」

「ならば俺に任せろ悠人!」

 なっ! ミスター炉理生臭!

「なっ! 光陰!?」

「今心の中と多重音声しなかったか悠人!」

「そんなことはバルガ・ロアーにポイ! で、なんでこんな所に居るんだ光陰! まだマロリガン攻略戦は終わっていないぞ!」

「うるせえ! おまえたちがいつまでたってもスレギトから動かないから暇を持て余してやってきちまったんだよ! しかしなんとナイスタイミング!」

「結局何が言いたいんだ光陰!」

「エスペリアの代わりに俺がセリフを言ってやろうってんだよ、いくぞ!

訓練が終了しましたぁぁぁぁぁぁぁ!」

 するとネリー&シアーが。

「えぇ〜、エスペリアの声じゃないとやる気でない〜」

「ない〜」

「ていうかこの声気持ち悪い〜、全然クールじゃないよ〜」

「よ〜」

「うわああああああああああああああああああああああああん!」

「ああっ!? こぉぉぉぉぉいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!」

「ちくしょー! もー許さねー! こうなったら絶対におまえたち倒して大将の暴走行為に荷担してやるぅぅぅぅぅ!」

「光陰! 俺たちが闘う意味がどこにあるんだ!」

 ああ、場が場なら真面目なセリフなのに!

「うるせー! 俺のロリドリーム略してロリームが叶わない世界なんて今すぐ滅ぼしてやるぅぅぅぅぅ!」

「待て!? そんな理由で計画を台無しにされるロウエターナルの気持ちにもなれ!」

「俺たちは萌えさせられているのではない、萌えているのだ!」

 ああもうわけ分からねぇ!

「今行くぞ大将ぉぉぉぉ! ファンタズマゴリアを日●ブレイク工業ぉぉぉぉ!?」

「何やってんのよアンタはー!」

『ぴしゃーんごろごろどどどどどーん』

「あべすぃー!」

「このペドは……ほら帰るわよ! アンタがいないせいでスピリット部隊はもとよりクォーリンなんて錯乱状態にあるんだから」

 そう言って炭状態の光陰引っ張っていく今日子氏。

「つーわけでとっとと助けに来てよね悠、早くしてもらわないとアタシたちまで弱いまんまなんだからね」

 そしてズルズルと2人は去っていってしまった。つーか今日子さん神剣の支配脱してましたよね……?

(人間というのは一瞬とはいえ我々の力を凌駕する時がある……不思議なものだ)

 ああそうですか、はいそうですか、もうどうでもいいけど。

 

 

 その後もヨーティアによる訓練が続けられ何故いつまでたってもエーテル変換施設が暴走しないのか悩んでしまうくらい時間がたってしまった、ああクェド・ギンが草場の蔭で泣いている。

 耳を澄ませば彼女たちの声、それでも聞いて暇つぶしといきますか――

 

「ニム! とうとうやったよ!」

「ど、どうしたのお姉ちゃんそんなに喜んで」

NORMALで微妙と呼ばれHARD以降に至っては使われなかったりした数年! とうとう私も星火燎原の太刀を覚えれたのよ!」

「でもお姉ちゃん、4回攻撃とはいえ対HP効果が800だよ? 他2人の星火燎原の太刀Wに比べるとちょっと……」

「シクシクシクシクシクシクシクシクシクシクシクシクシクシクシク」

「ああっ!? ごめんお姉ちゃん! つい……」

 

「よっしゃあ! 『ヘブンズスウォードY』習得! なんと1回の戦闘で4回の攻撃! これでネリーはもっとクール!」

「……ヨーティア様、ネリーはあんなに良いものを貰っているのにどうして私はアイスバニッシャー]なのですか? 3回行動できるって3回も神剣魔法使ってくる敵なんていませんよ……」

 

「アポカリプスV、習得しました。普通のアポカリプスの効果に重ねて発動がスタートサポートタイミング、その上アンチブルースキルです。これでアポカリプスでも先制攻撃を決める事が出来ます(ニヤリ)」

「う〜ナナルゥいいなぁ〜……どうせだからオルファにもハイペリオンスターズの1つや2つ……」

「いやさすがにそれは無いでしょ……」

 

 ……ヨーティア、あんた何者だ。

 

 

 ようやくマロリガンを攻める時が来た、生まれ変わったスピリット隊を後ろに引き連れ耐えきれずに散っていったラジカセたちをバックに今マロリガンを攻め落とす――!

「早速みんなの新技の程を見せてもらおうか! 正直自分はボタン押すのに必死でみんながどんな技を覚えたのか知らないんだ!」

「それは隊長としていかがなものかと思いますが」

「しょうがないだろ……つーかセリア、変わってくれないか?」

「お断りします」

「うう……誰かラジカセ役請け負ってくれるバイト募集中……高給優遇三食昼寝尽き」

「……ヘリオンあたりなら喜んでやりそうですが」

 

「ファイアボルトッ!」

「危ないヘリオンッ!」

 ヘリオンに向かって別に全然食らわないだろうけど幾つもの炎のつぶてが飛んでいく!

「大丈夫ですユートさま! たぁっ!」

『キキンキンキンキキキキン!』

 わお、なんと飛んでくる銃弾のごとき火弾をことごとく叩き落していく! ……ん? どこかで見た事があるような……とそんな事を考えている内に敵魔法をいなしきったヘリオンが敵にトドメを刺す。

「うわあああぁぁぁぁ……!」

「……ふっ、またつまらぬ物を斬ってしまった。はうぅ〜! 言えました〜!」

 あーそうか、某大盗賊三世のお仲間さんか。つーかヨーティア何故知ってる?

 

Lv17 斬鉄剣

属性 黒  インタラプト  ターゲット 割E

対HP 40%

MB 0〜100  マインド+1

最大回数4 行動回数1

 ヘリオンの最上級サポートスキル、サポートスキルを消滅させるのは

アイスバニッシャーと同じだが相手サポーターに与えるダメージ量が多くなっている。

 しかし黒のスキル、エトランジェのスキル、こんにゃくのスキルは

バニッシュできない。

 

「パパぁ、オルファも新しいアタックスキルを覚えたよ♪」

「え? でもこの段階ではあんまり必要な……」

「そんな事無いよ、ど〜んとオルファにおっまかせぇ! とおっ!」

 そう言って敵スピリットに向かっていくオルファ。

「いっくよ〜、おるふぁ〜〜〜……」

 その瞬間確かにオルファの身体が消えた!

「心! 零! 戒! 抗!」

 たちまち謎のツボを押され動けなくなるスピリット!

「あああああうっ!?」

「……最後に『烙印穴』を突けば我が奥義『おるふぁ伍光御手』が完成する、……おまえはまだ若い、鍛えればさぞかし立派な戦士と成り得ただろう。だが悲しいかな今この時において生かして帰すわけにはいかない。……少し、生き急ぎすぎたな。来世で新たな道を掴んでくれ……さらばだ」

『ドシュルルルルルッ!』

「ああああああああああああああああああああっ!」

「……伍光御手!」

 そして内部で爆発が起きたかのように飛び跳ねる敵スピリット! 俺置いてきぼり!

『ドサッ……』

 しばらく間、そしてオルファはゆっくりとこちらを向いて――

 

「パパぁ♪ 敵さんやっつけたよ♪」

「ちょっとヨーティアさん!? お話があります!」

 

Lv17 おるふぁ伍光御手(ごこうおんて)

属性 赤   アタックタイミング   ターゲット 変E

対HP 666

MB 0〜100  マインド−3

最大回数2 行動回数1

 はいぱ〜必殺技!『おるふぁ伍光御手〜っ!!』ラキオス4千年の歴史を持つ

『夜腐亜瑠拳』の超絶奥義なんだよ! 人が外界から『気』を取り入れている

4つの孔を塞ぎ『気』の循環を止め、最後に『烙印穴』を押して溜まった『気』を

一気に爆発させるんだ! すごい! ……え? 対HPの数字が不吉? 

まぁ気にしな〜い♪ やっぱり対HP効果は低いけど実は……じ〜つ〜は〜……

 

 こうして俺たちはいつにも増して破竹の勢いで進みそろそろ光陰が……ってあれ?

「おーいこーいーん、どしたー出て来―い」

「ユート、光陰は致命傷」

 あ、そっか。今日子のオシオキにて今ごろ仏に召される前だったっけ。

「でも出てこないとなんかやる気出ないな……よし」

 そして快音一声。

 

「おおっと砂漠が苦手な赤スピの面々が暑さに耐えきれず脱ぎ始めたぞぉぉぉっ! 無論オルファ含む!」

 そして、いきなり砂漠が『割れた』

「うわっ!?」

「きゃあっ!」

 見事真っ二つにわれ両脇に避けていく砂、それは細長い道を作りだした、そして向こうから歩いてくる何か、これってもしかして……

「モーゼの十戒かよ!」

 無論向こうから歩いてくるのは……

「オルファ……オルファタンはどこだ悠人ぉぉぉっ!」

 モーゼとは程遠いロリ坊主である。

「え……っ オルファタン?」

 しかしもちろん脱いでいるわけがない、全員これフル装備。

「よっ光陰、嘘ついて悪かったな。どーにもおまえ倒さないとやる気出なくって、悪いけど大人しくいつものようにやられてくれ」

 と、剣を構える、が。

「悠人……俺を騙したのか?」

 光陰の様子がとてもおかしい、めっさおかしい。

「うん、騙した、騙し申した。そしておぬしは騙され申した」

 と、今度は轟音一声。

「ふざけるなぁァあぁ阿あぁアあ!!!」

 ビリビリビリビリ!

 凄まじいまでの大声! 何デシベル!? ステ●セキングでもここまでしないぞ!

「なっ!? どうした光陰!」

「許せねぇ……絶対に許さないぞ悠人ぉぉぉっ! 貴様はロリを侮辱したぁっ!」

「なっ何がだよ! 騙した事か!?」

 

「騙した事? 馬鹿を言え。戦で騙撃 裏切りはあたりまえだ。それどころか賞賛されてしかるべき だ。特に異教徒(?)相手ならな。だが! だがな!! だがこいつは違う。気に入らぬ。 悠人おまえは侮辱した侮辱してしまった。ロリとそれに萌える者とオルファタンを だ。俺達はただの萌える者のはずだ俺はただのロリ好きだ。ロリに萌えるただの力だ。悠人おまえは『オルファタンを使って』俺を騙した、他人の萌え心を悪用した! ええ? そうだろう? エトランジェ、『求め』のユートよ! ……気に入らねえな」

「気に入る気に入らないの問題ではないだろう! 光陰!」

「気にいらねえよ!!」

 

 光陰を中心にマナが集まっていく! この感じ……どこかで……!

「もしかして……イースベリアのマナ消失!?」

 一点に荒れ狂ったマナが集中していく感覚、ついでにクェド・ギンが居るであろうエーテル変換施設からもマナを獲っている! このままじゃ本当に光陰を中心にマナ消失が置きかねない! まぁ『因果』は第六位なんで変換施設のよりはマシだけど。既に光陰の姿はスーパーサイ●人よろしく黄金聖闘士の域にまで至っている、『波ッ!』って叫べばナメック星の1つや2つ砕けるんじゃないか?

「悠人……おまえがいるとオルファタンの心が揺れる……おまえは邪魔なんだよっ

「くっ……ストークも大概にしやがれっ!」

 何という気合なんだっ! NORMALじゃないぞこれ絶対!

「いくぞ悠人っ! 『ブラスケード』!」

「ぶっ!? 何か違うぞ光陰っ!」

「案ずるな! 男のロマンその1だ!」

 そーか?

「へっ! 『ブラスケード』内に入った奴の下着は全員スケスケになる! 羞恥心に耐えきれず自滅するがE!」

「いや俺男だし、しかも下着がスケても服上に着てるから意味無いし」

「し、しまったぁ!」

 アホか、いやアフォか。

「今度はこっちの番だ! すまん光陰、やはりLv99とNORMALでは差がありすぎるんだ!」

「ぐはーーーーーっ!」

 漢、光陰。ここに堕つ。

「勝手に殺すなぁ!」

「おおっ! 誰だリヴァイブかけたのはっ!」

「悠人……冗談でも酷いぞ」

「まんすまんす、じゃ俺は今日子のとこ行くから」

「結局おまえには敵わずじまいか……」

「いや、今回の場合は当たり前だろ」

「え? 何故だ?」

 いや、だってさぁ。

「サイ●人化してまで得た膨大なマナを全部『ブラスケード』に使えばな……」

 まぁその分さぞかし立派にスケてたことだろう……軽く100万超えるマナだし。見てみたかったといえば少し見てみたかったかも。

「じゃいい加減に今日子のとこ行って来る」

「ちゃんと助けろよ……なんたって俺たちのじゃじゃ馬姫様だからな」

「ああ、おまえも頑張ってリンチに耐えろよ」

「は? リンチって何……」

 そして彼が見るは、全員が全員セリア並な目をしたスピリット隊の人たち。

「いくら上に服着ているから大丈夫であってもそんな技持つこと自体が女性にから見て大罪ということくらい分かるだろ……」

 そして走り出す俺、何かを殴打する音と重低音の悲鳴をバックミュージックに。

「光陰! 死ぬなよ! 俺達は絶対生きて帰るんだからな!」

「じゃあ助けろよぉぉぉ! ギャアアァアァァアアアアァアアアア!」

 

Lv17 ブラスケード

属性 物理   スタートサポート   ターゲット 全E

対HP 100

MB 0〜100   マインド+99

最大回数10 行動回数1

 スケスケのオーラ。光陰の上位サポートスキル。読んで字の如くスケスケムッハーな

状態にする特殊スキル。しかし透けるのは下着だけなので服を着ている以上

プレイヤーの皆様方とはいえども見ることは出来ない。

 しかし惜しい、もし本当に服を脱いでいてくれれば隅から隅までありとあらゆる所が

あらわに……おっと鼻血が出てきたので今日はこのくらいにしてやらぁハァハァ。

 

 

「悠……あたしもう、ダメだよ」

「今日子……」

 場所は首都手前、そこで今日子と対峙する。

「佳織ちゃん助けるの邪魔して……いっぱい殺しちゃってさぁ!」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

→だったら償えばいい!

 

そんなの俺たちのせいじゃない

 

ぶっちゃけ、毎回生かしていたせいで今日子死亡のCGが取れていないので

死んで貰っていいですか? つーか殺す、悪! 即! 斬!

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 あれぇ? 今見なれないメッセージが入っていたような。

 いや確かに今日子死亡のCG取っていませんよ? このSSの作者は生かしてしまったら強制で今日子ルート入ると最初思っていたみたいで1周目も2周目も死なせてたらしいですけどこっちはそんなことなくむしろ難易度UPしたPS2版で2人を欠いたらきっついのなんのってことで1周目以外毎回仲間にしていましたし、でもLv99でNORMALの今なら居なくっても……いやいやそんな仲間の命をわざと見捨てるような不謹慎な真似……でもCGは欲しいし……

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

だったら償えばいい!

 

そんなの俺たちのせいじゃない

 

→ぶっちゃけ、毎回生かしていたせいで今日子死亡のCGが取れていないので

死んで貰っていいですか? つーか殺す、悪! 即! 斬!

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ごめん今日子、CGフルコンプの為に死んでくれ。

「……悠? それ本気で言ってるの?」

「マジ、本気と書いてマジ、確かに殺したくないという気持ちはあるけどCGフルコンプと言う理想の前には蚊ほどの力もない」

『ピシリ』

 …! こ、この感じはまさか…!

『ひゅおおおおお』

 ギャルゲーあたりで付きものの……

『パリーーーン!』

 気位高めキャラにうっかり失言かましちゃってブチ切れられるパターンですかあっ!

「ククク……」(注・神剣の支配を脱した岬今日子です)

(人間というのは一瞬どころではないくらい我々の力を凌駕する時がある……本当に不思議なものだ)

「言ってる場合かっ!」

 光陰と同じように今日子はマナを吸収していく、このままだとやっぱりマナ消失が起きてしまう!?

(いや、神剣の位が関係無くなるほどあの少女は先の者に比べマナを吸収している、もしこの規模でマナ消失が起きればこの世界に及ばず近世界に位置するお主の故郷にも影響を与えるだろう)

 マジですか! 世界越えすか! そうなったらロウエターナルの野望完全打ち砕きなのですか!? わお、裏BADエンディング?

「……行くぞ」(注・神剣の支配を脱した岬今日子です)

 そしてイクシードの構えをとる今日子、やるしかないのかっ! いや確かに俺が望んだように見えるけど! つーかそうだけどっ!

「…………壊れろ」(注・神剣の支配を以下略)

『ズシャアッ!』

「ぐっ!」

 強いよオイ、いくらNORMALでもこりゃマズいかも。

「とにかくこのままじゃやられるんでオーラフォトンブレード!」

『ガキィィンッ!』

「…………グッ。 殺してやる……」(注・神剣の以下略)

 うっわ怖、もしかして俺とんでもなく大きい地雷踏んだ?

「…………ズタボロになれ」(注・神以下略)

 そんでもってやってくるライトニングブラスト! 神剣の気配無し! 混じりっ気無し100%今日子さんの意思!

「何の! 光陰バリャーーーーーーーッ!(バリアー)」

「へヴんっ!?」

 ふぅ、こんな時の為に光陰こっそりすりかえて持ってきておいて助かった♪

「クッ!」(注・以下略)

「すまん今日子! オーラフォトンノヴァノヴァノヴァーッ!」

「何っ! オーラフォトンは1回しかギャーーー!」

(むぅ……これが心の力、というものか……)

 うん、そう思え、信じろ、信じるんだ。

 ポーンと吹っ飛ぶ今日子、一応キャッチ、即パスしてクォーリンさんに。

「すぐに回復魔法を! 俺は逃げる! でないと殺される! あの質問の直前でセーブとっとくべきだった!」

「……! ……!」

「どうしたんだ! 回復魔法を!」

「……! ……! ……!」

「いや、せめて何か喋ろよ! 何で黙っているんだ!」

 と、そこで別のマロリガンのスピリットが。

「違うんです! クォーリンさんは喋っちゃいけないんです!」

「へ? 何で?」

「お分かりでしょう、クォーリンさんは名前だけはきっちり存在しているのに一切のセリフも動作もないお方。私たち名も無きスピリットはその場限りのキャラとして喋る事を許されますが……クォーリンさんは……人気が出すぎました、大体の人はオリキャラとして言葉と性格を与えますが今この場においては残念ながら……」

 ああそうかなるほど、ここで何かして勝手にキャラ付けしてはいけないと。

「………」

 あ、泣いた。

「ここは私に任せてください、クォーリンさんは……そっとしておいてあげて下さい……今のクォーリンさんに許されているのはコーイン様を想う事……それだけなのですから」

 う、いかん、不覚にもホロリと来た、ここにも俺並み、いや俺以上に不幸な境遇を持つ奴が居たとは、同志発見、いつか酒を片手に語り合いたいものである。

 

Lv? グリーン・ライトニングシェイド(つまり『碧 光陰』)

属性 物理   ディフェンス   ターゲット 変E

対HP 5963

MB 80〜100   マインド−49

最大回数3 行動回数1

 悠人と光陰が同じ部隊にいると自動で発動、光陰を盾にする。

 間違っても『グリーンリバーライト』ではない。そりゃヒ●ロとか、スラム●ンクの

流●とか、PS2版AIRの国崎●人とか、それらの声をやってる声優さんの愛称だ。

 対HPの数字の意味は体張って頑張ってくれた光陰へのねぎらいの言葉、

5963、つまりごくろーさんだ。一昔前のオヤジギャグである。

 

 

 

 やっとエーテル変換施設に着いた、しかしもうマナ消失の危機は無い。

 何でかって言うと先の2人がそこら中からマナを獲ってしまったものだから溜まっていたマナが再び拡散してしまったのだ、この分だと再びマナ消失を起こすのに必要分のマナを溜めるには少なくとも丸2日はかかるだろうしノープロブレム。

 きっと奥には待ちくたびれてぐっちゃりしていてハイペリアのひきこもりよろしく何日も同じ場所に閉じこもっている以上食事もトイレも風呂もそこでやっているんだろーなー

「遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、遅かったな、エトランジェ、『求め』のユートよ」

 うわぁ、怒ってる。すげえ怒ってる。とってもバリバリ怒ってる。それに周りを見まわしてみるとトイレ・風呂・ベッド・ダイニングキッチン選り取りみどり揃っているし。

「護衛のスピリットは居ないのか? 1人みたいだけど……」

「いたさ、かなりな」

「の割には誰も居ないみたいだが……」

 と、ここでクェド・ギンさん。般若顔。

「いいだろう、ならば教えてやる。彼女達がどうなったのかを」

 

 ――数分前

「……まだ、ラキオス軍は来ないのか」

 ラキオススピリット隊たちが訓練している間に実はエーテル変換施設暴走の準備はできていた、それも後はスイッチ1つ押せば完了という段階までだ。しかし彼は伝えたかった、自分の意志を誰かに伝えたかった、神剣の意思に負けるなと言うその意志を。決してゲームシステムの都合上マナ消失を起こす事が出来ないとかそんなんじゃない。だからこそ、最後のスイッチを押せなかった。

「……くっ」

 せわしなく歩き始めるクェド・ギン、なかなか現れないラキオス軍への苛立ちか、それとも……

「……クェド・ギンさま、トイレをされたいのですか?」

「うっ……」

 ただの尿意か。

 しかしここにはトイレは無い、それなら持ち込めと言われそうだがベッドとかならともかくトイレは持ち込みようがない、配水管などまできっちりと整備しなければならないからだ。

 じゃあ取り付けろと言われそうだが彼が今やっていることは世界を破滅に導きかねない大事、国の者は全員恐怖に逃げ惑っていて従ってくれるわけもなし。

 もともと、彼の信望度は大統領なのに低めなのだ。特に大臣あたりからの信頼は無い。

 彼を信頼しているのは一部のスピリットと秘書だけなのである。

「すみません……私たちに配管工事の腕前があれば……」

「いや、そんな事は無い。もともと作る為のエーテルも無いしな。それにむしろ私の勝手に付き合わせてしまったおまえたちにこそ謝らなければならない」

「そんなこと……」

 一応マナはたくさんある、しかし暴走の手順にうつした為集めたマナは荒れ狂っていて建築に使うことが困難になっていた。

 しばらく間、そしてスピリットたちの1人が口を開く。

「クェド・ギンさま、よろしければ……私のマナをお使い下さい」

「何だと?」

「ですから私をお使い下さい、と。施設に吸収される前に別の小型エーテル変換装置でエーテルに変換すれば建築に使えるでしょう」

「……そんな事は出来ない。それに私は時間稼ぎの為だけに神剣を意図的に暴走させたりもした、そんな私におまえたちをそのように使う資格は無い」

「そんなことはありません。そうまでして叶えたかった野望、それの大きさはみんな知っていました。だからこそ自ら犠牲となっていったのですよ」

「……」

 時間稼ぎ必要無かったけど、なんてツッコミシリアスな今は入れちゃいけない。

「ですから……その『禍根』で私をマナに還して下さい」

 人間でもスピリットは殺す事が出来る、永遠神剣を使えば尚の事だろう。だがクェド・ギンも人の子、そのような事はできない。

「……申し訳有りません、クェド・ギンさま」

 

 

 そして、彼女は

 

自らに刃を突き立てた。

 

 

「――! 何を……!」

 全員が血を流し倒れるスピリットに駆け寄る。

「……これで……いいのです……私は……クェド・ギン……さま……に……野望……を叶え……て……もらい……たい……の……です」

「……!」

「その為……なら……私は……喜ん……で、クェド・ギンさ……ま……の……トイレに……なりま……しょう」

「……そんな事! 立ちションで構わない!」

「……ふふ、仮にも……大統領とも……あろ……う……方が、立ちション……だなんて……いけませんよ」

「……」

「約束……ですよ、クェド・ギン……さま……野望……叶え……て……」

 そして、彼女はマナへと還り。そこにはマナ結晶が残る。

「ああ……分かった、絶対に……叶えてみせる。だから今は……おまえを……おまえだけを使って……用を足そう」

 彼女だったマナを別の変換装置でエーテルに変え建設に利用する。

 もともとクェド・ギンは一時期ある大天才と勉学を共にしたことがある身、昔からその大天才様を目標に勉強を重ねてきた自分にとってトイレを1つ作るくらい訳は無い。

 そして、彼は―――そこで、用を足した。残ったスピリットたちも黙ってそれを最後まで眺めていた。

 

 

 

 

「……クェド・ギンさまって、意外と大きいのですね」

「……どこまで見ているんだ」

 

 

 

 

 その後も同じ形で。

「クェド・ギンさま、眠たいのですか? ならば私をベッドにして下さい」

「いや、さすがにそこまでは……」

「いえ、どうか私をベッドにして下さい。クェド・ギンさまが私の上に……そして寝る……ああ……考えただけで鼻血が……」

「……ゴフッ!」

「ああっ! クェド・ギンさまが吐血なされたわっ! 何故!?」

 

「クェド・ギンさま、お腹がすかれたのですか? ならば私をダイニングキッチンにしてください」

「そして私たちを食材にして下さい」

「「つまり……」

「クェド・ギンさまが私で料理なさって……」

「クェド・ギンさまが私たちをお食べになるのです!」

「……いかん、どうやら私は疲れているらしい。こんな夢を見るとは……」

「クェド・ギンさま、何故目をあさっての方向に向けてらっしゃるのですか?」

 

 そして生活する上で困らない程度に家具が揃うと同時にスピリットたちもいなくなった……以上、改装終わり。もとい回想終わり。

 

「とまあ妙な紆余曲折もあったがこういうわけだ」

「……えーと、その、凄くごめん」

 長らくお待たせした事も、待たせたせいでスピリットを犠牲にしてしまった事も。

「で、一応闘えばいいのでしょうか? システム的に」

「いや、その必要は無い。私はラキオス軍に降ることにした」

「へ? なんで?」

「私の目的は神剣の支配からの脱却だ……だが今のおまえたちを見ていると……既にその目的を達したように見える、何故だろうな」

 あー、そーだろーな。ヨーティアが訓練士になったあたりで既に外れまくりだ。主に人の道なんかを。

「よってエーテル変換施設を暴走させる必要は無くなった、だから私は技術者としてラキオス軍に降る事にする。構わないか?」

「ああ、自分も無駄な争いは避けたいし俺らのせいでスピリットたちを……まあ死なせてしまった罪もあるからな……喜んで迎えるよ」

「感謝する。それと迎えてもらう立場でありながら失礼だが2つほど条件を出して構わないか?」

「ああ、何だ?」

「1つ、この家具類その他を運び出すのを手伝ってもらいたい。誓ったのだ、こいつらを一生使いつづけると」

「ああ、分かった。で、もう1つは」

「1つ、……エトランジェ・ユート。彼女らへの弔いの為……1発だけ……」

「……ああ、分かった」

 そして無防備な姿をさらす俺、クェド・ギンはゆっくりと身構えて……

「食らえ!」

「むごっ!?」

 大量のリクェムを口に詰め込んできた。

「むぎおごご!?」

「これが彼女らの痛みだと知れ! エトランジェ・ユート! 必殺! 某ヨフアル娘直伝リクェムの肉詰めぇぇぇ!」

「ぐおおおああああ!? 何故その技を!」

「この前和平交渉に来た時に教えてもらったのだが……効果覿面だな」

 ガッデム! レスティーナめ! もう二度と和平交渉に行かせてたまるか!

 和平交渉に行かせるすなわち俺の死! 戦争に行くのとリクェム食わされるのどっちが辛いのかなぁ……

 

 こうして、クェド・ギンがラキオス軍の技術者として入る事になったのだが……

「なあクェド・ギン、技術者としての腕前はどのくらいなんだ?」

「ふ、エーテル変換施設を暴走させる事に関しては右に出るものは居ない。と言っておこう」

 ダメじゃん。

 

 ちなみにマロリガン攻略戦終了後、エスペリアが。

「キョウコさま……コウインさま……チッ、クェド・ギン、てめーもか。ご無事だったのですね……リュールゥ」

 

 ……聞かなかった事にした。

 

 こうして俺らの闘いはようやく1つの区切りを迎えたのである。

 

 

 

 マロリガン攻略戦は終わった。

 同時に、俺の中で何かが終わってしまったような感じがした。

「こら悠人、それは俺らが死んでしまったときの回想だぞ。勝手に殺すなっつーの」

「いやそうじゃなくてだな……」

 何かこう、ヨーティアが訓練士になったりクェド・ギンが技術者になったり謎の選択肢が出てきたり色々もう終わっちゃったなぁと。

「まぁそう気を落とすな悠人、俺なんてあの時以来スピリットが誰も俺に近寄ってきてくれないんだぞ」

「あれは自業自得だろ、それときっと光陰もあの自称大天才訓練士様の訓練を受けさせられるだろうし……覚悟しといた方が良いぞ」

「はぁ?」

 

 友があの大天才様に変な技を教えられなきゃいいけど……そう思いながらサーギオス戦をどう進めるか思案する、そのついでに……

 

「……あー、俺生きて帰れるかな」

 今日子さんにどのように謝罪するかも思案&覚悟しなければならないのであった。

 

to be continued…

 

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 後書き、それは課せられた宿命……

 

 初めての方は初めまして、知っている方はお久しぶりです。終焉の黒猫です。

 実に半年ぶりのSS活動です……疲れた。

 まあひとまずはごめんなさい、凄くごめんなさい。

 なんつーか全てブチ壊しです、これは本当に永遠のアセリアなのだろうか?

 にしても当初の予定より凄く長くなりました。最初は今回書いた量の3分の2ぐらいで完結の予定だったのですが何と今回前編終わっただけです、プロット? 聞き慣れない言葉ですねぇ(ォィ

 さて、ごめんなさい。特にトイレのあたり、思いつきをそのまま書くのでシリアスとギャグが半々なカオス状態でした……自分、ネタのほとんどが書いている最中に思い浮かぶのでこんなんになるんです。最初クェド・ギンはあんなに目立つ予定無かったんですけど気がつけば目立ちまくりな訳で。

 それと光陰のセリフの太字部分、何人の人が気付いたかな? 知っている人は見比べてみて下さい。知らない人は『HELLSING』と言う漫画を買って読んでみて下さい。ちとグロいですが。アンデルセン神父大好きな俺です。

 さて続編ですが執筆未定です(ォィ

 いや、自分書くの時間かけまくるんですよ。これ作るのも1週間以上かけてますし。

 とにかく後編は某有名新伝奇ヴィジュアルノベルのネタが入るつもりです。他の方のSSを見る限り意外とこのネタを知っている人も多いそうですし、知らない人はごめんなさい見逃して下さい。

 

 それと実は……自分SHまだ入ってません(ぇえ!?

 まだHARD2回くらい周ったくらいです、というわけでもし本当のSH後のNORMALはこんな感じなんだよっ! な意見や批判があればドンドン突っ込んで下さい。

 あと間違っても台詞やナレーションを実際のものと比べちゃいけないぞ♪ 自分で作ったものはできるだけ本物と似せたつもりなんで比べてもOKなんだけど……

 

 最後に……何とか、続編が中編になってしまわないよう精進します(ぇ

 

 それでは、このSSを読んでくれた人に尽きぬ感謝を。

 

 

 

3/30 21:16