第1話 序章  

俺はいつものように学校から帰宅した。
いつもより早い時間・・・
「少し出かけるかな」
バイトに行くには早い時間、いつもなら小説でも読んで暇をつぶすところだが、何故か今日は神社に行こうと思った。
いつもなら考えもしないこと、今思うとこいつらが呼んでいるのを無意識のうちに感じていたのだと思う。


神社について辺りを見ると見知った4人、そして見知らぬ巫女服を着た女性がいた。
声をかけようとした時それは起こった。
辺りは光に包まれ自分の意識が遠のいていくのを感じながら意識を失った・・・。







『お・・・・さい』

何か聞こえる・・・。

『おきて・・さい』

何だろこの声・・・。

声が聞こえるたび、俺の意識は現実に引き戻されるようにはっきりしていった。

『起きてください』

その言葉の意味を理解した時、俺は意識を取り戻した。

辺りを見渡す・・・。
しかし先程の声の主らしき人は見当たらない。

「今の声はいったい・・・?」

疑問に思いつつも、もう一つの疑問について考え出していた。

「何故こんなところに・・・」

さっきまで神社にいたはずなのに、明らかにさっきまでいた場所と違う。
それになんだこの違和感・・・、根本的に何かが違う気が・・・。

『主殿、大丈夫ですか?』
「ん?」

頭に直接響くような声、もう一度辺りを見渡すがやはり誰もいない。

『下です、主殿の足元』

声に従い足元を見ると、そこには剣が落ちていた。

「剣?」
『どうも初めまして主殿、私は永遠神剣第5位の幻想といいます』
「永遠神剣?ってか何で剣が喋れる?」

剣が喋る、そんなこと現実であるはずがない。
近くに人がいるのか?

『自己紹介がまだ終わってませんよ主殿、自己紹介が終わったら疑問にたいする説明をしますので、しばし私たちの話をお聞き下さい。』

今は考えてもわからんことだらけだ、疑問にたいする説明をしてくれるというなら、おとなしく自己紹介を聞いたほうがよさそうだな。

「わかった」
『有難うございます主殿、では交代するので少し待ってくださいね』

交代?
疑問に思っていると、足元に合った剣の形状がいっきに変わり、さっきまであった片手で扱えそうな剣ではなく、いわゆる大剣と言えそうな大きさの剣になった。

『初めましてマスター、俺は永遠神剣第5位の創生だ、以後よろしく。俺は説明が得意じゃないから、疑問とかは全部幻想に聞いてくれ』

そういうと創生と名乗った剣はまた形状を変え先程の剣に戻る。

「もういいか?」
『はい、自己紹介はこれで終わりです』
「では、質問をするがいいか?」
『はい』
「ここは何処だ?」
『ここは主殿がいた世界とは違う世界です。わかりやすく言うと異世界です。』

異世界だと非現実的だな・・・、しかしこの状況を説明つけるにはてきした答えだな。

「では、俺は何故ここにいる?」
『先程起きた強い力を利用して、私たちが主殿をこちらの世界に召喚しました』
「なるほど。つまりお前達はそれだけ力がある存在ということか」
『そうでもないです、実際その力に便乗しなければ主殿をこちらに呼ぶことはかなわなかったでしょう』

ふむ・・・。

「この世界のことについて聞きたいと言いたい所だがその前に、お前達の目的はなんだ?」
『私たちは、所有者になりうる者を探していました。そして、その所有者としての資質を持つ者が見つかった・・・、それが主殿です』
「なるほど。では、お前達の主人になったら俺はどうなる?」
『力を手に入れることになります。それはこの世界で生きていくには十分といえる力・・・、どう使うかは主殿しだいです』
「そうか・・・、わかったお前達の主になろう。面白そうだからなってやるよ」
『ありがとうございます主殿。では、これで契約は完了しました』
「ってはや!! 何もしなくていいのか?」
『そうです、主殿が同意することが契約の条件なのです』

なんか適当な気がするな・・・。まあ、あのだらだらと学校にかよいバイト励むだけの世界よりは面白そうだからいっか。

「ああ、そういえば名前まだ名乗ってないな、俺の名前は篠崎 徹だ、よろしくな幻想・創生。あと俺の呼び方は適当でいいぞ」
『わかりました徹様。 創生はトールと呼びたいといっていますが良いですか?』
「ああ、良いよ。そういえば、二人の声って同時に聞けないのか?」
『私を持ってもらえば可能ですよ。』

幻想を持ってみる。片手で持てそうとはいえそれなりに重いと思っていたが羽のように軽かった。

「軽いな」
『俺たちは重さとか関係ないんだよ』
『徹様、そのあたりの説明は今からします』
「わかったじゃあ説明よろしく」

幻想から色々なことを聞いた。永遠神剣のこと、この世界の一般的な知識そして現状・・・。
俺は話を聞きながらワクワクしていた。
あの世界にいては味わえなかったであろう面白いことが、ここにはあると思ったから。










<後書き>
皆様初めまして作者のKuroです。
初投稿・初小説なので文面的におかしいところや誤字脱字が多々あるかもしれませんが、そのへんはできれば寛大な気持ちで見てくださいお願いします(汗)
まあ後書きなので第1話について、今回は神剣の契約までです。
本当はいきなりバリバリの戦闘などやりて〜〜〜〜とか思っていますが、初めてでそれは無理だろという天使の声により断念しました。
しかしアセリアSSなので戦闘は絶対に通らないといけないものなのです・・・。
まあなんとかなるとか言いながらがんばっていきます。
第2話についてですが、学校がいそがし〜とか就職活動でしにそ〜とか言いながら書いているので、ゆっくりのペースになると思います。
とにかくがんばって第2話完成を目指しますので。
それでは第2話でお会いしましょう。

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