運命に逆らいし者
序章 第二話 旅立ち
学校 授業終了
キーンコーンカーンコーン
「起立。礼」
(これで6時間目が終了だからバイトに行かないとな)
そう思考しながら帰る用意をする。
そこへ1人の生徒が来た。
「お〜い。小坂井、先生が後で職員室に来いって行ってたぞ」
どうやら先生からの伝言らしい
「わかった」
返事をしてすぐにでも向かおうとする俺を止める。
「まぁ、待て。お前だけが呼ばれたんじゃないんだ。
今そこで眠ってる高嶺も呼ばれてんだけど起こして連れて行ってくれねぇか?」
「まぁそう言うことならいいけど・・・。じきに起きると思うよ?」
「なんでだ?」
「まぁ見てたらわかるって。」
そういって自分の席から斜め前の高嶺悠人の席を見る。
「ただ寝てるだけだぞ?いいから早く起こしたほうがいいんじゃねぇの?」
と男子生徒が行ったとたん
パカァン
と快音が鳴り響く。
「いてぇ・・・。」
音が聞こえた方へ振り向いてみると机にうつぶせになっている高嶺とその周りに
いつの間にか男子生徒と女子生徒がいた。
「おぃ悠人。さっさと起きねぇともう一発叩かれるぞ?」
男子生徒のほうが言う。
「悠〜。早く起きないともう1発じゃぁすまないわよ」
今度は女子生徒のほうが言う。
「そんなに叩かれたら起きる前に死ぬって・・・」
そううなりながら悠人は顔を上げる。
「大丈夫大丈夫。そんなんじゃぁ死なないって♪」
「とりあえず、光陰。叩かれる前に起こしてくれよ・・・」
「わりぃわりぃ。気持ちよさそうに寝てたからな」
と光陰と呼ばれる男子生徒が言う。
「まぁ今日子もほどほどにな。」
「はいはい。わかりましたよ」
今度は今日子と呼ばれる女子生徒が答える。
「なるほど。こういうことか・・・。」
自分の隣にいた男子生徒はつぶやいた。
「な、起きただろ?んじゃとりあえず呼びに行きますか。」
そう言い席を立ち上がり悠人に近づく。
「よぉ高嶺、岬、碧。あいかわらずやってんな。」
「ん?ああ小坂井か。どうした?」
「ん、まぁ高嶺のことを先生が呼んでたってことさ。俺もだけど・・・。」
「何で先生が俺らを?」
「多分アレのことだろう。」
「あぁアレか・・。何度も言ってるのに・・・。」
「ま、とりあえず。行きましょや」
そういって悠人を立たせる。
「今日子と光陰はここで待っててくれ。すぐに戻ってくるから」
「了解。さっさそすませてきなよ〜」
「まぁ俺も今日子も気長に待ってるさ。」
今日子と光陰はそう答える。
「それじゃぁ行って来る。」
そう言い悠人は教室を出る。
「んじゃお二人さんまた〜」
そう言い自分も教室を出る。
職員室につき、二人そろって先生のところに向かう。
「高嶺と小坂井、来たか。それじゃぁ学校側から支給される費用なんだが・・・」
そう言いかけたが
「いえ、自分には結構ですので。必要ありません。」
悠人の言葉にさえぎられる。
「しかしだなぁお前の妹のことも考えて・・・」
「今何とかやっていけますから大丈夫です。話がそれだけなら失礼させてもらいます。」
と、悠人は職員室を出る。
「はぁ、じゃぁ小坂井お前はどうなんだ?」
「いえ、自分も生活していけますので必要はありません。」
「そうか?貰った方が生活は少しは楽になるだろう?」
「しかし、それでも貰うわけにはいきません。他人の力は借りないようにしているんです。」
「何故だ?わかるように説明してもらえるか?」
「すいません。あまり他人には話したくない内容なんで・・・。
話がそれだけなら自分もこれで失礼させてもらいます。」
そう言い職員室を出る前に
「何故助けが必要じゃないんだ・・・。生活も苦しいはずだ・・・。
少しは大人も信用してもらってもいいものだと思うのだが・・・。」
と先生の独り言を聞きながら職員室を後にした。
俺の1日は学校>バイト>家>就寝みたいなようになっている。
んで今は学校が終わったのでコンビニのバイトをしている。
「ありがとうございました〜」
「ありがとうございました〜」
そしていつもの1日が過ぎていく。
バイト終了後いつものように店長から店の処分品を貰う。
「また明日も頼むよ」
そうこれがいつもの風景。家出した5年間これが続いている。
しかし5年前と少し違うところもある。それは同じバイトに悠人も入っているところだ。
「今日もお疲れ様」
悠人に話し掛ける。
「そちらこそお疲れ。んじゃ妹が待ってるから先に帰るな」
「おぅ。また明日」
そう言い悠人と別れる。
(妹か・・・。)
今高嶺悠人には高嶺佳織という妹がいる。しかしこの兄弟は血が繋がっていないらしい。
このまえ碧光陰にそう言う話をきいた覚えがある。
(まぁ、向こうは2人こっちは1人か。1人暮らしも寂しいもんだな)
そう考えながら帰路につく。
今日も何も変わったことの無い1日であった。
また明日もいつもどうりの1日であろうと予測がつく
これから先もずっと同じなんだろうと帰路の途中で思う。
しかしこの予測はたった数日後に崩れ去さることは予想だにもしなかっただろう・・・。
12月18日
学校
「起立。礼」
今日も学校が終わろうとしていた。
この後はただバイト先へ向かうだけなのだが、
「今日は確か神社の掃除を頼まれてたな。さっさと終わらせてバイトに行くか」
そう考え1人先に教室を出る。普段から人からの頼みごとをいろいろと受けてしまう健二は
毎日とは行かないがボランティアみたいなもので
公園や神社などの施設の掃除をしているのだった。
「ま、これで利用者が増えたり、気持ちよく利用することが出来たら上出来だろ」
普段からこんな思考をしてるためこういうことは苦痛にはならなかった。
神社
学校から直接神社に着いた健二は神主に挨拶をし、早速掃除に取り掛かった。
「いつもいつも来てくれて助かるよ。今日は表のとこだけでいいからしてもらえるかな?」
神主に言われたので箒を持ち鳥居のところまで行き掃除を始める。
(今度高嶺たちも誘ってみようかな・・・。まぁ来るわけないっか)
そう考えていた時、下から話し声が聞こえた。ふと下を見ると見慣れた4人と
1人まったく見たことも無い巫女の服を着た女性がいた。
(あれは高嶺たちだよな?何でこんなところにいるんだ?それにあの巫女の姿をした人、
結構ここには着てるけど一度もみたことないし・・・)
そう考えた矢先、急に悠人たちの近くから巨大な光の柱が出現した。
(な、なんだあれは!)
出現した光の柱は答えを出す暇も無く、巫女姿の女性一人残して4人を飲み込みはじめる。
(!危ない!助けに行かないと!!)
そう思い悠人たちのもとへと向かう。
「高嶺!!」
その声に反応した巫女姿の人が驚いた顔をする。
「何故こんなところに人が!?」
そう言ったのだろうか。健二はその声を全て聞く前に
悠人たちと同じくして光の柱にのまれてしまった。
光の柱の中は真っ白で何も見えなかった。
悠人たちを探そうにも見つからない。
(高嶺!岬!碧!みんな何処だ!)
必死になり探すが誰一人見つからない。
(何で誰も見つからないんだ・・・。みんなど、こ、に・・・)
そう思いながら健二は光の中で意識を失った。
意識を取り戻した時、彼はいつもとは違う状況に悩むのだった。
悠人たちがのみこまれた直後の外
「何故彼があんなところに・・・。『時詠』の力でもこの事はわからなかった・・・。
これは偶然?それとも、これも必然だと言うのかしら・・・。」
巫女姿の女性が光の柱があった場所を見てそう呟いたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あとがき
え〜作者のカシムです。とりあえず向こうの世界「ファンタズマゴリア」
に飛ぶところまでは書けましたが、この先何処に落とすか現段階ではまったく考えておりません!
・・・・・・
さて何処に落とすとしましょう・・・。
思い切ってサーギオスに落とすもいいかも・・・。
・・・・・・
ま、まぁこの話題は置いときましょう^^;
今回もこの「運命に逆らいし者」を読んでいただきありがとうございます!
この題名にそった内容になるかはわかりません。
もっと暗い話になるかもしれませんが、一生懸命書いていこうかと思います!
まだまだ小説を書いたりするのも未熟ですが読んでくださったみなさん。
これからもよろしくお願いします^^