備前四宝院流古武術【舞葉拳】
聖矢が幼少の頃から習っていた古武術。
打撃、柔術を基本として構成され、捌きを極意とし、全ての技、型、奥義には植物の名が付けられており
その体捌き、攻撃には円の動き、梃子の原理が多彩に用いられている。
また、呼吸法により気を操り、回復を早めたり、自身の肉体、技を強化できる。
マナに満たされたファンタズマゴリアでは、より顕著に現れる。
力の弱い子供、女性などでも、他の格闘技に勝ることは在っても劣ることは決してない。
打撃に置いては拳を作る事無く、掌打を全としている。その舞い踊るかの様な一連の動作から通称【舞葉拳】と呼ばれている。
異世界ファンタズマゴリアに置いては、妖精(スピリット)に全ての戦闘を任せていた為
徒手空拳の格闘技が存在せず、素手で妖精(スピリット)と渡り合う聖矢は妖精(スピリット)、人間から
来訪者(エトランジェ)の中でも更に異端視されている。
【紅葉(もみじ)】
舞葉拳の基本の技の一つ”先の当て”と言い、相手に向かって直線的な掌打を打ち出す技。
また、捌きにも応用することが出来、相手の攻撃を側面で受け、反対の掌打を加えてから
受けた方の腕を突き出せば、必ず相手に二連撃を加える事が出来る、など、かなり応用が利く。
【銀杏(いちょう)】
紅葉を中間距離とするならば、銀杏は接近戦用の技、”曲の当て”と言われ。
上下左右から、低重心から体重移動により、重い攻撃を加える事が出来る。
此方も紅葉同様応用が利き、相手の腕を取り、【牡丹(ぼたん)】、【蓮華(れんげ)】等の投げ技にも繋げる事が出来る。
【楓(かえで)】
徒手斬撃と呼ばれ、相手に密着した状態から、肘を左右上下に高速で振るい、相手の顔面を切り裂く技。
主に相手に掴まれた状態で使用する。
【牡丹(ぼたん)】
舞葉拳の投げ技の一つ。
相手の突き出された腕を掴み、自分の懐に引き寄せ、足を刈ると同時に掌打を顔面に叩き込み倒す技。
【蓮華(れんげ)】
舞葉拳の投げ技の一つ。
牡丹と同じく相手の腕を取り、軸足で回転し、相手の鳩尾に肘を打ち込み、浮き上がった相手を一本背負いで投げる技。
【棘(いばら)】
舞葉拳の絞め技。
手や足などでまるで、蛇の様に相手の腕を絡め取り、梃子の原理を利用しへし折る技。
【朽木(くちき)】
舞葉拳の受け身技。
紅葉、銀杏などを駆使し、相手の攻撃の支点をずらし、威力を半減させる。
ラキオス流剣術
その昔、聖ヨト時代に創始されたと言われる、大陸でもっとも古い剣術。
その剣技は一撃必殺が極意とされ
正眼の構えから大上段で繰り出される一撃の威力は筆舌に尽くしがたい。
基本にして奥義といわれる体重移動を極めた者は、最強の一の太刀の連撃を可能とすると言われている。
主に青妖精(ブルー・スピリット)に多く伝えられている。
サーギオス流居合い術
サーギオス地方に古くから伝えられる剣術を元に、聖ヨト時代の大戦終焉後に創始されたと言われる剣術。
その剣は、正確無比で、風さえも切り裂くと言われるほどの速度を誇る。
基本的に居合い術は”二の太刀要らず”と言われる程、一撃必殺を極意とされているのだが
裏を返せば初撃を外せばそれは一撃必殺ではなくなる事や、妖精(スピリット)が戦争に運用されるようになったことから
ラキオス流剣術に押され、消滅寸前だったモノを創始者が妖精(スピリット)様に改良した剣術である。
妖精(スピリット)の操る居合い術は一瞬にして数百の居合い切りを放つとさえ言われているが
もっとも特徴的なのは、相手の攻撃を受けると同時に自らも攻撃を放つ合い討ちにあり、”無敗”が極意とされている。
マロリガン流槍術
他の武器には無い、尺の長さを利用した、受けを極意として創始された槍術。
中間距離に置いては、剣術を差し置いて最強と言われて居る。
砂漠に覆われたマロリガン地方を発祥の地とされ、足場の悪い砂漠では満足に体重移動が出来ない事から
遠心力を用いた攻撃を奥義とし、その威力はラキオス流剣術にさえ引けを取らない。
イースペリア十二妖精部隊(ヴァルキリーズ)
北方地方でダーツイ大公国と一、二を争う軍事力を有するイースペリアの妖精(スピリット)隊の総称。
イースペリアの妖精(スピリット)隊に入隊する最低条件は戦乙女(ヴァルキリー)のクラスを有している事と規定されている
その理由は、イースペリアが他国に侵略を考えていない為、自国の防衛の為に並以上の戦力を有する為とされている。
また、イースペリアには北方五カ国最大の訓練施設があり、竜の魂同盟所属の妖精(スピリット)は始めこの施設で訓練し
一定以上の期間の訓練課程で実力十分と判断され、自国から配属命令が下った者から
それぞれの国へと配属されてゆくシステムになっている。