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ラキオス城 待合室

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

落ち着かない…

 

それが今の彼に合う言葉だ。

 

この部屋にいる二人の兵士がその青年をちらちら見る。

 

通路の間にあるため、扉もなく殺風景な部屋だ。

 

窓から見える景色も建物ばかり、部屋の中もソファーらしきものとテーブル、花瓶ぐらいが置いてある。

 

誰もこの道を通らない。

 

 

 

 

沈黙は続く…

 

 

 

 

「・・・・・・!」

 

座っていた青年が沈黙を打ち破り兵士に向かって何か叫んだ。

 

「おい、何か言ってるぞ。どうする?」

 

「意味もわからないのにどうしようもないだろ。」

 

二人の兵士が首をかしげる。

 

その行動に腹を立てた青年が立ち上がり叫ぶ。

 

「・・・・・・!」

 

「うるさいんだよっ!!」

 

 

ドス

 

 

鈍い音がして青年が崩れ落ちる。

 

兵士が息をつきながら持っていた槍の底でもう一撃を与えようとした。

 

青年はうずくまり避けることができず、その攻撃を待つ。

 

 

 

「待て!お前達何をしている!!?」

 

部屋を声が反照する。その声に兵士も動きを止める。

 

イルが謁見の間へ向かう途中に青年の叫ぶ声が聞こえたため走ってきたのだ。

 

「イ、イル様!エ、エトランジェがいきなり暴れ出したので仕方が無く…」

 

青年を殴った兵士が下を向きながら答える。

 

「もういい、エトランジェはこの国の守り手だ。丁重に扱え!」

 

「「はっ。(何が守り手だ。貴様に頭を下げるなど虫酸が走る。)」」

 

二人の兵士が頭を下げる。表情を見られぬように深々と…

 

「エトランジェよ、すまなかった。」

 

二人から目を離し青年に謝罪をする。

 

「・・・・・・・」

 

青年がイルを睨み付け、吐き捨てるように何かを言った。

 

「?(そうか言葉が通じないのか。うーんどうしようか…)」

 

イルが少し思案をして頭を下げることにした。

 

「っ、・・・・・・!!」

 

青年が少し意外そうな顔をしたが、また睨み付ける。

 

「きっさまー!!イル様が頭を下げているのになんだその態度は!」

 

「いや、別にかまわない。」

 

兵士が殴りかかろうとするがそれを制す。

 

「ふぅ、まぁいいや。俺は先に謁見の間に行くから、連絡が入り次第連れてきてくれ。」

 

「「はっ」」

 

イルが兵士にそう言って、部屋を後にする。

 

 

 

 

「はぁ、エトランジェか…」

 

ため息はつきず、イルは歩く。

 

これから向かう所はあの青年にとって辛い場所になるだろう。

 

イルの悩みは尽きない…

 

 

 

 

イルは歩みを止めて大きな扉の前に立つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           第一幕 

 

『ヨフアルの差し入れと謁見で踊りましょ』

 

                        後編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラキオス城内 謁見の間 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギィ

 

 

 

鈍い音がして扉が開く。

 

「失礼します。」

 

イルが一礼をして謁見の間の中に入る。

 

「…」

 

「…」

 

レスティーナと目が合い、お互い表情を一瞬だけ緩ませる。

 

 

 

部屋の中には、王とその側にオース、王の隣にレスティーナ、

周りには側近、文官、兵士が並んでいる。いつにも増してたくさんの人間がいる

 

これから来るエトランジェを威圧するには十分な雰囲気だ。

 

「イルよ、遅かっではないか。」

 

王が髭をさすりながらニヤニヤしている。

 

「遅くなって申し訳ありありません…」

 

イルは常に目を下に向けている。

 

「ふん、まぁよいわ。兵士よエトランジェを呼んでこい。」

 

「はっ。」

 

イルを睨んだ後、兵士に命令を下す。

 

ゆっくり歩きレスティーナの横に立ち、足を肩幅に広げる。

 

「………(ルーグゥはエトランジェに何をする気だ?まずおかしいのはエスペリアさんがあの場にいたことだ。ちっ、普通に考えればおかしいじゃないか!!何で気づかなかったんだ。)」

 

イルは眉間に皺を寄せて、これから起こりうる最悪の状況を想定する。

 

「………(くくく、エトランジェか。見物だな)」

 

「………(これで儂が統べる世となる)」

 

「………(お父様は何を考えているのかしら…、イルがなんとかしてくれるかな)」

 

「………(まずいな…、全く言い予感がしない。レスティーナが何とかしてくれれば良いんだが…)」

 

沈黙は続く、それぞれの思惑と共に…

 

 

ギィ

 

 

 

その時、扉が開き静寂を破る。王もオースも顔を歪ませ狂気に満ちている。本人達はきっと笑顔なのだろう。

 

扉からは一人の青年が堂々と歩いてきた。

 

「………(ほぉ、この雰囲気に怯えないのか。やるな)」

 

イルは顔を綻ばせる

 

「来たかエトランジェ、体の具合はどうだ?スピリットとは仲良くやっているようだな」

 

初老の男が含みのある笑いで青年を見る

 

「そろそろ傷も癒えたようだな。では、本来の仕事をやってもらう時が来た、というわけだ。」

 

高圧的な態度で青年を見下す

 

「レスティーナよ。例の物をここに」

 

「はい、父様。誰か『求め』を」

 

レスティーナが兵士に声を掛けて一本の剣を持ってこさせる。

 

見た目は一概に剣とは言えず棍棒のようにも見える。だが、この部屋にいるすべての者がその剣を見て畏怖しているがわかる。

 

「………(あれが『求め』か…。)」

 

イルは自然に唾を飲む

 

青年はその剣を見て怯えの表情が見て取れた。

 

「この剣を取るがいい、エトランジェよ。本来の力を、このラキオスのために発揮してみよ。」

 

初老の男は威風堂々である

 

「………(何がラキオスのためだ!!私利私欲だろう)」

 

イルの眉間に皺が寄る

 

 

 

少し沈黙が訪れる…。青年は剣を手に取ろうとはしない

 

「………それならば、やはり戦わせてみるか」

 

初老の男はニヤリと笑いオースに目配せをする

 

「くくく、エスペリアよ。神剣を持ってここに………」

 

オースは扉の方に声を掛ける

 

 

 

 

 

 

ギィ

 

 

 

扉の開く音がしてエスペリアが登城してきた。

 

「・・・・・!!」

 

その登城にイルもレスティーナも驚いたが、なんと一番驚いたのは青年だった。青年は何やら一生懸命説得している。

 

その瞬間、イルにもレスティーナにもこれから何が起こるのかを悟った。

 

「………(まさか、戦わせる気だな!!しかもエスペリアさんはエトランジェの世話をしていたはずだ。ちっ、オースめ卑劣な手を使いやがる)」

 

「………(何という下劣な手を…。お父様はそこまで落ちてしまわれたのですね。)」

 

二人は表情は変わらないものの、内心は最悪である。

 

………

 

……

 

 

この部屋で言葉を発しているのは青年だけである。

 

王もオースも側近も皆が狂乱に満ちた笑顔でエスペリアと青年を見ている。

 

「ユート様、すみません…。少しですがイル様を信じます」

 

エスペリアは誰にも聞こえないほどの声で呟く

 

そして青年の目を見る

 

「ユート様、剣をお取り下さい」

 

エスペリアは『献身』を構えて、切っ先を青年へと向ける

 

青年の困惑に満ちた表情に王は笑顔を絶やさない

 

「どうした、早く剣を取った方が良いぞ…」

 

エスペリアが青年の目を一瞬だけそらし、…動いた!!

 

「やぁぁぁぁ」

 

気合いと共に『献身』を突き出す

 

 

ブン

 

 

空気を切る音が部屋に澄み渡る

 

「っ・・・・」

 

青年は何とか避ける、いや避けさせられた。

 

端から見れば、いまのがわざとなのかはわからない。

 

もちろんイルやオースにはわかっていた。

 

しかし、わかると言っても、『何となくの』レベルだが…

 

「………(何とかしないと!!)」

 

イルは必死で打開案を巡らせる

 

オースはイルの表情を見て冷笑を浮かべている

 

「くくく(さぁ、動けイル。エトランジェと妖精を助けろよ。)」

 

オースはオースで策を張っていた。

 

「はぁぁぁぁ」

 

エスペリアは気合いと共に二撃目を繰り出そうとしていた

 

もちろんその攻撃も遅く、わざと青年に目の前の剣を取らせる攻撃だった。

 

 

キン

 

 

刃物と刃物のぶつかる音がして、エスペリアは後方へ下がる。青年が剣を取ってエスペリアの攻撃を受けたのだ。

 

「ユート様、やりますね。ですがここからはスピリットの戦い方をお見せいたしましょう。(もう、手加減は出来そうもありませんね…。ユート様、ラスク様……、すみません)」

 

エスペリアが話した瞬間、青年が何故かとても驚いた。

 

「・・・・・……………(言葉がわかる…)」

 

青年は口をパクパクさせ、あたりを見渡しだした。

 

しかしエスペリアは青年への目をそらさずに詠唱を唱えだした。

 

「『献身』のエスペリアが命じる……。風よ、守りの力となれ。ウィンドウィスパーッ!」

 

詠唱と共に一陣の風がエスぺリアを囲む。人間であるイルでさえその光景がわかる。いや、きっとこの部屋にいる皆がわかっているのだろう…

 

青年の顔は絶望に包まれていた。その表情で諦めがわかる…

 

………おい、レスティーナ

 

イルが小声でレスティーナに話しかける。今は皆が青年に集中と視線が注がれているのでだれもイルの声には気づかない。

 

………どうしたのですか?

 

いくらなんでも、これ以上は無理だ。何とか止めれないか?

 

その言葉にレスティーナの表情が曇る

 

………今は無理です…

 

その返答は簡潔だった…。それもそうだろう。すべての集中を削ぐわけだから、ここで止めてしまったらすべての非難がレスティーナに掛かってしまう。

 

わかった…。俺が何とかするからフォローしてくれ…

 

諦めと決意の表情を見せる

 

しかしそれではイルが…

 

いいなフォローしろよ。

 

………ですが

 

そして俺が気絶したら放っておけ、すぐに俺の手当てをしようとすると、オースに何か言われる。わかったな。

 

………

 

わかったな!!

 

………わかりました

 

よし!!

 

レスティーナの返答と共に腰をかがめて体当たりの姿勢を取る。もう目の前の状況はエスペリアがまさに青年へと突き進もうとしていた。

 

しかし、その前に………イルが動いた!!

 

「うおぉぉぉぉーー」

 

咆哮にも似た気合いでエスペリアの作ったマナでできた風の壁へ駆けだす

 

その瞬間皆の集中がイルに注がれる。もちろんエスペリアと青年の視線もイルへと逸れる

 

エスペリアは風の壁を解こうとするが間に合わなかった

 

 

ガガキィ

 

 

「がはぁ」

 

イルが風にふれた瞬間、とても低い低音がして吹き飛ぶ

 

 

ドカ

 

 

「ぐっ」

 

壁にたたきつけられたイルはゆっくり倒れ、気絶した

 

 

 

 

 

部屋は静寂に包まれる…

 

 

ラキオス王とオースは笑っていた…

 

 

まるで待っていたかのように…

 

 

 

 

 

その時エレスティーナが立ち上がる

 

「そこまで、そうほう剣を納めよ!!」

 

発した言葉でエスペリアは構えを解く、青年も安心した表情で息をつく

 

「父様、初撃とはいえエスペリアの攻撃を受け止めるほどです」

 

機械のような言葉をラキオス王に伝える

 

「ふむ、及第点と言ったところか…」

 

顎髭をさすりながら青年を見る

 

「エスペリア、下がりなさい」

 

「はっ!」

 

 

コツ コツ コツ

 

 

小気味の良い靴の足音を残して、エスペリアは部屋を出た

 

「………(イル様…、感謝します)」

 

去り際に倒れているイルを横目で見やりながら…

 

 

 

 

 

エスペリアが部屋を出た後、静寂に包まれていた

 

しかしその静寂も長くは続かない。

 

「………(この力があれば佳織を…)」

 

青年が立ち上がり王座を見る

 

その瞬間青年は走り出した。

 

「うおおおっぉぉぉぉ!!!」

 

あと8歩

 

7歩

 

6歩

 

5…

 

………

 

青年は勢いを消してうずくまる、周りにいた文官や兵士達が青年に気づいた瞬間はすでに青年がうずくまっていた

 

「くっくっく、王家には逆らえぬと言うのに…」

 

「あが…、くぅ………」

 

青年の悶絶の表情を楽しむかのように王とオースは笑う

 

「あぁ…、ぐくぅ」

 

「ふむ、まだ耐えるか…。さすがはエトランジェよ。オースよ、楽にしてやれ」

 

「はっ!!」

 

顎髭をさする王がオースに命令をする。レスティーナは止めようとするが言葉が喉に詰まり声が出ない

 

オースは持っていた棒を一回転すると中段に構えて息を吸う

 

そして

 

 

タッ

 

 

目を細め地面を強く蹴り、駆けだす…いや、跳ねるといった方が正確だった

 

青年までの距離は5歩ほどだったが、一瞬で詰める

 

 

ドス

 

 

「…かはっ」

 

青年の口から空気の漏れる音がする…。オースの持っていた棒が青年の横腹をえぐっていた

 

青年が崩れるように倒れ、オースは何事もなかったかのように王の隣に立つ

 

「おい、エトランジェを館に運べ。これからたっぷり働いてもらわなければならない…、………」

 

オースが兵士に命令し一度言葉が止まる

 

「そうだ!!王よ、エトランジェの訓練をイル様に託してはいかがですかな?」

 

意外な…意外な…、いや、意外でない一言が木霊する

 

「なっ、オース!!何を言っているのですか?!イルはラキオス王国軍隊長ですよ!!父様、とても適任とは思えません!!」

 

レスティーナはこんな言葉が出てくるとは思ってもいなかった…

 

だが、気づいたときはもう遅かった…。もうすでに、全てオースの思惑なのだから…

 

「ふむ、そうだな…」

 

王は考えるフリをする

 

「先ほどの戦いを止めたということは、イル様は妖精かエトランジェに何らかの思い入れがあると思われますが…」

 

オースの言葉に今度は周りの文官や兵士、側近達が騒ぎ出す…

 

オースの言葉の意味を要約するとこうだ『イルは妖精趣味ではないにしろ、それに近い感情を持っている、と…』

 

「………オースがいうのなら間違いはないだろう。よし、イルをラキオス王国軍隊長の任を解き、エトランジェ専属訓練士とする!!」

 

周りは皆手を振り上げ賛同している

 

未だ壁にもたれて気絶しているイルを見下しながら…

 

状況は最悪だ。一難去ってまた一難とはこのことである

 

レスティーナはオースを睨む

 

「………(オース、何ということを…、許しません。全てあなたの思惑通りにはゆかせませんよ!!)」

 

「………(くくく、イルもこれで終わりだな。これで俺が隊長となる、これからはウィー家の時代だ!!)」

 

「………(これで、余に逆らう者がいなくなったわ!!)」

 

謁見の間という名に相応しくないほどの喧騒が響く

 

たくさんの声、思惑が入り交じるなか、レスティーナが立ち上がった!!

 

「父様!!」

 

………

 

……

 

 

これで何度目の静寂であろう…

 

「どうしたのだ、レスティーナ?」

 

王はとても嬉しそうだ

 

「新しい隊長は誰になるのですか?」

 

この言葉はオースだけでなく兵士達の表情も変わる

 

私利私欲に満ちた顔は狂気にも見える

 

王はオースの顔を見て言葉を発しようとした…

 

しかしその前にレスティーナが口を開いた。

 

「もちろん、この国は世襲制を重んじているのですから、誰が隊長になるかなど決まっていますよね。」

 

「なっ!!」

 

オースはあり得ないという表情に満ちる

 

オースだけでなく、兵士も王も表情もよくない…

 

その理由は簡単だ…、レスティーナが誰を推薦しようとするのかわかっているからだ

 

「………」

 

王は沈黙になる、もちろん反論が出来ないからだ。『世襲制』まさに自分がその立場だ。そうでなければこのような愚かな者が王になれるわけがないからだ。

 

「何も異は無いようですね。では、これから我が国の隊長はリンとしますね」

 

「そうだな…、わかった…。ラキオス王国軍隊長はリンとする」

 

オースよりも自分が大事な王は、すぐに自己に走った

 

先ほどまで喜んでいた兵士達は落ち込み、文官達は及第点というところで認めた表情になっている

 

「………(小娘がっ!!貴様のような奴に俺が出し抜かれるなど…)」

 

オースの睨みにレスティーナは負けじとにらみ返す

 

「どうしたのですかオース?」

 

レスティーナはわかっていながら尋ねる

 

「………いえ、…何も(糞!糞が!)」

 

オースの苦痛に満ちた表情に満足し、侍女にイルの手当てを頼む

 

「ふふ、あと、空いた副隊長の席ですが…」

 

この言葉に兵士は興奮を取り戻す。皆が自分になる物だという顔で満ちあふれている

 

オースも「ちっ、副隊長で我慢するか…」と悪態をついている

 

「イルに任せましょう」

 

「「「なっ!!」」」

 

さすがにイルが推薦されるとは思ってもいなかった。だが、よくよく考えたらイルが隊長の座を落としたら、イルが就く座、その場所は一つ下の副隊長である

 

「訓練士との兼任ですが。今まで隊長の任に就き、副隊長である弟の仕事をみている彼ならこの仕事を任せられるでしょう。軍師はいままで通りオースが引き継いで下さい。あなた以外がこの仕事に就くのは難しいようですので…、これからの働きを期待しています」

 

心にもないことを機械のように単調で紡ぐ

 

「ふぅ………(イル、最低限のことはしましたよ!!)」

 

レスティーナの目は光に満ちていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所:兵士詰め所

 

 

 

 

 

 

 

イルは先ほどの出来事をリンに話していた

 

 

 

「実はな(やっぱり単刀直入に言うべきだな)」

 

「………(ごく)」

 

リンが唾を飲む音が聞こえる。それほど緊張しているのだろう…

 

………

 

……

 

 

「えへっ、首になっちゃった。」

 

その後の光景は皆様にとてもお見せできる物ではありません。

 

……………

 

……………

 

……………

 

……………

 

……………

 

えーっと一段落しました

 

「うぅ(痛い)。」

 

「まったく、兄さんは…。だからいつも気をつけて下さいと言っているのに」

 

「しょうがないじゃないか。状況が状況だったんだし…」

 

リンはため息をつきながら首を振っている。イルはあまりあまりへこんでいない

 

「あともう一つ言い忘れたことがあるんだ」

 

「まだあるんですか?」

 

これ以上嫌なことがあると思うと良い気持ちではない

 

「実はな(これも単刀直入に言うべきだな)」

 

「………(ごく)」

 

………

 

……

 

 

「リンが隊長になっちゃった。」

 

……………

 

……………

 

……………

 

……………

 

……………

 

えーっと、記述しておくとリンが失神しました。

 

まぁ、気がついた後は100回耐久ケツバット槍バージョンが待っていたが…

 

 

 

 

 

 

その後、兵士の館で『地下からよなよな「痛ーーい」だの「まだ53回です」という声が聞こえる』という二人のお化けがでるという噂が出来たり出来なかったり。そしてその霊は少し危ないプレイ中に死んだのだという噂もあったりなかったり…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

舞台裏  題『出番が少ない!!』

 

 

 

 

 

 

 

イル「………(ハクめ!!自分が昔ケツバットをやられたからって、俺がされるなんて)」

 

ハク「いやー皆さん。お疲れーー」

     ↑

    超笑顔

 

リン「僕は今回全然しゃべってない…(しかもあんな役を!!)」

 

ハク「やっと、一幕が終わったねーー」

     ↑

    超笑顔

 

オース「なぜ、俺が負けなければ…」

 

ハク「さてと、皆様にまず挨拶を…」

     ↑

    超笑顔

 

イル・リン・オース「「「………殺す!!」」」

 

ハク「えっ、ちょ、ま、まだ挨拶が…」

 

 

ズルズル

 

 

三人はハクをトイレに引っ張って行った

 

レスティーナ「はぁ、疲れました」

 

ユート「お疲れーー」

 

エスペリア「さすがに今回は疲れました」

 

三人はイスに座ってお茶を飲んでいる

 

三人「「「はぁ」」」

 

………

 

セリア「………あのため息は気に入りません」

 

ヒミカ「………確かに、あの三人はやり遂げたって顔だよね」

 

ハリオン「そうですね〜、私たちは全く!!出番がありませんでしたもんね〜」

 

セリア「さてと…」

 

セリアが『熱病』を持って立ち上がる

 

ヒミカ「奇遇ね、セリアも?」

 

ヒミカも『赤光』を持って立ち上がった

 

セリア・ヒミカ「「………ハク!!何処にいる!!」」

 

二人は休憩室などを周り、トイレで顔が原形をとどめていないハクを発見

 

ハリオン「今回ばかりは、助けませんよ〜」

 

ハリオン助けておくれ!!

    ↑

  ハクの心の声

 

ネリー「ひどい、ひどいー。そんなこと言ったらネリーなんてまだ一回も出てないんだから!!」

 

シアー「えっと、シアーも…」

 

ナナルゥ「………私も…です」

 

ヘリオン「ちょっと、ひどいですよね」

 

オルファ「オルファなんて、本編だったら『めいんひろいん』なんだよ」

 

アセリア「大丈夫!…私も」

 

ニムントール「はぁ、面倒…。だけど…それ以上に、許せない!!」

 

ファーレーン「そうですね、きっちり礼儀を教えてあげなければなりませんね!!」

 

ネリー「みんなー、行っくよーー!!」

 

全員「おおー!!」

 

その後トイレでハクだった物を発見、作者ハイペリアへ

 

ルーグゥ「………余を、儂をみんな忘れないでおくれ」

 

休憩室で一人佇むジジイがいたりいなかったり…

 

そのころ控え室では

 

エスペリア「ユート様、そろそろ二幕の予告をしましょうか?」

 

ユート「そうだね。誰がする?」

 

レスティーナ「ここは、ユートに任せます」

 

エスペリア「そうですね、ユート様にお任せします」

 

ユート「なぜ?」

 

レスティーナ・エスペリア「「一番出番が少ないからです」」

 

ユート「………」

 

レスティーナとエスペリアは休憩室へ。

 

そこでエスペリアにセクハラをしようとしたルーグゥが生死の境をさまよったり、さまよわなかったり

 

ユート「さてと、では予告を…。二幕では、俺が訓練を受けます。

まったく、イルの訓練はきついんだよなー。

俺が辛い訓練をしているのに、

あいつは第二詰め所のかわいい女の子と料理を食べたり、泊まったり。

…まぁ、あいつも、いろいろ辛いことがあるんだけど…。

それは二幕のお楽しみって事で!!では、皆様また会いましょう」

 

その後休憩室にいたはずのエスペリアが控え室で聞き耳を立てていて『かわいい女の子』の言及をしたとか、しなかったとか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反省など

 

ハク「皆様どうでしたか?

人間がどんなところで何をしていたかが、少しわかって頂けたでしょうか?

ちなみにオースがユートに攻撃した技が『ヘビーアタック』です。

反省点も多々あります。それに気づかない私は最悪です。

もしよろしければ感想を書いて頂けると光栄です。

悪かった点や、良かった点などを書いて頂けると幸いです。

それに感想は作家にとってやる気の素となります。

では、皆様が少しでも幸せになるように願いつつ…」

 

 

 

 

 

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