作者のページに戻る


エハの月 青いつつの日 夕方 サルドバルト北門
────────Yuto side
「くそっ、このままだとやられる。」
『求め』で何人目かもわからないスピリットをマナに返す。

「ユート様このままでは。」
「くそっ、門もすぐそこなのに。」
敵は一撃離脱を主としている、追いかけようと思うと門からの魔法で足を止めなくてはならない。

『契約者よ、死にたくなければ急ぎ門から離れるのだ。』
「な、に?」
『急げ』
ゾクッ
強烈な悪寒がする、イースペリアのそれとはまた違った悪寒。

それと同時に強烈な光を背後に感知する。
「皆逃げるぞ、門から離れるんだ!!」
エスペリア達も背後の閃光に気付いたのか門から離れ、こっちに来る。
サルドバルトのスピリットも門から離れる。

「なんだあれ。」
閃光は桜色、尾を引き彗星のように門に迫り。

砂塵を巻き上げ爆音と共に門に衝突した。

周囲に衝撃波によって発生した風が吹く。

「・・・門が。」
門には穴が開き市街への突破口を作り上げていた。


────────Sakuya side
門に向かって走りながら桜の尾を巻き取り『幽玄』を回収する。

「威力は申し分ないけど。」
「遠くからの一撃必殺じゃないと死ぬわね。」
「まぁ、今回は一撃で終わらせたから。」
今の俺は『幽玄』を持っていないため無防備もいいところだ。

前方の桜色の尾に果てが見える。
「2kmの距離で1分の回収時間か。」
『何をするかと思ったら。』
悪い悪い。

『驚かされましたよ。それはもうかなりね。』
だから悪いと。
「何話してるのか気になるけど、門開いたんだし行かないの?」
「はいはい、行きますよ。」
『幽玄』を片手に走り出す。

マラソンの世界記録を軽く塗り替えるほどの速度で高嶺達に追いつく。
「生きてたか、当たってたらどうしようかと思ったよ。」
「黒霧、用事は済んだのか?」
「あぁ、ちゃんと済ませてきたよ。ほら」
言ってシリアを指差す。

「シリア、久しぶりですね。」
「えぇ、エスペリア久しぶりね。」
「挨拶もそれくらいにして城を落としに行かないのか?」
「そうだな。よし、俺とアセリアとエスペリアで城に行くから。黒霧とオルファと、えぇっと。」
「シリアよ」
「シリア、さん。で市街を制圧してくれ。」
「3人で大丈夫か?後発のスピリットを待ったほうがいいと思うが。」
「ユート様確かにサクヤ様の言うとおりです。最後の詰めを誤らないためにも確実に行ったほうが。」
高嶺は俺とエスペリアの意見を受けて考え込む。
「分かった、第二詰所の皆が来るまでは俺たちで市街を制圧する。さっきのメンバーで別れて行動しよう。」

◆◇◆◇◆◇◆


シリアとオルファを連れて市街を探索する。

「それで、オルファだったかしら?」
「うん、オルファの名前はオルファだよ。」
「正しくはオルファリルだがな。」
『カッターナイフですかね。』
関係ないだろうな。

「そう、よろしく。」
「よろしくね、シリアお姉ちゃん。」
「お姉、ちゃん・・・・。」
噛み締めるように復唱し、複雑な顔をする。

見てて微笑ましい光景ではあるが、いかんせんシリアのしかめっ面が。
『オルファですか、でも切れ味は悪そうですね。』
レッドスピリットだからな。それにさっきも言ったが関係無いだろ。
『それを言えばシリアも国家の名前ですね。』
いや、だから。ちょっと黙れ。
『酷いですね。』
酷いのはお前の頭だな。
『言われたい放題ですか。地面に@を書きたいですね。』
指は無いけどな。
『冗談はこれくらいにして。』
冗談でよかったよ。

『市街地にはスピリットはいないのですかね。』
どうだろうな、まだ見つけてないだけかもしれないかもよ。
『その可能性もありますがね。』
まぁ、「市街地じゃなくてやっぱり城にスピリットはいるんじゃない?」だろうね。

「そうだろうな、門を破られたから篭城するんだろ。」
オルファと雑談をしていたシリアが話しかけてくる。

「北門に戻ってみるか、そろそろ後発のスピリットが来てるかもしれないし。」
「え〜、もう帰るの?敵さん未だ一人も倒してないよ。」
オルファが頬を膨らませ抗議する。

「居ないのに倒すも何も無いだろ。」
「ぶー。」
頬を膨らませて睨んでくる様は幼女の外見も手伝ってかなり可愛い。
が、俺は断じてロリコンではない。

「ほら、帰るぞ。それに敵を倒したいなら城の中で居るだけ倒せばいい。」
「そうよ、居ないものは倒せないけど居るなら殺せる。」
「ん〜、分かった。お城で敵さんいっぱい倒すんだから。」
手を上げて宣言する。まぁ、ロリコンなる人種が居るのも分かる気がする。

◆◇◆◇◆◇◆


北門に戻ってきた。
「やっぱりそっちも敵は居なかったか。」
「あぁ。」
高嶺達も俺たちの後すぐに戻ってきた。

「で。黒霧、さっきから飲んでるそれは何だ?」
「清涼飲料水だ。それに俺だけじゃなくてシリアもオルファも飲んでるぞ。」
「3人だけごめんなさいね。」
「パパごめんね〜。」
シリアは口だけ、オルファは悪くは思っているだろうかそれを高嶺に上げるなどとは毛頭思っていないだろう。

「それどうしたんだ?」
「買った。」
「戦場でか?」
「戦場でも商店は商店だ。」
「・・・・。」

呆れられたか?
『違うでしょう、恐らくエトランジェが買い物をした。という事実に驚いているのですよ。』
あぁ、ラキオスはイースペリア以上に差別が激しいんだったな。
『イースペリアはアズマリアの威光がありましたからね。』
そうか〜、世界は広いな〜。

なんて思いながら残りを飲み干す。
「ふぅ、今度買うときは隠れて買わないとな。」
ガラス製の瓶をゴミ箱に投げ入れる。

『多分、分別できてないですね。』
あぁ、燃えるゴミって書いてあるし。

「あ〜、おいしかったぁ。」
オルファも同じように“燃えるゴミ”のゴミ箱にガラス瓶を入れる。

「ふぅ・・・」
シリアに関しては石畳の上に放置する始末。

「オルファにサクヤ様、あのゴミ箱は瓶を入れるところでは。」
「分かってるよ、だからあのゴミ箱に入れたんじゃないか。」
ベンチに座ったまま、全く悪びれる事無く言い放つ。

「シリア・・」「分かってるわ、だからわたしはあのゴミ箱には入れなかった。」
エスペリアの言葉を途中で奪い、無茶苦茶なことを言ってのける。
「瓶は地面に捨てるものではありません。」
「えぇ、だから置いたの。」
「それを捨てたというのです。」
「・・・仕方ないわね。」
シリアが地面から瓶を拾って
バキャッ
叩き割る。

「これでもう瓶じゃないわ。」
大きな破片をブーツで踏み粉々にする。
なんかもう分けが分からない。
『そうですね。まぁ、わざとでしょうけど。』

「もう、もういいですよ。」
「そう?」
いまさらだけどシリアは腕を組んでる姿がなかなかに似合うな。
『そうですね、もしかしたらさほど大きくない胸を大きく見せるための苦肉の策かもしれませんが。』
聞かれたら折られるかもよ。
『口は慎みますかね、長生きしたいですし。』

シリアとエスペリアの話を適当に耳に入れていると
「ん〜、来たみたいだな。」
北門の向こうに点々と黒い点が見える。

「これで、城に攻め込めるな。」
点は徐々に大きくなって色の判断がつくくらいにはなった。
「これで、夕日がバックだったらいろいろとかっこいいんだろうねぇ。」
「まぁ、方角が北だからそれはないけどね。今は西に沈んでるわよ。それより夕日を追いかけたほうが若者っぽくないかしら?」

シリアの昭和を思い出させる言葉を聞きながら、体を後ろに少し倒して腕で支え足をぶらぶらさせる。
「なぁ、黒霧。」
「なんだ?」
「聞きたいことがあるんだけど。」
高嶺の控えめの質問。

「どうぞどうぞ、聞くだけ聞いてやるよ、答えるかどうかは質問しだいだな。」
「お前こっちの世界の文字が読めるのか?」
なんかもっとシリアスなことかと思ったらそんなことか。
「読めるよ、だいたい半年以上ここに居るんだからある程度は習得するさ。」
シリアを横目で見て。
「お世辞にも教え方が上手いとはいえないけど教師も居たしね。」
「わたしに教えてもらってばっかりで他の教師を知らないのに言ってくれるわね。」

「・・・・読めるのか。」
「高嶺は読めないみたいだな。だからさっき俺が瓶を捨てても何も思わなかったのか。」
「あぁ、エスペリアが言うまで何も。」
「隊長だろ?書類とかあるんじゃないのか?」
高嶺が別に俺が剣を抜いたわけでもないのに少し後退する。

「私が全てやっています。」
エスペリアが少し申し訳なさそうに言う。
「成る程、これだけ世話をしてくれる人がいたら、仕方ないといえば仕方ないか。」
「わたしは世話をしないってことかしら?」
「イエイエ、ヨクヤッテクレマスヨ。」
『苦しいですね。』
黙れ。

「・・・・・。」
「どうした、同郷の民である俺がこっちの文字を読めると知っていまさらながらに危機感を感じたか?」
「ああ、佳織もある程度読めるって言うし。」
かなり難しそうな顔をしている、どうも妹に自分の惨めな姿は見せたくないという予想は真実らしい。

「なんにしろ読むか書くかすることだな、辞書は無いけど文法は英語に似てるだろ。殆どの文は第二第三文型で読めるし。」
「俺に勉強の話はするな。」
そういえばそうか、成績の最下位を争う二強の一人だったな。
「悪い事をしたな。」
口だけで全然そんなことは思っていない、うなだれる高嶺を見るのもなかなかに楽しい。

「ま、文字の話はここで切り上げて。そろそろ城に行くか、皆も来たし。」
わらわらと言うほどの数でもないけど、それでもちょろちょろと入ってくる。

「門が。」
「うわぁ。」
「悲惨」

いろいろと俺の破った門を批評する。
「直すの結構かかるかな。」
「そうですね、これだけだとまず瓦礫の撤去から始めないといけませんし。」
「まあ、どうとでもなるか。壊れたものは仕方が無い。」
ベンチから立ち上がる。

「それで、皆はすぐに城で戦闘できるか?」
「はい、言われたとおりしっかり回復してきましたから。それにここに来るまでは安全な道のりでしたし。」
セリアの説明を受け皆を見る。
肩で息をしているのも居ないし大丈夫そうだな。

「さて、準備はOKですが隊長。」
「よし、行くぞ皆。」
あらかじめ城攻略の配備は決めていたのか皆が整列しなおす。

「ん〜、なら俺とシリアがしんがりを任されようか。」
「頼む。」
そして、少数の軍隊は城に歩みを進めていく。

──────────────────────


同日 夜 サルドバルト城内
「やる事ねぇな〜。」
「そうね、拍子抜けだわ。」
敵は前方から当たり前のようにやってきて、俺の目におさまる前に消えていった。

高嶺たちは陽動するチームと王室を制圧するチームに分かれて行動している。
俺達はとりあえず、王室がある階の階段でシリアは立って、俺はどっかりと腰を下ろしてゆっくりしている。
陽動チームは第二詰所の皆とオルファ、王室制圧チームはそれ以外。

陽動チームは階下で派手に暴れるのが役目。
陽動チームがある程度敵をひきつけた事を確認すると制圧チームがあらかじめ乗っ取っておいた部屋から飛び出し階段を駆け上がる、という単純な作戦だ。
単純だが相手もしっかり引っかかっている。

「ん〜、そうだな。」
立ち上がり周りを見渡す。
「ここ任してもいいか?」
「?別にいいけど。どうするの?」
「散歩だ散歩、殺し合いは耐えれるけど退屈は耐え難い。」
「いつも、暇そうにしてるけどね。いいわ、行ってらっしゃい。」
「じゃぁ少ししたら戻ってくるよ。」
『職務怠慢ですね。』

◆◇◆◇◆◇◆


「あったあった」
同じ階に書庫を見つけて扉を破って入る。
中には誰も居ないらしく、静寂を保っている。

「さてと、ラキオスの書庫の本をかっぱらったら何か言われそうだからな。」
まずは本を包む入れ物か何かを探す。
「そういった便利なものは司書が持ってると相場が決まってるんだが。」
それっぽい机で仕切られた場所を見つけ、漁る。

「これでいいかな、あとこれも便利だしもらっとくか。」
とりあえず見つけた中で一番大きな袋と本の大まかな所在地を示したカードをもらう。
『もらうとは名ばかりでやりたい放題ですね。』
何言ってんだ、そろそろ一時的に持ち主のいなくなる本の所有権なんていちいち主張しないだろ。
だから俺がもらってやるんだよ。

書架には本の価値ごとに分けられていて、読む読まないに関わらず片っ端から高い本を袋に詰める。
経済から歴史、論文の写本、童話の原本。

袋はまだ書庫の半分しか回ってないがいっぱいになる。
「むぅ。」
一度袋から本を出し、司書机から長い紐を持ってきて整理した本を縛り上げる。
もちろん紐と本の間には布を被せて本を傷つけないようにはしてある。

改めて袋に入れると多少だが余裕が出来る。
「これでよし。」
『何が、よし、ですか。やってることは全然よろしくないですよ。』
「いいじゃないか。別に誰も気になんてしないさ。」
言って反対側の書架へ移動する。

「こっちは、反対側と似たようなもんか。」
どうやら左右対象に似た本を置いていたようで、書庫というよりも図書館らしい。
『司書机がある時点で気付きなさい。』
「それもそうか。」
とりあえず物色する。

が、何もめぼしいものは無かった。
「階段に戻るか。」
『さっさと戻りなさい。』

◆◇◆◇◆◇◆


「あら、なかなかの荷物ね。」
「まぁな、なかなかに大漁だ。」
『殆ど読まないでしょうけど。』
集めることに意味があるんだ、集めたものを活用するかは二の次だな。
『蒐集癖。』
そういうことだ。

「それ何?本?」
「そう、本だ。高そうな本を片っ端からもらってきた。」
「許可は?」
「そんなもの無い。」
「だろうと思ったけどね。ちゃんと隠しておきなさいよ、ラキオスに戻ったときに何言われるか。
どうせ戻ったら部屋に戻るまもなく謁見の間でしょうしね。」
「ん?サルドバルトを落としてもすぐにラキオスには戻らないぞ、行くところがあるからな。」
袋を開けて本を見てみる、我ながらこんな物を良く持ってきたものだ。

「何処に行くの?」
シリアの疑問もまぁ当然か。
袋の口を閉めてシリアに向かい合う。
「アズマリアの墓参り、お前まだしてないだろ。」
「っ────」
「ちゃんと墓参りしに行くぞ、ラキオスに戻るのはその後だ。」
「・・・・分かったわ。」
シリアの顔に影が差すのが見て取れる。

「暗い顔するなよ、割り切れとは言わないけど。死んだ人間は永遠だ、欠けても永遠だ。
アズマリアも死後お前の足枷になりたいなんて思ってないさ、故人は節目、節目に思い出してやれば言い。」
19年の歳月の答えはこんなもの、はっきり言って「アズマリアがシリアの足枷になりたくない」って所しか正解はないかもしれない。

「そうね、死んだ人間は帰ってこない。死んだ人間の分まで生きるなんて大層なことも言えない。
なら、自分が生きられるだけ生きればいい。」
『若いのにまぁ』
歳は関係ないさ、経験と柔軟性だ。
『まぁ、経験という面では貴方の世界では考えられないくらいの経験がつめますね。』
それが成長を後押しするってもんだ、多分。
『そこぐらい断言してくださいよ。』
いや、まだ19年しか生きてないし・・・
『やれやれ、不要なところで律儀ですからねぇ』

シリアの顔にも活力が戻ってきたし
「しっかりと本でも読みながら階段番しますか。」
床に座り込み袋の中から歴史書を取り出し、気になる部分だけ見る。

「童話では前のエトランジェは4人とも殺しあって、ラキオスを北に建国したところでシルダスは旅に出るんだったな。」
『職務怠慢、公人が公務執行妨害をしてどうするんですか。』
「えーっと、この辺かな。」
裏の年表からそれっぽい欄を見つけ、詳細が書かれているページを開く。

目に痛いほどの細かな字がびっしりと、穴に指を突っ込んで出てきた直後のまっくろくろすけ見たいにひしめいている。

「あんた、何やってるのよ。一応は階段番しなさい。」
「今いいところなんだよ。」
「本は逃げないでしょ。」
「戦場って言う雰囲気がいいんだよ、この雰囲気は逃げやしないけど時間と共に霧散しちまうしな。
それに、思い立ったら吉日だ。」
シリアの目も見ないで本を読む。
『失礼な人ですね。』
『幽玄』の言葉も無視して、目標の欄を読む。

「あった。流石王城の書庫のトップレベルの歴史書だな。」
本によると、英雄シルダスは力を恐れた王子に殺された。
「み、短けぇ。」
「何読んでんの?うわ、難しそうなのを。」
シリアが上から覗き込んでくる。

「あぁ、何かと思えば前のエトランジェか。第2王子に殺されちゃうのよね。」
「知ってたのかよ。」
殆どこれが目当てで書庫に忍び込んだのに。
『忍んでないですよね?』

「えぇ、アズマリアがいつか教えてくれてね。“なんとも痛ましいことです”って言ってたわ。」
こんどから分からないことは人に聞こうかな。
『なんでも人に聞いてると間抜けに見えますよ。』
・・どうしよう。

「ちっ、こんなことならこんな荷物とってくるんじゃなかったな。」
「置いてくればいいでしょ。」
「馬鹿言え、せっかくとってきたのに返せるか。」
シリアはこれ見よがしに肩をすくめ溜息をつく。

「早く本をしまいなさい、どうやら国王は拿捕されたみたいよ。その内ラキオス正規軍も城に流れ込んでくるわ、見つかるのは困るでしょ。」
「そうだな、後は。」
『まだ失敬するものがあるんですか。』
「まだまだ、取り足らないね。」
「程ほどにしなさいよ。」
「あぁ、高嶺たちに俺はお前とアズマリアの墓参りに行くと伝えておいてくれ。
墓参りに必要なものはこっちで用意するから、後で城下町南門に集合だ。」
「はいはい、行ってらっしゃい。」
袋を持って今度はまた別の部屋に向けて走り出す。


To be continued

あとがき
サルドバルトを陥落した。サルドバルト城でいくつか書物を手に入れた。
窃盗は重罪です。

2章でやることは後一つになりました、悠人達には重要なことですが溯夜たちにとってはどうでもいいことかもしれません。


作者のページに戻る