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 ――それが義務だったから。

 ――それが任務だったから。

 ――それが自分の役割だったから。

 後悔はしていない。そう。あれで正しかった。私は私の義務を、任務を、役割を果たした。だから正しいんだ。
 なのに――何故、こんなにも涙が溢れてくるのだろうか。

 殺した。

 沢山殺した。

 数え切れないほど殺した。


 ――それが義務だったから。

 ――それが任務だったから。

 ――それが自分の役割だったから。

 後悔はしていない。そう。あれで正しかった。彼女は彼女の義務を、任務を、役割を果たした。だから正しいんだ。
 なのに――何故、こんなにも涙が溢れてくるのだろうか。

 殺した。

 沢山殺した。

 数え切れないほど殺した。


 ――そして知ってしまった。


 輪廻の輪は廻る。

 回る廻る周る。

 数多の世界が終わりを告げても、
 数多の世界が救われても、
 ――それでもなお、飽き足らずに廻り続ける。

 傍らに棲む者は告げる。
 それが理なのだと。

 受け入れるのか。

 乗り越えるのか。

 与えられた選択肢は二つ。

 彼女は――


 ――それが義務だったから。

 ――それが任務だったから。

 ――それが自分の役割だったから。

 後悔はしていない。そう。あれで正しかった。彼女は彼女の義務を、任務を、役割を果たした。だから正しいんだ。
 なのに――何故、こんなにも涙が溢れてくるのだろうか。

 殺した。

 沢山殺した。

 数え切れないほど殺した。


 やがて知った。

 本当は何が起こっていたのか。

 本当は何が居たのか。

 彼女は――何故戦っていたのか。


 無知は罪だと云う。
 ならば彼女は罪人で、彼らは裁きを下す者なのか。

 違う。断じて違う。
 それでもなお正しいと言うのならば――


 私は言う。
 裁きを下す者に裁きの光を。
 何百何千の裁判官を裁き、なお純然たる力を放つその輝きよ。

 ――故に問う。
 この理は正しいのか、と。

 ――輝きは答える。
 断じて否、と。

 ――応酬する。
 ならば、

 ――共鳴する。
 汝を以って知らしめるまで。


 私は執る。
 裁きを下す者に裁きの光を下す為。
 何百何千の裁判官を裁き、なお純然たる力を放つその輝きを。


 This is tale of a certain spirit.
 Her fights an ostensible reason was “Because of a duty”.
 Time flowed; she lost sight of a good reason of fight.
 She falls to an abyss, she thought of herself then.
「For what purpose did I fight……?」

 [Aselia of the eternal ~Spirit of eternity sword~] another person story [Aim obscure]
 Interlude.01


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