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     序章 〜イエロースピリット〜


月の光がわずかに差し込む洞窟の中、一つの人影がある。
右手には1メートルほどの剣を持ち、その剣を構えることもなく立っている。
まるで何も考えていないかのようだ。
容姿は美しく、芸術品や人形を思わせるもの。
ただ立っているだけなのに、どこか幻想的なのはそのためか。
スピリット。この世界ではそう呼ばれるもののようだ。人間ではない。
スピリットの存在意義は戦うこと、故に人間よりも高い身体能力をもつことは当然であろう。
しかし、いかに高い身体能力、戦闘能力をもとうとも、1匹の生物にこのような圧力を発せられるのだろうか?
それはまさに龍そのものだ。



今、一匹のスピリットが飛び立った。
手には自分の背丈ほどの剣。向かう先は目の前に立つ人影。
その圧力に屈せず、向かって行けるだけで、飛び立ったスピリット実力は中途半端なもので無いことが伺える。
程なくして目の前の人影が射程にはいる。スピリットは剣を構えた。
そして…。
「ザシュッ!」
剣が肉を引き裂く生々しい音と共に赤い液体が飛び散った。
赤い液体が金色のマナへと変わり消えていく。
そして息絶えた体も・・・。
美しい情景だ。残酷でいて尚且つ神秘的。
斬った者もその情景を眺めていた。


相変わらず何も考えてない様子で…。


そう、今その情景を眺めているのはあの人影であった。

たった一瞬。何故あのスピリットは斬られたのか?
動きもしない、構えもしない…。
ただ立っているだけの相手に…。


だが実はそれは当たり前のこと。
その人影に近づくことは、それ自体が死という名の「摂理」なのだ。
死が「摂理」ならば死を避けることはできない。ただそれだけのことである。

今起きた出来事を見ていた者たちがいる。
おそらくマナと化したスピリットの仲間であろう。

今そのスピリット達が思うことは同じ。
「退けば殺される。助かるには…目の前の存在を消すしかない!」
しかし、そもそも戦闘種族のスピリットは死の恐怖など感じるのだろうか?
それとも、それを感じさせるほどその人影の存在は異常なのだろうか?
いや、そんなことには関係なく、スピリット達が死の恐怖を感じているのは事実だ。

数匹のスピリットが、生き残るために人影に向かって飛び立った。
数匹のスピリットが、生き残るために魔法の詠唱を開始した。
ぱっと見は10匹ほどだろうか?

人影は一歩も動かない。
ただ、向かってくるスピリットをだるそうに見上げた。
そして、「…」。聞き取れないほどの小さな声で何かを呟いた。
すかさず地面に剣を刺してからの出来事は本当に一瞬。
今、洞窟内が金色の光に包まれたことを認識できたものは存在するのだろうか?

10本の金色の柱が空に舞い上がっていく。
それは消えゆく小さな命の輝き。
それを静かに眺めているこのスピリットは何を考えているのだろう?
その輝きの中に何を見ているのだろう?
その…黄色の瞳で。

……………

あとがき…かなぁ?

ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます!
この度かかせて頂いたRITと申します。
この作品はまぁ序章ってことで続きます。
こんな下手くそなのに続けるな!ってお思いになる方。
ごめんなさい!許してください!

序章ものすごく短いですね〜。
1章からはもうちょい長くなるかと思います。
最終的にいいくらいの長さになれればなぁと。

これ実は悲しいお話だったりします。
作者の腕が何分不十分なのでなかなか頭の中のことが文章にできませんが・・・
精一杯頑張っていきたいと思いますのでどうか続きも読んで下さいますようお願いします。
えっと・・・ではこのへんで失礼します。
(あとがきくらい文章の流れきれいにしろよ・・・)

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