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第二話 二人のセイバー?











とりあえず転校手続きを昨日終わらせた凛は学校に来ていた。
少々強引だったが、何とか先生達を納得させて通わせる事に成功した凛はホッと安堵の表情を浮かべている。
「高嶺悠人か……」
あのセイバーが名乗った登録名がそれだった。
なにやら事情があるセイバーは聖賢者ユウトと呼ばれる前はそう呼ばれていたらしい。
音が同じなのが気になるがとりあえず真名はばれないだろう。
そんな英霊は聞いた事無いだろうから。
宝具があの剣であることが分かっていた凛は銃を入れるようなケースにその剣を隠して通わせる事にした。
アセリアも同じだ。
二人とも海外に留学した経験があり、あればクレー射撃部を、無ければ創設したいなどと言う強引にも程がある理由で携帯してもらう事にした。
これも凛の日頃の行動が無ければ認めて貰うことは出来なかっただろう。
凛でも少々言いくるめるのに苦労した。
何せ、『この剣はそう言ったものじゃないから隠せない』との事だったからだ。
少々大きめの剣は竹刀と呼ぶには少々大きすぎたので凛が無理やりそうしたのだった。
何もかも無理やりに話を進めた凛は昨日は少々疲れたのだが、認めてもらえれば問題ない。
行きは一緒に来たのだが転校のため早く登校したので殆どの人間は目にしていなかった。
学校に着いた凛は眠いのに早く来過ぎたなとか思いながら予習を終えて窓の外など眺めている。
「遠坂さん、遠坂さん。聞きましたか?」
話し掛けて来たのは三枝さんだ。
人懐っこい彼女は凛でも関係なく話し掛けてくれる。
そんな彼女を好ましいとは思ったが必要以上に関わるのは魔術師としてよくない。
「どうしたんですか?三枝さん」
などと微笑を浮かべながら応じる。日頃の凛は優等生だ。
「転校生が居るんです。それも三人とも同じクラスらしいですよ?」
「そうなんですか……って三人?」
「はぁ?」
思わず地の声で喋ってしまった。迂闊迂闊。普段どおりに戻る。
確かにアセリアがなれないので、ユウトが付いているという理由で二人には同じクラスにしてもらった。
アセリアが『ユートと同じがいい』と言うからである。
凛としては自分のそばがいいのだが、そうなると目立つ事この上ない。
特にアセリアが目立つと思う。
あの青い髪に青い瞳はどう見ても外国人でもありえないような外見だからだ。
それでも通うと言ったら仕方が無い。
凛としてみればセイバーのユウトさえ居ればそれでよかったが、二人が一緒に居るというのだからセイバーの事を考えると断れなかった。
とりあえず学校に居るのだから人気の多いところを選んでおけば他のマスターは襲っては来ないだろう。
それに直ぐに合流できる。
それより数が合わない。
三人?
ユウトとアセリアの二人じゃないのだろうか?
「三人なんですか。偶然ですね。その内二人は知り合いなんですよ」
「そうなんですか?やっぱり」
やっぱりと言う事は登校風景を誰かに見られいたらしい。
凛に話し掛けてきたのもそれが理由だろう。
どうせ直ぐにばれると思うので、凛はそのことを口にする。
「その二人は留学生で家で預かってるんです。ホームステイといったところでしょうか」
「え?嘘?そうなんですか。遠坂さんはやっぱり凄いです」
何が凄いのか良くわからないがとりあえず三枝さんは驚いているようだ。
「あの……できれば紹介して欲しいです。特に男に方……」
最後の方の呟きはどうやら聞き取れなかった凛だが、三枝さんは誰にでもこう言った事をするようなので問題ないだろう。
三枝さんは何故か顔が赤かった。
と凛は思った。
「そうですね。良いですよ。時間があれば連れてきますね」
その言葉ともににっこりと微笑む。
完璧な演技だ。
誰にも遠坂凛の本性はばれていない。
「ほ、ホントですか!ありがとうございます!」
そう言って勢い良く返事をする三枝さんを少し驚いて見つめた。
紹介するだけだと言うのに反応が凄い。
いつもほんわかした感じだというのにどういう事やら。
「そ、それでお名前はなんていうんですか?」
「ええ、高嶺悠人君にアセリア・B(ブルースピリット)・ラスフォルトさんです。その二人以外の人は知りませんが」
「悠人さんですか……」
「!」
一瞬吃驚した。名前を、真名を呼ばれたのかと。
だが違う。この三枝さんは全く関係ないはずだ。
真名と似ていると言う事には慣れなければならないようだった。
しかし、三枝さんがどこか夢心地なのはどういうわけか。
それに急に名前で呼ぶ?三枝さんは人懐っこいが、苗字で呼んでいたような気が……。
なんだか微妙に嫌な予感がする。
アセリアの存在が無視されているような……。
「そ、それで、もしかして悠人さんは遠坂さんやアセリアさんと……」
ごにょごにょと三枝さんが言う。
そこで流石の凛も気がついた。
三枝さんはどうやら聖賢者ユウトに気があるらしい。
此処は無難な返答を。
「ごめんなさい。私も知り合ったばかりでよく知らないんです」
「そ、そうなんですか。とりあえず遠坂さんとは何も無いんですね」
心なしか少しホッとしたようだった。
言動からも明らかにユウトに関心が向いている。
あいつって意外にもてる?などと考えていたのだが、予想以上にユウトはもてるらしかった。
「マジかよ!遠坂が相手じゃなくてホッとしたぜ!」
と言うのは蒔寺さんだった。
聞き耳を立てていたらしい。
他の女子もなんだか安心したようだったが同時に不安もあるらしい。
そんな雰囲気が言葉と共に伝わってきた。
「何か嫌な予感がしたけど気のせいではなかったんですね」
などと口にしてしまった。
これだけ目立つのはアセリアの存在だけかと思ったがそうではないらしい。
ユウトもアセリアもそろって目立っている様子が分かる。
アセリアもアセリアで男子に騒がれているようだった。
何処から見てきたのか、他の男子達がアセリアと言う名前を聞いて騒いでいる。
前途多難を感じていたが、かなりそれはあるようだった。
聖杯戦争のほうは大丈夫なのだろうかなどと考えてしまう。
それより三人目は誰?
などと考えていると男子の話し声が耳に入った。
「アセリアさんだってよ!後セイラさんだぜ!この学校にも可愛い子が増えたな!」
セイラ?
どうやら転校生のもう一人はセイラというらしい。
三枝さんに尋ねてみたら、なんと言うか偶然と言うか、あの衛宮士郎と同じクラスだった。
三人は衛宮君と同じクラスに入ったらしい。
しかしそれは偶然と必然が重なりあった結果だったのである……。
HRが始まるので皆は話を止めて三枝さんも席に戻った。
かなり嫌な予感がするのは気のせいだろうか。
凛はそれを感じながらも、HRを聞くことにした。




三人が黒板の前に立っている。
一人は厳しい、緊張した趣で。
一人はぼんやりとのんびりした様子で。
もう一人は何を考えているのか分からないが無表情で立っていた。
騒ぐのがクラス全員……衛宮士郎のクラスの人間だった。
男子などはクラスでウェーブなと作っている。
女子などは色々と詮索したい様子で騒いでいた。
そこはクラス担任の藤村大河の腕の見せ所である。
「こらこら!気持ちは分かるけど騒がない!騒ぐと竹刀でばしばしとやっちゃうからね!」
その言葉でクラスは静かになる。
流石はタイガーの名は伊達ではない。
「じゃあ自己紹介。まずは……高嶺君から」
黒板に一人一人の名前を書きながら藤村大河は指示をする。
「あ、えっと……高嶺悠人です。最近まで海外に居ました。一応留学生って事になるのかな?よろしくお願いします」
アセリアと同じと言う事で留学生に落ち着いたユウトであった。
女子が何気なく落ち着きが無いのは気のせいか。
次に話すのはアセリア。
「アセリア・B・ラスフォルト」
それだけを口にして黙る。
だがそれがまた良かったのか、男子達は口笛を吹いていた。
「ん」
アセリアはそれだけ返事をすると、次の人間にバトンタッチ。
次に続いたのは三人目の転校生。
「セイラです。よろしく」
黒板には苗字まで書かれていたのだが、セイラと呼ばれた少女はそれだけを口にする。
またもいきり立つ男性陣。
超が付く美人の登場に、無理も無かった。
「はいはい。皆落ち着いて。とりあえず今日から皆といっしょに勉強する事になった高嶺君にアセリアさんにセイラさんです。皆仲良くしてあげてね」
「もちろんですよ先生!」
などと元気の良い男性陣。
女子も落ち着いた感じのかっこいい男子と美人の登場になにやら嬉しそうだ。
「じゃあ三人とも席についてぇ。あそことあそことあそこね」
用意された席に付く三人。
アセリアは士郎の隣だったが、そこまで社交的な士郎ではないので、
「よろしく。アセリアさん」
「ん」
アセリアはそれだけ返事をして黙ってしまう。
どうも無口なご様子だ。
セイバーと違う感じの無口だな。などと考えている士郎。
当のセイバーは高嶺君の隣に座っていささか緊張しているようであった。
(セイバーでも緊張するんだな)
などと呑気に考えているのは士郎だけだった。
セイバー。もとい、セイラは隣を警戒して前を向いている。
授業中はとりあえず安心だろうが……こうも偶然が重なるものか。
セイバーはユウトに時々視線を向けながら相手の動向をうかがっている。
ユウトの方はそんな事は気にした様子も無く、前の大河を見ていた。
HRが終わってそのまま授業に入る。
最初は大河の授業だったのでそのままだった。
話し掛ける時間を失ってクラスは落胆と共に、次の休み時間への期待が高まった。




次の休み時間。
転校生の下に群がるクラスメイト達。
外には他のクラスの人間も集まっているようであった。
どんな転校生が来たのか気になる人間と、知っていてなおかつ接触を試みる人間達。
アセリアとユウトとセイラは質問攻めにあっていた。
「高嶺君。それって何?」
「ああ、銃だよ。ライフルなんだ。俺、クレー射撃部みたいなもの作りたくてさ」
「ホント?銃なんか撃った事あるんだ?凄いね!」
こんな設備でもクレー射撃は流石に無理だろうがそれに類するものなら作れるかも知れない。
流石に留学生と言ったところで新鮮な驚きがある。
などとアセリアも同じように質問を受けていた。
「じゃあアセリアさんは高嶺君と一緒に来たんだ?」
「ん」
「何処に住んでるの?」
「ん?凛の家」
「え?凛?凛って……まさか遠坂さんの?」
「ん」
「えー!嘘!高嶺君も一緒に!」
「ん」
などと知らぬ間に騒ぎを大きくしていくアセリア。
だがユウトもそれに構っていられるほど余裕は無かった。
さっきから質問の応酬で困っている。
「ねえ!高嶺君、銃って見せてくれない?」
「ごめん。危ないから鍵をかけてあるんだ。普段は開けられない」
「えー。残念。それでアセリアさんとはどういう関係?」
などと興味しんしんに女子や男子が話し掛けてくる。
「え?昔からの知り合いだよ」
などと答えているとアセリアの方は……。
「私はユートのパートナーだ」
と答えて騒ぎを更に大きくしていた。
嘘ー。と女子から悲鳴が上がる。
パートナーって?
何処まで進んでるの?などと質問の応酬。
アセリアとユウトは答えるのも大変だった。
アセリアの方はただ素直に答えているだけのようだが、嘘をついたりしないので更に騒ぎを大きくしていた。
(……あちゃー。アセリアとちゃんと話をあわせておくんだった……)
いつもの世界ではそれでも関係なかったので良かったのだが、この世界はユウトが昔住んでいた世界に近くて、いろいろと問題がありそうだった。
もう一人のセイラにも人が群がっている。
「セイラさんって何処に住んでるの?」
「私はシロウの家で居候しています」
「え?士郎って?衛宮?」
「はい」
その答えに男子達が士郎をそろって糾弾する。
「てめえ!衛宮!朴念仁みたいな顔してセイラさんを……」
「馬鹿野郎!誤解だ、誤解!」
男子達が士郎に群がって制裁を加えている。
「何が誤解だ!士郎って呼び捨てにまでして!」
「あほか!セイラは見てのとおり外国人だろうが!名前で呼ぶのは当たり前だ!」
「うるせえ!こんな美人と暮らしているなんて許せん!」
士郎の言い訳にも耳を貸すことも無く大勢で士郎をたこ殴り。
いい迷惑だが、士郎には理由があってセイラと暮らしているのである。
セイラは少々鈍感な士郎にはいい薬だと思ったが、言わないわけには行かない。
「シロウの言う通り誤解です。やめてあげてくれませんか?それと……シロウ」
「は?」
皆にもみくちゃにされていた士郎が顔を上げる。
「こっちに来てください。話があります」
セイラは士郎を廊下に連れて行く。
「ちょ、ちょっと……」
廊下にも人が居るのであまり関係ないような気もするが、あまり人のいないところに移動するセイラ。
セイラが居なくなったので質問はユウトとアセリアに集中していた。
後でセイラのことを士郎に問い正す事を心に決めた男子達である。



「どうしたんだよ、セイ……。じゃ無くてセイラ」
つい最初のくせでセイバーと呼びそうになる。
セイラというのはセイバーが考えた偽名だ。
似ているのは士郎が呼びやすいようにと考えた結果だったが……。
真名の方は明かせないのでこうした形を取っている。
「あの二人……気づかなかったのですか?」
「え?何が?」
「……シロウ。鈍感にも程があります。彼らはサーヴァントかもしれない」
「な!?嘘だろ。セイバー」
確かに違う雰囲気だったがまさかサーヴァントなどと言う事は……。
「しっ、私をセイバーなどと呼んではいけないとあれほど言っているではありませんか。聖杯戦争を知っている人間にクラス名がばれてしまう。サーヴァントであることを宣伝しているようなものです」
隠しても分かるものだが、セイバーと呼べば、明らかにそれと分かってしまう。
「す、すまない。でも何で……普通の人間に見えたぞ?」
「違います。彼らは明らかに人ではない。しいて言えば……英霊と言うより神に近い」
「な?神?」
「はい。私たちは擬似的に英霊として神に近くあがめられたものですが……あの二人は神霊やその類に近い。近いものがあるとすれば、神です」
「ちょ、ちょっと待ってくれよセイラ。と言う事はあの二人は聖杯戦争に……」
「考えたくありませんが敵かと。ただ言ったように彼らは神に近い。私でも対抗できるかどうか……」
「本当にそうなのか?セイバーって最強の英霊じゃ……」
「それは英霊として優れていると言うだけで、神や神霊の類に勝てると言うわけではありません。それに私は神殺しの武器など持っていませんから」
「……」
サーヴァントが二人。しかもセイバーを超えるかも知れない力。
士郎は考えたくも無かった。
「あの二人……凛と言いましたね?誰ですか?それがマスターのはず。一緒に住んでいると言ってましたから」
「ななな……何だって!?遠坂がマスター!?」
「隠そうとしていないのは彼らの特徴でしょうか?とにかくマスターはその凛のはず。サーヴァントが二人いると言うのは考えにくいですが。あの二人はとにかく強い」
セイバーが言うのならよっぽどなのだろう。
「シロウ。遠坂凛と言う人間は何処に居るのですか?聞いたところ此処の学生のようですが」
「遠坂?遠坂は……」
そこにちょうど近くを通りかかる影。
その影は転校生の様子を見に来たようであった。
「と、と、遠坂?」
「ん?衛宮……君!?」
凛は士郎を見た途端後ずさる。
正確には士郎と一緒にいたセイバーを見て、だ。
「……貴方……サーヴァント?」
「!」
セイバーは士郎を後方に下げて、凛を睨みつける。
「貴方……やはりマスター!」
「……ちょっと……冗談でしょ?」
士郎と一緒に居る事を考えると士郎がマスターである可能性が高い。
何の関係も無くこの転校生と衛宮士郎が一緒にいるとは考えにくい。
「……衛宮君……まさかとは思うけど……マスターだったって訳?」
「マスター?サーヴァント?って事は……」
「!、やっぱり!魔術師が私の知っている人間以外に居たなんて!」
戦闘態勢に入ろうとするが、此処は学校の中で、学生が集まっている。
此処で戦闘するのは双方好ましくない。
「セイラって言ったわよね……何のサーヴァントか知らないけど、私のセイバーに敵うはずが無いわ」
「はぁ?セイバー?」
睨みを利かせてくる凛に間抜けな返事を返してしまう士郎。
「セイバーって……ここに居るじゃないか」
「……意味がわからないんだけど……何言っているの?衛宮君」
「え?もしかして俺じゃなくて本当のマスター?」
「何を言っているのですシロウ!私のマスターは貴方です!凛とか言いましたね?貴方のサーヴァントがセイバー?何を言っているのです。セイバーは私ですが」
「はぁ?セイラがセイバー?」
凛の方も訳が分からない。
セイバーはユウトのはずだ。
「何言ってるのよ……貴方勘違いしてない?」
「勘違いしているのは貴方の方です。私はセイバーにしか該当しない。ほかにセイバーが居るはずがありません」
「何言って……現に居るじゃない」
そう言って指差すのは士郎のクラスに居る、高嶺悠人。
「!、おかしいと思ったら……そういう事ですか……」
セイバーは何か自分で結論を出したようだった。
「ん?何よ……貴方まさかこの状況で私にちょっかい出そうなんて……」
「……ひとまずは、貴方の事は放置します。高嶺悠人やアセリアを従える貴方に勝てるとは思いませんから」
「へぇ……まあ当然よね。あのセイバーに敵うはずも無いわ」
ユウトはその名前こそ知られていないが、強力な存在であるに違いない。
「覚えておきなさい。貴方のサーヴァントは英霊では無い。聖杯戦争に紛れ込んだ……イレギュラーです」
「は?」
確かに自分の事を英霊ではないと言っていた。
確かエターナルとか何とか。
このセイラとか言う少女がセイバーだと自分の事を言っていると言うのは真実なような気がした。
どうも嘘をつくようなサーヴァントではなさそうだ。
と言う事はこっちが本物のセイバー?
「行きますよ。シロウ」
「あ、うん」
衛宮士郎はセイラに連れられて教室の中に戻っていく。
凛はそれを見ながら呟いていた。
「貴方は一体……何なの?」
その視線の先に聖賢者ユウト。
確かにセイバーと名乗った彼であった。
とにかくこのことは重要事項だ。
昼休みにでも確認するべく、凛はひとまずこの場を去った。
まさかこの状況でユウトに戦いを挑もうとは考えないだろうし、敵うとも思えなかった。
あのサーヴァントはセイバーと名乗っていたが、ユウトよりは弱いと思われる。
宝具が何だか分からないが、とにかく凛は戦闘は無い、考えた。
(……とりあえず……エターナルとか言うのが何なのか……聞いてみよう)
凛はひとまずは思考を打ち切って教室へと戻る。
中では士郎とユウト達がクラスメイトに囲まれていた……。





















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