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第一話 修正に来た二人





遠坂凛は魔方陣と対面して正面を睨んでいる。
正面にはサーヴァントらしきものが存在していた。
だが、それの持つ圧倒的な力はどうも英霊のようではない。
「な、何でこんなもの呼び出しちゃったのよ」
しかも上からは何だか分からない響きと共に衝撃が伝わってくる。
「ど、どうなってんの?」
「さあ?とりあえず整理しようか。君は俺を呼び出したんだな……門を開いたのは君と」
「え?門?何の事よ。私は普通にサーヴァントを呼び出そうとしただけなのに……」
遠坂凛は混乱に陥っていた。
「サーヴァント……ねえ。どうやらこの世界ではそういうものになったみたいだな……」
はぁと向こうもどうやらこの状況に戸惑っているようだ。
「時深も何考えてんだよ……時間修正か何かじゃなかったのかな……」
「はぁ?時深?」
「あ、ごめん。こっちの事。それより……聖杯戦争だっけ?何かそれをやらなくちゃならないようだな……」
「そ、そうよ!聖杯戦争!その為に私はサーヴァントを呼び出したんだから!それより……貴方……何?」
令呪は一応あるようだ。
だが、このサーヴァントは従ってくれるのだろうか?
何だか分からなかったがとりあえず、目の前のサーヴァントらしきものは敵意は無いようなので、安心する。
令呪もあるのだから平気だろう。
それに何だか優しそうな雰囲気のサーヴァントだ。
「……それって……”求め”のペンダント?何で君が持ってるの?」
「はあ?求め?求めって何よ。私は大師父の遺産からこれを触媒にしただけで……」
「ふぅ……ということはその大師父か。原因は。そいつもエターナルなのかな?」
いきなり訳の分からない用語。エターナル?何の事やらさっぱりだ。
大師父の遺産はとんでもない事態を引き起こしたらしい。
「平行世界を行き来する事が出来るのか……とりあえず後で何とかするとして。敵じゃなさそうだし」
「さっきから訳の分からない事言ってるけど……貴方は結局何な訳?」
「あ、俺?俺は一応セイバーのサーヴァントと言う事になるのかな?」
「え、嘘。セイバー?」
吃驚した。
これで驚くのは何回目だろうか?
セイバーといえば最強の英霊。
それを手にすればこの聖杯戦争など勝ったも同然だ。
確かにこの力はセイバーに相応しい力なのかもしれない。
「で、貴方はセイバーで良いんだ?」
ようやく落ち着きを取り戻す凛。
「ああ、セイバー。セイバーのサーヴァントで良いのか」
「貴方かなりの力があるようだけど英霊でいいの?」
「英霊と言うより……エターナル何だけど……この世界が分かるはずも無いか」
こっちの方は英霊と言う言葉を死者が死んで奉られたぐらいにしか捉えていない。
「ふーん。で、貴方はセイバー。で、真名は?」
早速それを聞く。
それを聞けばこの得体の知れない疑問が解消されるかもしれない。
「うーん。真名って言って良いのかな?とりあえず俺は……」
「……」
凛はその瞬間を待つ。
聞いたことのある英霊だといいのだが……。
「聖賢者ユウト」
「はあ?」
全然聞いたこと無い。
これで英霊なのか?もしくはそれに類するものなのか?
しかも、聖賢者って何よ。
などと不穏な事を考える凛。
「それより君の名は?自己紹介したんだから教えてくれないか?」
「え、そ、そうね。私。遠坂凛」
「じゃあ、これからよろしく。凛。それと……アセリア何処行ったのかな?一緒に来たはずなのに……」
「アセリア?」
またこのサーヴァントは訳の分からない事を言い出す。
「あ、ごめん。俺のパートナーなんだ。この世界に不穏な動きがあるとの事で仕事に来たんだけど……」
「え?」
それで凛は混乱していて忘れていた事がある。
上では何やら破壊の音が聞こえていたのだった。
「ちょっと……どういう事なのよーーーー!!!」
凛はユウトを連れて(とりあえず付いて来た)上へと向かう。
そこでは瓦礫にまみれて一人の少女が無表情に立っていた。
「……ユウト……何かおかしい……時深は何をしたの?」
青い髪に青い瞳の少女だった。
「あ、アセリア。一応来れたんだ。門は開いた訳だし……とりあえず安心したよ」
「ん」
そのアセリアという少女はとりあえず瓦礫から出てセイバーに近づいていった。
「ちょっと。貴方何?アセリアって……貴方もサーヴァントなの?」
二人もサーヴァントがいるなどということは考えにくい。
アセリアという少女はとりあえず無言で聖賢者ユウトの近くにいるだけだ。
「えーっと。多分サーヴァントじゃないんじゃないかな?俺についてきただけだし。門が開いたから飛び込んだんだよ」
「はぁ?」
またまた訳の分からない展開。
凛は冷静に混乱していた。
「誰?」
そのアセリアという少女が疑問を凛に向けてくる。
それに答えたのはセイバー、聖賢者ユウトだった。
「遠坂凛っていうんだってさ。とりあえずこの混乱の首謀者」
「ちょっと……首謀者って何よ!私はただサーヴァントを呼び出しただけで……」
「じゃあ混乱の根源はその大師父とか言うエターナルでいいのかな」
「エターナルって何よ!」
「そいつも永遠神剣持ってるのかな……」
ユウトは自分の剣をかざしてみせる。
(聖賢……どういう事か分かるか?)
剣は答える。
(さあな……とりあえず調査から始めたらどうだ?ユウトよ。この世界でもロウ・エターナルが何か企んでいるのかもしれん)
ユウトはそれに無言で頷いた。
「ちょっと……何一人で納得してんのよ!説明してよね!」
凛が怒鳴るがユウトはそれに答えられるはずも無い。
「怒らないで。とにかく俺はセイバーって事で。こっちは永遠のアセリア」
「はぁ?」
さっきから何度も同じ返答をしているような気がする。
永遠のアセリア?
この子のことなのか?
「よろしく。凛。私は永遠のアセリア。ユートのパートナーだ」
それまで無言だった少女が自己紹介する。
なんだかよく分からない二人が出てきてしまった。
エターナルという単語にも聞き覚えが無い。
よく分からないがとりあえずセイバーのサーヴァントとそのパートナーらしきものを呼び出してしまったことだけだ。
とにかくセイバーということで破格に強いらしき事は想像できるが……。
凛は嬉しさより疑問でいっぱいだった。
「それじゃ……セイバーにアセリアね。貴方達は私の僕って事でOK?」
「ユウトで良いよ」
「それじゃ真名がばれるじゃない!」
「ばれても大した事無いと思うけど……じゃあセイバーで良いか」
「そう。貴方はセイバー。で、おまけについてきたのはアセリアで良いんだ」
「ユウト……私はおまけなのか?」
少し悲しそうな表情をするアセリア。
「違うって……口は悪いみたいだけど……とりあえず良い娘だよ。多分。アセリアも握手」
「ん」
それに従って凛はセイバーとアセリアと握手する。
「取り合えず、よろしく。凛。聖杯戦争を勝ち抜けば良いんだな?君の希望は」
「そうよ!その為に呼んだんだから!貴方も聖杯が欲しくて来たんでしょ?」
「聖杯……か……」
なんだか修正しに来たユウト達はこれが原因ではないかなと考えた。
「はあ……何だか疲れたわ……私……寝ようかな」
時刻は午前三時に近い。
明日も学校がある。
「ああ、俺達も寝るよ。何処で寝ればいいのかな?」
「え?別に霊体になれるんでしょ?好きなようにしたらいいじゃない」
「霊体?霊って……俺達は死んでない」
「死んでない?」
訳の分からない事が多すぎる。
とにかくこのセイバーとアセリアは寝る場所が必要なようだった。
あまり考えすぎるのも良くないと凛はとりあえず……。
「客間使って……とにかく聖杯戦争を勝ち抜けるんだから……」
この二人はなんだか強力な存在のようだ。
このセイバーさえいればとりあえず大丈夫だろう。
「……って……学校はどうしたらいいのよ!」
凛はその事に思い当たる。
聖杯戦争に参加してマスターになった以上、危険が付きまとうだろう。
「それ?……転校手続きとってもらえればいいんじゃないかな?とにかく同い年に見えるわけだし」
「ああ、一応それで大丈夫そうね。英霊なんだから年は知らないけど外見は近いようだから」
すると、それまで黙っていたアセリアが口に出す。
「ユート。私も行く」
「そうか。アセリアも行くのか。まあ、時深が何したか調べないとな」
「ん」
凛がその発言に驚く。
「貴方も行くの!?」
「ん?悪いのか?私はユウトのそばにいる」
なんだか分からないがムカッと来る。
此方に混乱をわざと起こしているような……。
だが、逆らってもこの少女はそれを変えないような気がする。
「分かったわよ……貴方はなんだか日本人っぽくないから留学生ってことでなんとかするわ」
「ん」
このアセリアという少女は何やらあまり喋らない。無口なようであった。
「はあ……何だかセイバーだって言うのに……緊張感が無いわ……聖杯戦争……前途多難かも……」
凛はとにもかくにも寝る事にした。
明日は学校なので出席しなければならない。
凛は明日からの事を考えて、とりあえず床に付くのだった……。



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Fateとのクロスなので掲載されるか不安なのですが、送りました。
これをごらんになられていると言う事は大丈夫だったのでしょう。
本サイトの方が更新は早いので、早くご覧になりたい方が居ましたらそちらへ。














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