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ファンタズマゴリア | エトランジェ | ハイ・ペリア | 龍の爪痕
ファンタズマゴリア(有限世界) - Phantasmagoria -
佳織が名付けた『永遠のアセリア』ゲームの舞台となる世界の事。

世界がマナで満ちた世界であり、人が生まれればマナは減り、死ねばマナは再び戻る。
この原則をこの世界のほとんどの人間は知らず、PCのHDDのように容量が存在し、その中で食い合いをしている状態である。

大陸の気候は多様し、その地域のマナのバランスによって滅茶苦茶であったり、熱帯気候のすぐ隣が寒冷気候の土地が広がったりしている。
この世界には人間・スピリットの他に龍が存在しているが、それはカオスエターナルが配置したモノである。

エーテル技術を捨てた人間たちはほとんどの技術を破棄する事となるが、その代わりにに滅びの危機を避け、同じ世界のパートナーとし、または友人としてスピリットの種族の共存を手に入れる。
『再生』の半身が破壊された事により、ファンタズマゴリアのスピリット全員に生殖能力が付加されたのは、元々『再生』の能力であり、己の種族の繁栄が根絶しない為の救済措置である。
人間とスピリットがその事実に気づくのはそれほど遠い未来ではないだろう。

スピリットたちは神剣を行使しなければ魔法を使えないが、人とスピリットの間に生まれた子は魔法を持つ者が多い。
そして成長し、立派な大人になると親から神剣が与えられていく事となる。
とはいえ、大陸の神剣は『再生』によって再構成されているので自意識を持った神剣はほんの一握りとなる。
第九位をも下回る神剣はあくまで多少の力を持つ不思議な剣という程度となるが、それでも人間に対して絶対の力となる。
先の未来では、神剣を使える世代の人間が犯罪を犯すようになり、神剣に使用は大きく制限されえることとなるだろう。
 
エトランジェ(来訪者) - The Etranger -
悠人たちの事。ファンタズマゴリア以外の世界の人間をそう呼んでいる。
永遠神剣を使いこなし、スピリット以上の戦闘能力を有する。

強力な力を持つエトランジェを得る国は戦わせる為に様々な手段を行使す。
これもロウエターナルによる策略であり、多世界の強い存在を介入させる事により戦火をさらに大きなものにさせる。
だが、その存在は意図的に選べるわけではない為、人なのか獣か、テムオリンにすら予測が出来無い。
神剣によって召喚される事には変わらないが、選ばれる存在は以前の所有者に似通っているようであり、神剣たちにもやり易いのとやり難い存在がいる。

余談であるが、ソーマの祖父はエトランジェである。
 
ハイ・ペリア
死後の世界・異世界・宇宙・龍の爪痕の向こう側…等々、ファンタズマゴリアの人々は訪れた事の無い世界や空想の世界を総じて『ハイ・ぺリア』と呼んでいる。

この世界の創世記では『ハイ・ぺリアから使者が光臨し、世界をマナに満たした』とされている。
永遠神剣とスピリットはハイ・ぺリアではなく『バンガ・ロアー』からやって来たものと考えられている。

バンガ・ロアーとは、魔物や不吉な存在が住まう世界とされ、こちらでは地獄を示す。
ハイ・ぺリアは死後の理想郷、善行を積む事で初めて辿り着ける世界とされ、こちらでは仏教の天竺(天国)。

アセリアが初めて悠人と会った時に「ハイ・ぺリアから来たのか?」と質問したのは、天空から下に伸びる光に柱を目撃し、その下の付近に悠人が居た為である。
アセリアは悠人をハイ・ぺリアからやって来たと認識したのである。
その時のアセリアは、落ち着いて質問している様に見えて内心はかなりドキドキしていたのである。
いつか自分をハイ・ぺリアに連れて行ってくれと頼むつもりであり、悠人をちょこちょこ気にしていたのはずっとハイ・ぺリアの事を聞き出そうとしていたからである。
 
龍の爪痕
ファンタズマゴリアの大陸東部に広がる巨大な断層である。
ラキオス北部からサーギオス南部まで大陸を覆う形で広がっている。
非常に広大である為、スピリットのウィング・ハイロゥをもってしても対岸へ到着できたという話は聞いた事が無い。
なので一部では未だにあの先にハイ・ぺリアが広がっていると考えられ、豊富なマナと生命に満ちた理想郷があると言われている。
逆に底がわからないほど深い溝の奥には亡者と魔物の世界であるバンガ・ロアーがあると考えられている。
龍の爪痕に挑んだ冒険者も多くいたが、誰一人帰っては来なかった。

同じ様に西部に広がる海の彼方に何があるかも解かっておらず、別の大陸も発見されていない。
海上はマナが少ない為、エーテル技術が使えないという理由もある。

実際はこの断崖はマナ・サイクルによって失われた世界の一部でしかなく、底は存在しない。
中に入っても別の宇宙に放り出されてしまうだけであり、海の向こうにも何も存在しない。
真っ直ぐに進み続けたとしても、空間が捻じ曲がって必ず元の大陸に戻って来てしまう。

この世界は切り取られた時空の一部でしかなく、神剣の支配とマナ・サイクルが完全に失われた時、本来あるべき世界の元へ戻る事が出来るかもしれないと時深は考えている。

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