オリジナル神剣魔法 - Unique Witchcraft -
フレイムバニッシャー | パルティクルブラスト
フレイムバニッシャー
- Flame Vanisher -

正式名称は『即時可燃性空間形成式相殺魔法』

レイナがシージスのブレスを防ぐために捨て身で紡いだ神剣魔法。
特定の空間内の何らかのエネルギーには刺激によって空間爆発を起こして攻撃そのものを巻き込んで相殺する魔法。
永遠神剣そのものにはこの様な作用魔法は存在しないが、近似した神剣魔法は存在している。

『インフェルノ』という相手スピリットの構成しているエーテルに作用して発火するものであり、これを空間物質に直接作用させたのである。
アイスバニッシャ―は神剣魔法の発現行程と発動した膨大なエネルギーに反応して緊急冷却を行う。フレイムバニッシャーは後者である。

定めた空間内の物質を超振動させて発熱。その空間内の可燃性の物質の発火を抑えつつ、振動熱を溜め込ませていく。
溜め込まれた振動熱は地面に燃え盛る焚き火の蓋をした際に酸素不足で火の粉になっているのと酷似した状態へと追い込まれる。
そして放たれた神剣魔法による刺激は留められていた可燃性の物質と接触して開放・爆発を引き起こす。
これによって神剣魔法は爆発に巻き込まれて相殺される。し切れなくとも減衰させる事は出来るのである。

アイスバニッシャの様に詠唱中には作用させる事は出来無いが、発動時の魔方陣展開とともに拡散するマナに反応させる事は可能である。
逆に言えば発動さえしなければ影響する事が無いのだが、戦闘中ではそれは致命的な隙を与える結果となるために有効である。

改良が進めば熱照射による攻撃魔法への即時転用が可能かもしれないが、レッドスピリットであるレイナを失った時点では試験運用すらままならない。
この様なイレギュラーな神剣魔法の運用は、ウイングハイロゥを持たないスピリットにウイングハイロゥを展開させるよりも遥かに難易度は高い。
それゆえにこれを考察したレイヴンの私用で出来るスピリットでなければ試す事すら不可能であり、レッドスピリットが居ない今は停滞している。
 
パルティクルブラスト
- Particle Blast -

正式名称は『精霊素空間圧縮式粒子加速砲撃』。

魔龍シージスが使用していたマナをエーテル圧縮して熱エネルギーを放出したブレスを元に考案。
簡素に言えば圧縮空間に指向性を持たせて圧縮エネルギーを放つ砲撃攻撃である。

マナによって空間内の全ての物質(粒子)をシールドハイロゥへと集束させていき空間圧縮現象となる。
圧縮された物質はあまりの高密度な集束によってエネルギーを発生させ、発光現象を引き起こす。
これはただの副作用であり、魔方陣を展開して圧縮されたシールドハイロゥ内の空間を安定化させる。

圧縮密度は任意に集束して調整出来るが、自身の力量を上回る集束を行うとその場で暴発して自身も巻き込まれるため危険である。
集束させた物質そのものは圧縮させただけであり、その後にオーラフォトンによる刺激で圧縮エネルギーを利用する。
直接手で作用させた場合、触れる者を昇華分解させてしまうだけのエネルギーを発しているために神剣での起動が不可欠。
オーラフォトンを纏わせた神剣で触れる事で起動させ、任意の方向に指向性を持たせて開放させる。

この時に光の筋が発生するが、これはオーラフォトンによって刺激されたエネルギーの一部が全体的な解放の前に放出されたエネルギーである。
しかし、これが放出時の指向性制御の軸となり、砲撃として安定した機能をさせる事となる。

放たれた圧縮空間とエネルギーは光の奔流となって指向性に沿って元の空間へと還っていく。
その方向と範囲内にいる者はそのエネルギーによって分子レベルで分解され、空間を歪曲させて還るためにオーラフォトンを身に纏っていても基本的には役には立たない。
むしろ衝撃波の壁は空間歪曲との間に生じるエネルギーによって爆発させてしまう。
光そのものに触れずとも、空間歪曲の範囲内でもオーラフォトンへの影響は著しく、大きく減衰させる事となる。

指向性の先に物理的な障害があった場合、即座に分解して吹き飛ばせないとなればその場で停滞し、圧縮空間とエネルギーはその場で完全に開放しようとする。
それにおける光の爆発の影響力は圧縮空間の集束時集束量と解放時集束量によって大きく変化する。
どんなに小さな影響力だったとしても空間に存在している限り、もしくは空間歪曲とエネルギーを押し返せるような作用力が無ければ大抵のモノは分解してしまうだろう。

現在、この技自体はリアナ専用の攻撃神剣魔法となっているが、これもまだ試験運用段階であり、今後も発展していく可能性は非常に高い。
現段階(サモドア山道での使用時)において言える事は、圧縮空間の放出量を任意に調整して連射出来る事は実証されているとの事。

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